中国系投資信託会社、家電や白酒メーカーの持ち高引き上げ

　中信証券は最新リポートで、中国の投資信託会社が今年の1－3月期に家電や酒類メーカーなどの消費者関連株の持ち高を増やしていると明らかにした。2業界への持ち高は3.4％高まったという。中国のエアコン最大手、珠海格力電器（000651）の株価は予想利益の11倍、中国の大手白酒メーカー、貴州茅台酒（600519）は同24倍で、両銘柄とも年初来で19％上昇している。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が24日伝えた。 　中信証券は、背景に国内の経済回復の遅れや市場操作に対する当局の規制強化があり、投資家が利益見通しの良い企業を物色買いしている結果とみている。特に家電と酒類メーカーは好調な不動産市場や所得向上の恩恵を受け、利益が改善しており、他の業界に比べ割安感が出ている。中国の証券大手、申万宏源集団（000166）は「消費者関連株の利益率は今後2－3四半期にわたり改善が見込まれ、今後も株価上昇は続く」と指摘。生産者物価指数（工業製品出荷価格：PPI）が伸び悩む中、投資家が循環株から投資先を移すとみている。