香港のGDPは17年下期に減速か＝シティバンク

　シティバンクは最新リポートで、香港の2017年下期のGDP（域内総生産）が上期の前年同期比3.7％増から同2.4％増に減速するとの見方を示した。アナリストのAdrienne Lui氏は、「今年5月の例を見ても、中国本土客の数は前年同月比で3.8％増えているものの、小売売上高と販売量は同0.6－0.7％増に伸び悩んでいる」として、高額商品の購入が減ったことや、旅行先の選択肢の多様化を背景に挙げた。中国政府の金融引き締めも下期のGDPに影響を与えるとみている『サウスチャイナ・モーニングポスト』が27日伝えた。 　Lui氏は一方、中国の今年下期のGDPについては6.7％増と楽観的見通しを示した。キャピタル・グループも同様の見方で、本土A株のMSCI新興国株指数への採用を追い風とみている。中国の金融市場の自由化が推し進められ、市場への注目度も高まると期待する。MSCIの試算では、本土A株採用の第1波で170億米ドルの資金が流入する見込み。市場関係者の間では今後10年で資金流入額が4000億－5000億米ドルに達するとの見方も出ている。