決算寸評:中国建設銀行の17年6月中間決算は4%増益、個人向け銀行業務が業績をけん引

2017/09/21(木) 19:39
 中国建設銀行(00939)がこのほど発表した2017年6月中間決算は、経常収益が前年同期比2.5%増の3031億3300万元、純利益が同3.7%増の1383億3900万元となり、純利益は直前のファクトセットの市場コンセンサス予想(1355億2500万元)を上回った。中間配当は見送る方針。  貸出残高の拡大で資金利益が3%増加したことに加え、カード手数料などの貢献で役務取引等利益も1%増加。減損損失は30%増加したものの、実効税率の低下も寄与して増益を確保した。部門別では個人向け銀行業務が税引き前ベースで3割増益と業績をけん引。一方、法人向け銀行業務とトレジャリー業務がともに3割近い減益となり業績の足を引っ張った。不良債権比率は年初の1.52%から1.51%に低下。Tier1比率は年初比で0.31ポイント、自己資本比率は0.44ポイントそれぞれ悪化した。  17年7月には不良債権を含む債権の株式化事業を手掛ける全額出資子会社の建信金融資産投資が当局から営業許可証を取得。事業開始を受けて今後は積極的に債権の株式化を推進していく方針。また、今後の発展が期待される「一帯一路」「雄安新区」など国家プロジェクトへの融資提供も重点的に行っていく方針を示している。 ■同期の主な経営指標は次の通り  ・純金利マージン(%):2.14(2.32)  ・コアTier1比率(%):12.68(13.06)  ・Tier1比率(%):12.84(13.24)  ・自己資本比率(%):14.5(15.09)  ・不良債権比率(%):1.51(1.63)  ・費用収入比率(%):22.31(22.24)  ・貸付残高(百万元):12,507,021(+12.3%)  ・預金残高(百万元):16,274,393(+10.9%) ※( )内は前年同期の数字、貸付残高と預金残高の( )内は対前年同期比を記載 ※非開示の場合は―と記載
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