IGGが大幅続伸、3年ぶり高値　 16年12月期は75％増益

　24日の香港市場でシンガポールのゲーム会社、IGG（00799）が大幅に続伸。株価は一時9.66HKドルまで上昇し、取引時間中として2014年3月12日以来約3年ぶりの高値を付けた。日本時間午後3時17分現在、前日比6.61％高の9.52HKドルで推移している。22日大引け後に発表した期末決算が大幅増益となった上、同社幹部が利益率引き上げを表明し、好感されているもよう。 　2016年12月本決算は、純利益が前年比75.0％増の7300万米ドルとなり、ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想と一致した。新作モバイルゲームのヒットに伴い売上高が3億2200万米ドルと59.0％増え、業績を大幅に押し上げた。モバイルゲームはブラウザを使うゲームや利用者が端末にインストールするゲームに比べ配信コストが高いため、粗利益率は68.0％と前年比で1.4ポイント低下。しかし管理費や研究開発費の伸びを抑えたことで、純利益率は前年を2.1ポイント上回る22.6％に達した。23日付『経済通』によると、同社最高執行責任者（COO）の許元氏は業績発表会で、2017年の純利益率を30％以上に引き上げる目標を示した。 　16年3月に配信を始めたモバイルゲーム「ロードモバイル（王国紀元）」の収入は1億2400万米ドルに上った。主力ゲーム「キャッスルクラッシュ（城堡争覇）」の収入も12.1％増の1億3600万米ドルと堅調だった。 2017年は戦略ゲームとタイルマッチング・ゲームを数種類投入する予定。また、「キャッスルクラッシュ」と「クラッシュオブロード（領主之戦）」の続編や、サンドボックスゲーム「TUG」を開発している。事業の急成長につながる買収・合併の機会も引き続き物色する。