〔Market Flash〕長く緩慢な景気回復~野村

2017/11/21(火) 13:15
【13:15】長く緩慢な景気回復~野村  野村証券では、17-19年度の実質GDP成長率をそれぞれ、前年比+1.5%、+1.0%、+0.6%と予想している。9月時点での見通しに対し、17年度を0.1%ポイントの下方修正、18年度を0.2%ポイントの上方修正としている。18年度の上方修正は、主として主要国の生産活動が強めで推移し、輸出の持ち直しが想定より長く続く可能性が高いこと、また、それが国内設備投資の加速を促す効果を踏まえている。家計需要にはすでに陰りが見られ始めており、先進地域の堅調な設備投資は更新需要が中心で、生産能力増強を伴った循環が形成されているわけではないと野村では考えている。そのため、19年度に向け、実体経済は緩やかな減速を予想している。それでも明示的な景気後退に陥るとは考えにくいとしており、2002年1月を谷として73カ月継続した「いざなみ景気」を抜き、戦後最長の景気回復が実現する公算は大きいと考えている。 【12:45】中国の粗鋼稼働率が大幅に低下~SMBC日興  SMBC日興証券では、前週に中国の主要高炉の粗鋼稼働率が72.6%と、2週前の79.3%から大幅に低下したことを指摘している。北部の唐山市の稼働率は、2週前の73.9%から49.7%まで大幅に低下しており、大気汚染軽減のための減産が本格化してきたとみている。北部では建設業も活動が抑制されるため需要も減少するが、春先の需要期を前に、ユーザーや流通は在庫積み増しを行う可能性が高いと考えている。個人投資家が多く参加し、投機的な動きをする先物市場が先導役となり、鋼材市況は早ければ年末から上昇する可能性が高いとSMBC日興では予想している。 【10:50】貿易統計は先進国向けは低調も対新興国ハイテク関連が下支え~三菱UFJMS  三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、10月の貿易統計を受けてリポートしている。 10月の輸出は前年比+14.0%と11カ月連続の前年比プラスとなった。貿易収支は5カ月連続の黒字で、実質輸出で見れば、2カ月ぶりに前月比で増加した。中国向けのSPE輸出やASEAN向けのIC、自動車部品輸出が増加したことが押し上げ要因となった。一方、対米国乗用車輸出台数は減少が続いたほか、化学製品は減速し、鉄鋼輸出の減少も続いている。地域別では、対米国、対欧州といった先進国向けには減速感が見られるが、新興国向けが堅調。三菱UFJMSでは、アジアにおけるハイテク産業の生産能力増強が増加の主因とみている。今後は海外景気は減速の見込みで、輸出も伸び鈍化の公算が大きいが、新興国向けの輸出が当面下支えする可能性が高いと考えている。 【10:20】医薬品セクター 薬価に関する日経新聞報道について考察~野村  野村証券では医薬品セクターに関して、18日の日本経済新聞で、厚労省の薬価制度の抜本改革案について報じられたことを受けてリポートしている。要点は、(1)長期収載品の薬価は、ジェネリック医薬品(GE)発売後10年経ってもGE浸透率が80%以上の場合、GE薬価と同水準になるまで、6年かけて段階的に価格を下げること、ただしGE浸透率80%未満の場合は、10年かけてGEの1.5倍まで下げること、(2)21年度から毎年薬価改定を実施すること、(3)企業が画期的な新薬を開発しているかどうかなど複数の項目を考慮し、新薬創出加算対象となる医薬品を絞り込むこと―となる。野村では、仮に報道が真実であれば、(1)の点がGE企業の業績影響にとってネガティブと考えている。長期収載品がGEと同じ薬価となった場合、GE企業は薬価を下げる必要がある。価格勝負となった場合、自社製造が多い専業GE企業が競争上有利となり、受託生産に頼る新薬メーカー傘下のGE企業は不利になると予想している。 【9:55】上期決算は好調、外需業種がけん引役に~SMBC日興  SMBC日興証券では上期決算の総括リポートで、上期の経常利益が2015年度を超えて過去最高を更新したことを指摘している。今年4-9月のドル円平均は111.1円/ドルであり、2015年4-9月の水準よりも10円以上円高であったことを考慮すると、「稼ぐ力」が著しく向上していると評価している。上期決算のけん引役は外需業種で、経常利益の増加額は、電気機器、卸売業、輸送用機器、化学の4業種で55.9%を占めるとのこと。世界景気回復による「数量増」に加えて、「価格転嫁」によるマージン改善が業績回復の原動力になっているとコメントしている。 【9:05】小売分野の消費には慎重な見方を継続~みずほ  みずほ証券では、10月の東証小売株指数はTOPIXに対して2カ月連続のアンダーパフォームとなったとコメント。相場全体にリスク・オンムードが強まる中、ディフェンシブ性の強い小売株は相対的に敬遠されたとみている。実際、11月に入って相場上昇が一服するとともに、ほぼ相場並みのパフォーマンスに回復しているとのこと。小売セクターの2Q決算は10四半期振りの営業減益となった。株式市場の相場高もあり回復ムードが漂うが、みずほでは、前年ハードルの高さや食品分野の支出のトレンド悪化、消費行動の変化を考慮し、小売分野の消費に対しては慎重な見方を継続している。 【8:45】寄り前気配はJパワー、ユー・エス、日テレHD、ネクソンが高い気配値  主力株の寄り前気配では、Jパワー(9513) +4.98%、ユー・エス (4732) +4.96%、日テレHD(9404) +4.64%、ネクソン(3659) +4.23%、淀川鋼(5451) +4.05%、三菱ガス(4182) +4.04%、H2Oリテイ (8242) +3.97%、千代建(6366) +3.75%、岩谷産(8088) +3.67%、THK(6481) +3.65%などが高い気配値。  一方、トレンド(4704) -3.24%、NOK(7240) -2.61%、リンテック(7966) -2.55%、コスモス薬(3349) -2.08%、セイノーHD(9076) -2.05%、イオンFS(8570) -1.71%、フジHD(4676) -1.60%、日新鋼HD(5413) -1.52%、キョーリンH (4569) -1.43%、阿波銀(8388) -1.32%などが安い気配値となっている。
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