IPO銘柄詳細

コード 市場 業種 売買単位 注目度
3990 マザーズ 情報・通信業 100株 A
スケジュール
スケジュール
仮条件決定 2017/08/10
ブックビルディング期間 2017/08/14 - 08/18
公開価格決定 2017/08/21
申込期間 2017/08/22 - 08/25
払込期日 2017/08/29
上場日 2017/08/30
価格情報
想定価格 1,880円
仮条件 1,880 - 2,050円
公開価格 2,050円
初値予想 3,800円
初値 6,700円
  • スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 鎌田 和樹 (上場時33歳8カ月)/1983年生
本店所在地 東京都港区六本木 六本木ヒルズ森タワー37階
設立年 2013年
従業員数 147人 (2017/06/30現在)(平均31.0歳、年収445.6万円)、連結147人
事業内容 YouTuberを中心とするクリエイターのマネジメント業務、クリエイターに関連するプロモーション提案
URL http://www.uuum.co.jp/
株主数 10人 (目論見書より)
資本金 281,000,000円 (2017/07/27現在)
上場時発行済株数 6,002,000株(別に潜在株式781,000株)
公開株数 594,300株(公募302,000株、売り出し214,800株、オーバーアロットメント77,500株)
調達資金使途 人件費・採用費、地代家賃、広告宣伝費など
連結会社 1社
シンジケート
公開株数516,800株(別に77,500株)
種別 証券会社名 株数 比率
主幹事証券 野村 439,600 85.06%
引受証券 SMBC日興 15,500 3.00%
引受証券 大和 15,500 3.00%
引受証券 みずほ 15,500 3.00%
引受証券 いちよし 10,300 1.99%
引受証券 岩井コスモ 5,100 0.99%
引受証券 エース 5,100 0.99%
引受証券 SBI 5,100 0.99%
引受証券 マネックス 5,100 0.99%
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 摘要 株数 比率
鎌田 和樹 代表取締役CEO 2,556,600 39.45%
ANRI1号投組 特別利害関係者など 1,100,000 16.97%
ジャフコSV4共有投組 特別利害関係者など 1,000,000 15.43%
梅田 裕真 特別利害関係者など 600,000 9.26%
服部 義一 特別利害関係者など 343,000 5.29%
渡辺 崇 取締役CFO 114,000 1.76%
中尾 充宏 取締役 80,000 1.23%
梅景 匡之 取締役 80,000 1.23%
高田 順司 取締役 60,960 0.94%
開発 光 外部協力者 60,000 0.93%
業績動向(単位:百万円)
は予想
決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2018/05 連結予想 8,979 400 381 259
2017/05 連結見込 6,983 358 350 257
2016/05 単独実績 3,299 222 221 185
2015/05 単独実績 1,318 -263 -263 -271
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
は予想
決算期 種別 EPS BPS 配当
2018/05 連結予想 43.82 250.60 -
参考類似企業
銘柄 今期予想PER(8/1)
アミューズ
17.9倍 (連結予想)
エイベックス
22.5倍 (連結予想)
事業詳細
 ユーチューバー(動画投稿者)の芸能事務所大手。ユーチューバーをはじめとするコンテンツを発信するクリエイターの活動をサポートし、コンテンツを提供する「クリエイターサポートサービス」と、クリエイターと親和性のあるコンテンツの開発・制作を行う「自社サービス」を展開している。

1.クリエイターサポートサービス
 クリエイターに対しさまざまなサポートを提供している。具体的には、タイアップ案件の企業との架け橋、イベント企画、グッズ販売などに加え、動画制作に利用可能な素材の提供や、人気クリエイターとの共演機会の提供、コンプライアンス研修など。所属クリエイターは2017年6月末現在178名、所属チャンネルは4526チャンネルある。

2.自社サービス
 自社オリジナルコンテンツや、クリエイターと親和性の高い新規サービスに投資している。具体的には、チャンネル運営や番組制作、実況動画と親和性の高いゲーム開発などを手掛けている。

 2016年5月期の売上高構成比は、クリエイターサポートサービス94.8%(アドセンス51.1%、広告40.7%、その他3.0%)、自社サービス5.2%。主な販売先は米グーグル51.1%。
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・直近(2017年2月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は、遡及(そきゅう)修正して1100円。
・大株主上位5名ほか現物株を保有する取締役にはロックアップが掛かる。ただし、ベンチャーキャピタル(2社197万3700株)と個人2名は公開価格の1.5倍以上ならば解除される。
・ストックオプションは上場後1年は全て行使できない。
・2万5000株を上限に従業員持ち株会に親引け。


<ファーストインプレッション>
 芸能事務所の上場は先例があるものの、ユーチューバーのは初めて。若年層を中心にメディアやコンテンツ業界の覇権がテレビからネットへと移行するなか、従来の芸能プロとは180度勢いが異なる。しかも人気ユーチューバーを抱える大手とあって、高い人気を集めそうだ。
 ただ需給面では吸収額に問題はないもののVC保有株が多く、例によってロックアップ対象ながら解除条項付き。2社しかないため初日上限で一気に売ってきそうだ。また、VCの下にはエンゼルとみられる個人2名もロック対象ながら解除条項付き。彼らも売却に走った場合は需給が崩れてVCが高値売りをあきらめるケースも考えられる。
仮条件分析 (BB参加妙味 :A)
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想定価格: 1,880円
 吸収資金レンジ: 9.7億円 - 11.2億円(今期予想連結PER: 42.9倍)
 時価総額レンジ: 112.8億円

仮条件: 1,880円 - 2,050円
 吸収資金レンジ: 9.7億円 - 12.2億円(今期予想連結PER: 42.9倍 - 46.8倍)
 時価総額レンジ: 112.8億円 - 123.0億円

 仮条件は想定価格を下限に決まった。上限価格は想定を9.04%上回る。

<強材料>
新味あり、話題性あり、市場拡大、業績拡大、スピード上場、有名人案件、

<弱材料>
参入障壁低い、スキャンダルリスクあり、既存芸能界に比べ市場小さい、VC保有株大量、マザーズ急落

<機関投資家の評価(訂正目論見書より)>
1.国内MCN(マルチチャンネルネットワーク)として最大手のポジションを築いていること。
2.動画広告市場の高い成長が期待されること。
3.人気クリエイターへの依存度が高いことによる業績への影響。

<結論>
 Aとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3100~4100円(PER:70.7~93.6倍)を予想する。
 もともとの吸収額には問題ないため、ロックアップ解除に問題はなさそう。だが、ベンチャーキャピタルキャピタル(VC)やエンゼル持ち分が多いも、実際に動きそうなプレーヤーが少なく出方が読みにくい案件。彼らの保有株が全部で公開株数の5.1倍と多いだけに、十分に引き付けてから、というわけにも行かなそうだが、売るかどうかは中の人しか分からない部分もあり着地点は見えにくい。

 ユーチューバープロダクションの最大手。会社名の由来は決める時に「うーむ」と悩んだから。ユーチューバーは小中学生の将来の夢にも上位に入り、若年層では既に地上波タレントよりも影響力を持っている。対応TVの登場などもあり、動画投稿サイトの広告市場は高成長を遂げている。成長と同時にユーチューバー間の競争も激化するなか、彼らの組織化、ビジネス化は自然な流れといえよう。そうしたなか、設立からまだ5年と短いが、有名ユーチューバーを多く抱える最大手として実績もあり、機関投資家の買いも見込めそうだ。なお、ユーチューバー(摘要は外部協力者)にはストックオプションが配られており、上場1年後から順次行使できるようになっている。

 半面、読みにくいのが需給である。人気化を前提にすれば吸収額は最大12億円強しかなく、需給逼迫(ひっぱく)の公算。だがベンチャーキャピタルの保有株が公開株の3.5倍、エンゼルとみられる個人2名のが1.6倍あり、合計では5.1倍に上る。彼らにはロックアップが掛かるが、公開価格の1.5倍では解除される。このため解除価格までは問題なく上がりそうだが、その後の需給には不透明感がある。株数は多いがプレーヤーが微妙な数であり、行動パターンが読みにくいのだ。
 4名全員が売ろうとした場合は統制が取りづらく、解除後すぐの売り買い一致が想定される。だが、個人の場合は売らないケースの方が多く(特に大手主幹事の場合)、実際にフタを開けてみなければ分からない。VC2社のみならば、互いにけん制し合いながらのつり上げが可能になってくる。大量にあるためなかなか難しい面もあるが、やり方次第で初日の気配上限+通常の更新値幅1回分まで可能だ。

 ただ、VCにとってもエンゼルの動向は不透明だろうから、結局は解除後は一定数ずつ徐々に並べる、といったマニュアル通りの対応が有力か。PERは希薄化後で公開価格時点でも54倍と、高成長を織り込んだ設定になっており、解除後なら超過利益は十分だ。
 高成長でも芸能プロは参入障壁の低い業態である。人気クリエーターには独立リスクも存在する。また、黒字浮上後の営業利益率は16.5期6.7%→17.5期5.1%→18.5期予4.5%と低下している。固定費が大きい業態ではないため、この先も利益率向上で増益ペースが加速する事業モデル、というわけでもない。あまりに高いPERを正当化できる要素はなく、VCにとっても解除後の価格帯で売り渋る理由は乏しいと考える。

 加えてマザーズ急落で地合いの不透明感も強まっており、売買代金が最近の人気化案件ほど膨らまない可能性も強まっている。今年の初日初値の人気化銘柄を参考に、つり上げがない前提で売買代金を20億~30億円と設定すると、解除後間もなくのケースもありそう。大量にさばかなければならないため伸びても限られそう。4000円に載ればPERは希薄化後で100倍を超える計算になるだけに、初値はこのレンジで予想する。
公開価格分析
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公開価格: 2,050円
 吸収資金: 12.2億円(今期予想連結PER: 46.8倍)
 時価総額: 123.0億円

 公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1886円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。
 一方、持ち株会への親引けは上限の66%になる1万6500株にとどまった。従業員1人当たりでは112株で、単元株には達した。もともと枠を多めに取ってあり、平均給与が400万円台半ばにとどまることを考慮すれば特に気にすることでもないか。

 マザーズ指数は決算発表シーズンが終わっても軟調が続く。全体が重いなか、小型株を物色する動きはあるものの、海外発のリスクをきっかけにジリジリと下げている。他社の件ではあるが、ユーチューバーの仮想株式「VALU」取引を巡る炎上騒ぎで、個人人気に依存したビジネスモデルのリスクもあらためて認識される可能性もありそうだ。要するに環境は悪化している。ロックアップ解除前の需給に問題はないが、解除後は伸び悩む可能性が高まってきた。3100~4100円の予想レンジは据え置くが、きょう予想するとしたら4000円乗せよりも3500円といったところか。
 ただ、同社株に関しては売却が想定される既存株式が公開株数を大きく上回っており、既存株主の出方次第といった面が強い。売り手の人数と属性が微妙過ぎて予想がしづらいことにも変わりない。
初値予想
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初値予想: 3,800円(今期予想連結PER: 86.7倍)
初値買い妙味: B

 初値好調を予想する。拡大する動画広告市場への期待を背景に、初モノとしての注目も高いことから買い進まれそう。ただし、ロックアップ解除後の需給が不透明で、着地点は読みにくい。

 ユーチューバープロダクションの最大手で、業界初の上場になる。会社名の由来は決める時に「うーむ」と悩んだから。設立からわずか5年でのスピード上場となり、18.5期の連結営業利益は前期比12%増の4億円の会社予想となっている。

 ユーチューバーは小中学生の「将来の夢」にも上位に入り、若年層では既に地上波タレントよりも影響力を持っている。既に成長が止まったTV広告市場に対し、動画サイトの広告市場はまだ規模は小さいながら高成長を遂げている。
 成長と同時にユーチューバー間の競争も激化するなか、彼らの組織化、ビジネス化は自然な流れといえよう。同社は有名ユーチューバーを多く抱える最大手として実績があり、機関投資家の買いも見込める案件だといえる。なお、所属ユーチューバーにはストックオプションが配られているが、行使できるのは上場1年後からとなっている。

 半面、読みにくいのがロックアップ解除後の需給である。吸収額は最大12億円強しかなく、人気化しやすい条件を考慮すれば需給逼迫(ひっぱく)は容易な公算だ。だがベンチャーキャピタル(VC)の保有株が公開株数の3.5倍、エンゼルとみられる個人2名のが1.6倍あり、合計では5.1倍に上る。彼らにはロックアップが掛かるが、公開価格の1.5倍では全て解除される。

 エンゼル2名の出方については不明だが、既存株主からの売り手がVC2社だけならば互いにけん制し合いながらの売り渋りでつり上げてからの一気売却も可能だ。だが、エンゼルの出方が不明なうえ、そもそものVCの保有株の量も多い。4名というのも、行動を予想するには微妙過ぎる人数であり、初値を予測するうえで不透明感が強い。

 フタを開けてみないと分からない要素が強いが、結果的にけん制しながらのつり上げは難しそうだ。このためロック解除後、VCは段階的な売却を目指すと想定する。業績にしても黒字浮上後の営業利益率は16.5期6.7%→17.5期5.1%→18.5期予4.5%と低下しており、固定費が大きい業態ではないため、この先も利益率向上で増益ペースが加速する事業モデル、というわけでもない。高いPER水準で売り渋る理由は乏しいと考える。

 加えて足元の相場は今月上旬の急落以降、売買代金が減少している。こう着感が強まるなかでIPO株に資金が集中しやすい側面はあるが、押し目買い対象の銘柄への分散も考えられ、先月に比べるとバイイングパワーは落ちていそうだ。ゆえにロック解除後の伸びは限定されると考え、倍値を意識するも希薄化後PERが100倍となる3800円での初値を予想する。


<追加分析>
 大幅買い越しのまま初値が付かなかった。最終気配値は公開価格の2.3倍となる4715円で、差し引き77万6700株の買い越し。買い注文は売りの5.6倍あった。
 あすからは約定代金の即日徴収、成り行き買い禁止、自己売買部門の初値買い禁止――の規制が入る。


「4715円買い気配値――差し引き77万6700株の買い越し(対当価格:6000円)

  売り        買い
 108,800株 成り行き 280,900株
 392,900株 6,010円 370,800株
 392,800株 6,000円 423,500株
-------------------------------------
 369,000株 4,785円 860,100株
-------------------------------------
 167,400株 4,715円 944,100株


 大幅買い越しのまま初値は付かなかった。成長する動画広告市場と初モノへの期待から買いが殺到。最終的に買いモノは金額ベースで44.5億円に上った。今春上場したユーザーローカルの初日の買い金額41.5億円を上回っており、今年の新興市場のIPOでは最も人気化したことになる。野村証券による今期業績予想が会社予想を大幅に上回っていたことも、ポジティブサプライズとして押し上げ要因になった可能性がある。

 ただし、それでも買い越し幅は差し引き77万株超で、ベンチャーキャピタルが保有株式を放出すれば売り買いは成立するはずだった。VCは2社あり、それぞれ90万株以上を1社で保有する。どちらかだけでも売却を決断すれば、埋められない差ではなかった。きょう付けられる上限の3815円には20万株の大口売りが入っていたが、残り57万株が出なかった。

 2日目は買い付け規制が入るものの、買いが半減しても買い越しは余裕だ。初日の対当価格に向かって買い気配が続くものと考える。ただし、2日目はVCもさすがに動くと考えられる。いつになく強気なようなので、いきなり出してくることはなく、徐々にということになろうが、初日以上にいつでも売り買いは一致することになる。きょうの買い板は5000円台に乗せたところで20万株ほど減っており、VC売りを前提にすればこの辺りが落としどころになってくるのではないか。

 野村証券からリポートが出ている。国内最大手、影響力と豊富な情報量を持つコンテンツを有することが特色だと指摘。18.5期の営業利益は前期比2.0倍の7億2300万円(EPS 83.8円)を予想した。会社予想の4億円を8割超上回る。動画再生回数の増加、再生単価の向上、タイアッププロモーションの順調な拡大を要因として挙げた。19.5期はグッズやイベント売り上げなどの拡大も加わり、48%増の10億7200万円(123.3円)、20.5期は26%増の13億5500万円(155.9円)と予想した。
初値分析
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初値: 6,700円(今期予想連結PER: 152.9倍) / 上昇率: 226.8% / 高値: 6,800円 / 安値: 6,020円 / 終値: 6,160円
出来高: 1,522,600株 / 対公開株数: 256.2% / 初値出来高: 486,100株 / 初値売買代金: 3,256,870,000円

 初値は公開価格の3倍を超えた。拡大する動画広告市場と、ユーチューバー事務所としての初の上場になることへの期待などが買いが殺到。初値売買代金は今年の新興市場に上場し、初日付かずになった銘柄のなかでは、ユーザーローカルに次ぐ2位だった。有名ユーチューバーが上場セレモニーに出た効果もあってか東証には民放、NHKそろってテレビカメラが入るなど、株式市場外にも関心が広がるほど注目が集まった。

 弊社予想の3800円ははしにも棒にもかからない高い初値だったが、要因として挙げられるのはベンチャーキャピタル(VC)など既存株主の徹底した売り渋りである。初日は上限に張り付いても売りは出されず。一応、気配上限+通常値幅1回分のところに大口売りの指し値は出されていたものの、大量のVC保有株と比べると打診売りに過ぎない量だった。2日目も売り渋りは徹底していた。売り板にはそれらしき大口は見られたものの、初値出来高は公開株数とVC保有株の合計に対し2割にも満たなかった。
 VCは2社のみだが、ジャフコが全く売らなかったとは考えにくい。恐らく独立系のANRIが全く売らなかったのではないか。相手が全く売らないのを確認したジャフコが徹底したつり上げを狙い成功した、と考えられる。

 ただし、大量のVC保有株が初値でほとんど消化されなかった以上、初値突進組に勝ち目はない。初値後は上値の重い展開で、後場に入ると見切り売りに押されて一段安した。ただ規制解除後の買いへの期待もあってか6000円台は維持され、一段安後は横ばいのまま大引けを迎えた。

 しばらくは厳しい展開が待ち受けると考える。出来高は公開株数+VC保有株の6割弱に過ぎず、エンゼル保有分も加えれば売りは全く消化できていない状態だ。
 野村証券に続きいちよし証券も今期業績について、会社予想を上回る予想を出した。だが、人海戦術の業態である以上、売上高の伸びに伴って加速度的に成長が速まる業態ではなく、今の高いPERを説明するほどのものではない。プロダクションは所属クリエーターと収益を案分するビジネスモデルである以上、利益率を高めれば取り分を巡ってかえって離反を招きかねないだろう。VC売りに上値を阻まれれば、短期筋も見切り売りを加速させることになる。

 いちよし証券からリポートが出ている。会社計画は動画再生当たり広告収益は低下する見通しを前提していることから、同計画は保守的と考察。18.5期の営業利益は会社予想の4億円に対し、前期比39.7%増の5億円(修正EPS 57.5円)、19.5期は40.0%増の7億円(78.2円)、20.5期は42.9%増の10億円(113.3円)と予想した。


<追記>
 4日夜、UUUMはANRI1号が主要株主ではなくなったと発表した。大量保有報告書はまだ出ておらず、初値形成日に売却したかは確認できないが、どうやらANRI1号は売却していたようだ。ジャフコ持ち分については大量保有報告書が公表されたものの、市場内売却についての報告はまだない。

<追記2>
 7日、ベンチャーキャピタル2社の大量保有報告書が出そろい、ともに初値初日からの売却が確認された。なおANRI1号は全額個人資金だったようで、佐俣安理氏の個人名義で出されている。初値形成日にANRI1号は上場時持ち株の16%、ジャフコは20%売却していた。
IPOスケジュール
マーケットデータ
日経平均 37,068.35 -1011.35
TOPIX 2,626.32 -51.13
グロース250 638.74 -21.13
NYダウ 37,986.40 +211.02
ナスダック総合 15,282.01 -319.49
ドル/円 154.42 -0.22
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