音楽用電子機器のファブレスメーカー。世界中のクリエーターがよりユニークで、オリジナルな作品を創造できるツールを提供している。海外向けが売り上げの9割近くを占める。製品カテゴリーは以下の通り。

1.ハンディオーディオレコーダー(HAR)
　非圧縮音声で録音する高音質リニアPCMレコーダー（リニアPCM形式で音声データを圧縮せずに記録するICレコーダー）。ロックミュージシャン向けに開発したが、デジタル一眼レフで動画を撮影するクリエーターの間でも音声レコーダーとして使用されている。

2.マルチエフェクター(MFX)
　デジタル処理を使った、複数のエフェクトを内蔵したマルチエフェクター（ギターなどの音色に変化を付ける機器）。内蔵された種類を任意に組み合わせることが可能で、作成した音色は本体に記録できる。

3.ハンディビデオレコーダー(HVR)
　ハイレゾオーディオ音質での録音に対応した音楽用ビデオレコーダー。動画投稿サイトに、HD画質の動画をアップロードできる。

4.マルチトラックレコーダー(MTR)
　複数のトラック(録音データの単位)を自由に選択し、録音/再生を行う事ができる録音機器。ベースとなる曲を作成し、別トラックに歌、さらに別トラックに音階の異なる歌を録音するといった多重録音ができる。

5.モバイルデバイスアクセサリー(MDA)
　アップルの「iOS」機器でレコーディングできる録音機器。コンパクト設計のステレオマイクによって、オーディオ録音やビデオ撮影時の音声も、CD品質のステレオサウンドで収録できる。

6.オーディオインターフェース(AIF)
　コンピュータへの音声の出入り口になる製品。コンピューター内はデジタル信号しか受け付けないため、アナログとデジタルの変換を相互に行う。

7.プロフェッショナルフィールドレコーダー(PFR)
　屋外での使用を想定したクリエーター向けのレコーダー。タイムコード（時間、時刻情報を符号化した電気信号）などの機能を備えている。

8.エレクトロニックダンスミュージック(EDM)
　電子音を多用したダンスミュージック用の音楽機器。2016年5月に同カテゴリー初めて発売した「ARQ AR-96」は、円形に配置された96個のパッドを指でたたくことでEDMのリズムをプログラムできる。ループ再生や音の電子合成、自動演奏などの機能が搭載されている。

　2015年12月期の連結売上高構成比は、ハンディオーディオレコーダー61.2％、マルチエフェクター14.3％、ハンディビデオレコーダー7.6％、マルチトラックレコーダー5.5％、モバイルデバイスアクセサリー1.5％、オーディオインターフェース3.3％、プロフェッショナルフィールドレコーダー1.7％、エレクトロニックダンスミュージック－％、その他4.9％。海外売上比率は88.6％。