ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ポンド、全面高
1日のニューヨーク外国為替市場でポンドドルは堅調だった。世界的な経済活動の再開に伴う景気回復期待から欧米株価が上昇すると、投資家が運用リスクを取りやすくなるとの見方からポンド買い・ドル売りが優勢となった。4時30分前に一時1.2507ドルと5月4日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ポンドはユーロや円に対しても堅調に推移。ユーロポンドは一時0.8902ポンド、ポンド円は134.54円までポンド高に振れた。
ドル円は反落。終値は107.59円と前営業日NY終値(107.83円)と比べて24銭程度のドル安水準だった。欧州市場では「中国が米国産大豆の一部輸入を停止する可能性」との報道を受けて一時107.39円と日通し安値を付ける場面もあったが、NY市場では値幅23銭程度の狭いレンジ取引に終始した。ポンド円などクロス円の上昇につれた買いが入った半面、対ポンドなどでのドル売りが相場の重しとなりドル円自体は方向感が出なかった。米国内で広がる抗議デモの行方や米中関係を巡る続報を待ちたいとの見方から様子見ムードが強まった面もあった。
なお、この日発表の5月米ISM製造業景気指数は43.1と予想の43.5を若干下回った一方、4月米建設支出は前月比2.9%低下と予想の6.0%低下を上回った。
ユーロドルは4日続伸。終値は1.1136ドルと前営業日NY終値(1.1101ドル)と比べて0.0035ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ豪ドルやユーロカナダドルなどユーロクロスの下落につれた売りが出て、20時前に一時1.1101ドル付近まで下押しする場面もあったが、欧州株高や米国株の持ち直しを背景にリスク・オンのドル売りが出ると1.1140ドル付近まで強含んだ。ただ、3月30日の高値1.1163ドルがレジスタンスとして意識されたため、戻りは限られている。
ユーロ円は小幅ながら6日続伸したものの、NY市場に限れば119円台後半での狭いレンジ取引に終始した。終値は119.81円と前営業日NY終値(119.77円)と比べて4銭程度のユーロ高水準。
本日の参考レンジ
ドル円:107.39円 - 107.86円
ユーロドル:1.1094ドル - 1.1154ドル
ユーロ円:119.43円 - 119.98円
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