ニューヨーク外国為替市場概況・14日 ドル円、下落

2020/08/15(土) 06:05
 14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下落。終値は106.60円と前営業日NY終値(106.93円)と比べて33銭程度のドル安水準だった。欧州各地で新型コロナウイルスの感染再拡大に懸念が広がるなか、欧州株相場が下落。投資家が運用リスクを取りにくくなるとの見方から円買い・ドル売りが先行した。7月米小売売上高が前月比1.2%増と予想の1.9%増を下回ったことが分かると、「新型コロナ再拡大と財政支援の縮小懸念で米個人消費の勢いが鈍りつつある」との見方が広がり、米長期金利の低下とともにドル売りが加速した。前日の安値106.57円を下抜けて一時106.44円まで値を下げた。「米中は15日に予定されていた貿易合意に関する協議を延期した」との一部報道もドルの重しとなった。  ただ、トランプ米大統領が会見で「全世帯への現金給付をムニューシン財務長官に指示した」「州や地方政府に資金を供給する用意がある」と述べたほか、米政権と民主党指導部による追加経済対策協議について「交渉は打ち切らない」との見解を示すと、一時は130ドル超下落したダウ平均が80ドル超上昇。ドル円にも買い戻しが入り、106.63円付近まで下げ渋った。  米国と中国は第1段階の貿易合意発効から6カ月の節目に際し、履行状況を点検するための協議を15日に予定していたが、複数のメディアが「ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン米財務長官と劉鶴中国副首相のビデオ会議は無期限に延期された」と伝えた。なお、この協議については米中両政府ともに公式日程として発表したことはない。    ユーロドルは3日続伸。終値は1.1842ドルと前営業日NY終値(1.1814ドル)と比べて0.0028ドル程度のユーロ高水準だった。欧州市場では一時1.1782ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場では底堅く推移した。米小売売上高が予想を下回ったことや米10年債利回りの低下、米中貿易合意の6カ月検証延期が伝わり一時1.1850ドルまでユーロ高・ドル安が進んだ。ただ、ダウ平均が持ち直し、米長期金利が低下幅を縮めるとやや伸び悩んだ。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時93.02まで低下したあと、93.13付近まで下げ渋っている。  ユーロ円は4営業日ぶりに小反落。終値は126.24円と前営業日NY終値(126.32円)と比べて8銭程度のユーロ安水準。日本時間夕刻に一時125.74円と日通し安値を付けた影響が残ったものの、NY市場では下値の堅さが目立った。ドル円の下落につれた売りが出た半面、ユーロドルの上昇につれた買いが入り相場を下支えした。 本日の参考レンジ ドル円:106.44円 - 107.04円 ユーロドル:1.1782ドル - 1.1850ドル ユーロ円:125.74円 - 126.47円
関連ニュース
為替の最新ニュース
マーケットデータ
日経平均 37,068.35 -1011.35
TOPIX 2,626.32 -51.13
グロース250 638.74 -21.13
NYダウ 37,986.40 +211.02
ナスダック総合 15,282.01 -319.49
ドル/円 154.42 -0.22
プレミアム銘柄の最新情報
ページTOPへ