マーケットの話題
前場概況
日経平均は反落 熊谷組が大幅上昇
19日の日経平均は反落。前引けは144円安の39596円。米国株の上昇は好感できず、3桁下落スタート。寄った後は日銀会合の結果発表待ちで動きづらい中、前日の4桁高の反動で軟調に推移した。値上がり銘柄は結構多く、TOPIXはプラス圏とマイナス圏を行き来した。また、日銀のマイナス金利解除を織り込む形で、金融株には買いが入った。日経平均に関しては、安いところでは下げ幅を300円超に拡大。ただ、節目の39500円より下では押し目買いが入って切り返し、前引けにかけては下げ幅を縮めた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1200億円。業種別では鉱業、その他金融、石油・石炭などが上昇している一方、精密機器、医薬品、ガラス・土石などが下落している。香港投資ファンドのオアシス・マネジメントによる買い増しが判明した熊谷組<1861.T>が大幅上昇。反面、2月度の月次が失望を誘った神戸物産<3038.T>が大幅に下落している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1200億円。業種別では鉱業、その他金融、石油・石炭などが上昇している一方、精密機器、医薬品、ガラス・土石などが下落している。香港投資ファンドのオアシス・マネジメントによる買い増しが判明した熊谷組<1861.T>が大幅上昇。反面、2月度の月次が失望を誘った神戸物産<3038.T>が大幅に下落している。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 149.28 | +0.17 | +0.11% | 149.11 | 149.38 | 149.02 |
日経平均(日足)
今日の株式見通し
波乱含みか 大規模緩和は終了の公算 米株は上昇
東京市場は波乱含みか。米国株は上昇。ダウ平均は75ドル高の38790ドルで取引を終えた。FOMCの結果発表前で様子見ムードは強かったが、テスラやアルファベットなど主力グロースの一角が強く、概ね堅調に推移した。ドル円は足元149円10銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて105円安の39415円、ドル建てが40円安の39480円で取引を終えた。
本日は日銀の金融政策の結果が発表される。きのう18日の日経平均は、15日の米国株の下落を材料視せず、日銀に関するニュースを手がかりに4桁の上昇となった。きょうギャップアップスタートとなるようならリスクオンとなりやすいが、CME225先物は上昇スタートを示唆していない。米国株の上昇に対する好反応は限られ、前場は日銀の金融政策発表を前に動きづらい地合いとなるだろう。
本日の日本経済新聞1面では、日銀が(1)マイナス金利政策の解除、(2)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール:YCC)の撤廃、(3)ETF、REITの買い入れ縮小―に踏み切るとの観測を報じている。これに対する織り込みは進んでいると思われるが、大規模な政策転換であるため、結果に対する反応は大きくなる可能性がある。きのう先んじて大きく上昇していることを踏まえると、反動で大きく下げる展開も想定される。後場は引け後の植田総裁会見を前に強弱感が定まりづらい中、不安定な動きが続くだろう。きょうはボラティリティの高まりはある程度許容する必要がある。日経平均の予想レンジは39000円-40200円。
本日は日銀の金融政策の結果が発表される。きのう18日の日経平均は、15日の米国株の下落を材料視せず、日銀に関するニュースを手がかりに4桁の上昇となった。きょうギャップアップスタートとなるようならリスクオンとなりやすいが、CME225先物は上昇スタートを示唆していない。米国株の上昇に対する好反応は限られ、前場は日銀の金融政策発表を前に動きづらい地合いとなるだろう。
本日の日本経済新聞1面では、日銀が(1)マイナス金利政策の解除、(2)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール:YCC)の撤廃、(3)ETF、REITの買い入れ縮小―に踏み切るとの観測を報じている。これに対する織り込みは進んでいると思われるが、大規模な政策転換であるため、結果に対する反応は大きくなる可能性がある。きのう先んじて大きく上昇していることを踏まえると、反動で大きく下げる展開も想定される。後場は引け後の植田総裁会見を前に強弱感が定まりづらい中、不安定な動きが続くだろう。きょうはボラティリティの高まりはある程度許容する必要がある。日経平均の予想レンジは39000円-40200円。
明日の戦略
第一関門通過前に大幅高、下値不安が大きく後退
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1267/値下がり339。ファーストリテイリングが4%を超える上昇で上場来高値を更新。レーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなど半導体株の多くが急伸した。円安を好感して日産自、マツダ、三菱自など自動車株が大幅上昇。上方修正を発表したHISが値を飛ばし、エアトリやハナツアーなど旅行関連が賑わった。増し担保金徴収措置の解除を手がかりにさくらネットが買いを集めてストップ高となった。
一方、前の週に人気化した東電HDが売りに押されて14.2%安。NY原油の下落を受けて、INPEX、富士石油、コスモエネルギーなどが軟調となった。年間では増配を見込むものの、前期末の実績を下回る期末配当金見通しを提示した水戸証券が大幅下落。決算を受けて丹青社が急落した。
日経平均は大幅高。15日の米国株は下落しており、プラススタート自体に意外感もあった中、場中も上げ幅を広げて4桁の上昇。寄り付き直後に安値、引け間際に高値をつけて、ローソク足では実体の長い陽線を形成した。金融株が大幅高となっているわけではないだけに、マイナス金利解除自体が好感されたというよりは、3月会合で日銀が動くか動かないかがクリアになったことで、直近の下げに対する買い戻しが入ったという印象が強い。それでも、ここまでの値幅が出てくれば下値不安は大きく後退する。
日銀会合の結果はあす19日に発表されるが、政策変更に関しては完全に織り込みが進んだ。引け後には植田総裁の会見が控えており、水曜20日は休場で、米国では19~20日の日程でFOMCが開催される。先んじて大きく上昇した分、発表直後の反応は売りとなるかもしれない。ただ、仮に500円安となってもきょうの上げ幅の半分程度で、かなりの貯金を作った。きょうの終値は39740円。日銀結果を無難に消化できるようなら、あっさり40000円台を回復しても不思議はない。
一方、前の週に人気化した東電HDが売りに押されて14.2%安。NY原油の下落を受けて、INPEX、富士石油、コスモエネルギーなどが軟調となった。年間では増配を見込むものの、前期末の実績を下回る期末配当金見通しを提示した水戸証券が大幅下落。決算を受けて丹青社が急落した。
日経平均は大幅高。15日の米国株は下落しており、プラススタート自体に意外感もあった中、場中も上げ幅を広げて4桁の上昇。寄り付き直後に安値、引け間際に高値をつけて、ローソク足では実体の長い陽線を形成した。金融株が大幅高となっているわけではないだけに、マイナス金利解除自体が好感されたというよりは、3月会合で日銀が動くか動かないかがクリアになったことで、直近の下げに対する買い戻しが入ったという印象が強い。それでも、ここまでの値幅が出てくれば下値不安は大きく後退する。
日銀会合の結果はあす19日に発表されるが、政策変更に関しては完全に織り込みが進んだ。引け後には植田総裁の会見が控えており、水曜20日は休場で、米国では19~20日の日程でFOMCが開催される。先んじて大きく上昇した分、発表直後の反応は売りとなるかもしれない。ただ、仮に500円安となってもきょうの上げ幅の半分程度で、かなりの貯金を作った。きょうの終値は39740円。日銀結果を無難に消化できるようなら、あっさり40000円台を回復しても不思議はない。
後場概況
日経平均は大幅反発 後場も買いが続いて1032円高
18日の日経平均は大幅反発。終値は1032円高の39740円。15日の米国株は長期金利の上昇を嫌気して、3指数がそろって下落。しかし、これを受けても寄り付きから200円を超える上昇となった。週末に日銀が3月会合でマイナス金利を解除するとの観測報道が多く出てきたが、これが先行き不透明感の払しょくにつながった。観測報道が円買いにつながらず、むしろドル円が円安に振れたことも安心材料となった。
高く始まった後も上げ幅を拡大。節目の39000円や39500円を上回り、前引けでは800円を超える上昇となった。自動車株や半導体株など主力大型株が先導役となり、幅広い銘柄が上昇。売り手不在の様相が強まった。後場は前場に比べると値動きは落ち着いたものの、失速はなく、しばらく高値圏でもみ合った。終盤にかけてはさらに上を試す流れとなり、上げ幅を1000円超に拡大。引け間際にきょうの高値をつけ、4桁の上昇で終了した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆6000億円。業種別では不動産、機械、証券・商品先物などが大幅上昇。下落は電気・ガスと石油・石炭の2業種のみで、鉱業が相対的に見劣りする上昇となった。株主還元強化に関するリリースが好感された丸三証券<8613.T>が急騰。反面、下方修正を発表したフロンティアインターナショナル<7050.T>が、一時ストップ安となるなど急落した。
高く始まった後も上げ幅を拡大。節目の39000円や39500円を上回り、前引けでは800円を超える上昇となった。自動車株や半導体株など主力大型株が先導役となり、幅広い銘柄が上昇。売り手不在の様相が強まった。後場は前場に比べると値動きは落ち着いたものの、失速はなく、しばらく高値圏でもみ合った。終盤にかけてはさらに上を試す流れとなり、上げ幅を1000円超に拡大。引け間際にきょうの高値をつけ、4桁の上昇で終了した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆6000億円。業種別では不動産、機械、証券・商品先物などが大幅上昇。下落は電気・ガスと石油・石炭の2業種のみで、鉱業が相対的に見劣りする上昇となった。株主還元強化に関するリリースが好感された丸三証券<8613.T>が急騰。反面、下方修正を発表したフロンティアインターナショナル<7050.T>が、一時ストップ安となるなど急落した。