マーケットの話題
前場概況
日経平均は大幅続伸 39000円を上回る場面も
25日の日経平均は大幅続伸。前引けは584円高の38868円。米国株高に強い反応を示し、300円超上昇して始まった。9時台は上を試す流れとなり、一時上げ幅を700円超に拡大。節目の39000円を上回ったところで買いが一巡し、10時台に入るとじわじわと値を消した。11時近辺ではやや盛り返す動きが見られ、前引けでは500円を超える上昇となった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1400億円。業種別では陸運、医薬品、精密機器などが大幅上昇。海運が下落し、鉄鋼がほぼ横ばいで、卸売が小幅な上昇にとどまった。京成電鉄<9009.T>と京浜急行電鉄<9006.T>の私鉄2社が急騰。一部メディアで、旧村上ファンド系の投資会社が株式を保有したとの特集記事が報じられたことが刺激材料となった。半面、22日の米国でエヌビディアが大幅安となったことが警戒材料となり、アドバンテスト<6857.T>やディスコ<6146.T>など半導体株の一角が下落している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1400億円。業種別では陸運、医薬品、精密機器などが大幅上昇。海運が下落し、鉄鋼がほぼ横ばいで、卸売が小幅な上昇にとどまった。京成電鉄<9009.T>と京浜急行電鉄<9006.T>の私鉄2社が急騰。一部メディアで、旧村上ファンド系の投資会社が株式を保有したとの特集記事が報じられたことが刺激材料となった。半面、22日の米国でエヌビディアが大幅安となったことが警戒材料となり、アドバンテスト<6857.T>やディスコ<6146.T>など半導体株の一角が下落している。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 153.73 | -0.37 | -0.24% | 154.10 | 154.38 | 153.62 |
日経平均(日足)
今日の株式見通し
堅調か 米国株が強くダウ平均は史上最高値を更新
東京市場は堅調か。先週末の米国株は上昇。ダウ平均は426ドル高の44296ドルで取引を終えた。ボーイングが4%超上昇するなど景気敏感株が上昇をけん引。エヌビディアが3%超下落するなどグロース株の一角が弱く、ナスダックはマイナス圏に沈む場面もあったが、3指数がそろってプラスで終えた。ドル円は足元154円30銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて255円高の38595円、ドル建てが280円高の38620円で取引を終えた。
米国株の上昇を好感した買いが入ると予想する。ダウ平均は史上最高値を更新しており、ナスダックはエヌビディアの大幅安を受けてもプラスで終えた。米国株の基調は非常に強い。多くの銘柄が買われることで、全体の底上げが進むだろう。ギャップアップスタートが見込まれる分、寄った後の上値追いには慎重になるとみるが、売りを出しづらい地合いが醸成されることで、高い水準を維持すると予想する。日経平均の予想レンジは38400円-38650円。
米国株の上昇を好感した買いが入ると予想する。ダウ平均は史上最高値を更新しており、ナスダックはエヌビディアの大幅安を受けてもプラスで終えた。米国株の基調は非常に強い。多くの銘柄が買われることで、全体の底上げが進むだろう。ギャップアップスタートが見込まれる分、寄った後の上値追いには慎重になるとみるが、売りを出しづらい地合いが醸成されることで、高い水準を維持すると予想する。日経平均の予想レンジは38400円-38650円。
明日の戦略
後場伸び悩むも大幅上昇、来週は米国の年末商戦期待を支えに堅調か
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1116/値下がり470。東京エレクトロンが2%を超える上昇。主力どころではリクルートやフジクラの動きが良かった。証券会社のリポートを材料に大林組や長谷工が大幅上昇。さくらネットが9.9%高と騰勢を強め、売買代金は全市場でトップ10入りするなど商いも盛り上がった。ビットコインの上昇が続く中で関連銘柄には引き続き強い買いが入っており、リミックスポイントがストップ高となった。
一方、個別にIHI、トヨタ、みずほが軟調。全体と逆の動きをすることが時にある海運株が株高の中で敬遠されており、日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社がそろって下落した。楽観ムードの強い地合いでディフェンシブセクターが弱く、九州電力、中国電力など電力株や、中外製薬、アステラスなど薬品株が売りに押された。
本日、スタンダード市場に新規上場したガーデンは、公開価格割れからのスタートとなり、終値も初値を下回った。
今週は米エヌビディアの決算が大きな注目を集めたが、出てきた内容に対する株価の反応はおとなしいものとなった。市場予想を上回る結果がそこまで好感されなかったことには物足りなさもあるが、少なくとも今回の決算でエヌビディアや生成AIに対する成長期待が崩壊することはなかった。日本の半導体株も時間外の結果を消化した21日は弱かったが、多くの銘柄がそろって急落するような動きにはならなかった。発表前後で大きくトレンドが変わったように見える銘柄もない。今後もスケジュールの関係でエヌビディアの決算は注目を集めるイベントにはなるだろうが、市場全体に与えるインパクトは小さくなってくる可能性がある。
【来週の見通し】 堅調か。米国は28日が感謝祭で休場。29日はブラックフライデーで年末商戦に突入する。米3指数はそろって11月に史上最高値を更新しており、株高の中での年末商戦は活況が見込まれる。高値圏にある米国株が感謝祭を前に利益確定売りに押されたとしても、リスクオフには傾きづらい。年末商戦が米国株の上昇を後押しするとの期待から、日本株は下げづらい地合いが続くだろう。日米で経済指標の発表が多く、基本的にはドル円や長期金利をにらみながらの一進一退が続くイメージ。好材料の方に強めに反応することで、週間ではやや水準を切り上げると予想する。
【今週を振り返る】 軟調となった。週明け18日の日経平均は、米国株安や円安一服を嫌気して400円を超える下落。19日は上昇し、20日は下落したが、この両日は米エヌビディアの決算発表を先に控えて方向感に欠ける動きとなった。エヌビディアの決算は、市場予想を上回る好内容。ただ、発表後の時間外で株価が下落したことから、これを嫌気した21日は大幅安となり、一時節目の38000円を割り込んだ。エヌビディアは21日の米国市場ではプラスで終え、この日に米国株にも強い動きが見られたことから22日は大幅高。しかし、週間では下落した。日経平均は週間では約359円の下落。週初に寄り付きから大幅安となった分、週足では陽線を形成した。
一方、個別にIHI、トヨタ、みずほが軟調。全体と逆の動きをすることが時にある海運株が株高の中で敬遠されており、日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社がそろって下落した。楽観ムードの強い地合いでディフェンシブセクターが弱く、九州電力、中国電力など電力株や、中外製薬、アステラスなど薬品株が売りに押された。
本日、スタンダード市場に新規上場したガーデンは、公開価格割れからのスタートとなり、終値も初値を下回った。
今週は米エヌビディアの決算が大きな注目を集めたが、出てきた内容に対する株価の反応はおとなしいものとなった。市場予想を上回る結果がそこまで好感されなかったことには物足りなさもあるが、少なくとも今回の決算でエヌビディアや生成AIに対する成長期待が崩壊することはなかった。日本の半導体株も時間外の結果を消化した21日は弱かったが、多くの銘柄がそろって急落するような動きにはならなかった。発表前後で大きくトレンドが変わったように見える銘柄もない。今後もスケジュールの関係でエヌビディアの決算は注目を集めるイベントにはなるだろうが、市場全体に与えるインパクトは小さくなってくる可能性がある。
【来週の見通し】 堅調か。米国は28日が感謝祭で休場。29日はブラックフライデーで年末商戦に突入する。米3指数はそろって11月に史上最高値を更新しており、株高の中での年末商戦は活況が見込まれる。高値圏にある米国株が感謝祭を前に利益確定売りに押されたとしても、リスクオフには傾きづらい。年末商戦が米国株の上昇を後押しするとの期待から、日本株は下げづらい地合いが続くだろう。日米で経済指標の発表が多く、基本的にはドル円や長期金利をにらみながらの一進一退が続くイメージ。好材料の方に強めに反応することで、週間ではやや水準を切り上げると予想する。
【今週を振り返る】 軟調となった。週明け18日の日経平均は、米国株安や円安一服を嫌気して400円を超える下落。19日は上昇し、20日は下落したが、この両日は米エヌビディアの決算発表を先に控えて方向感に欠ける動きとなった。エヌビディアの決算は、市場予想を上回る好内容。ただ、発表後の時間外で株価が下落したことから、これを嫌気した21日は大幅安となり、一時節目の38000円を割り込んだ。エヌビディアは21日の米国市場ではプラスで終え、この日に米国株にも強い動きが見られたことから22日は大幅高。しかし、週間では下落した。日経平均は週間では約359円の下落。週初に寄り付きから大幅安となった分、週足では陽線を形成した。
後場概況
日経平均は3日ぶり大幅反発 フィードフォースがストップ高
22日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は257円高の38283円。米国株高を受けて3桁上昇スタート。いったん上げ幅を広げた後、急速に萎んだが、2桁高となったところで改めての買いが入り、しばらくじり高基調が続いた。38400円台に乗せたところで買いは一巡。前引け間際に高値をつけると、後場は伸び悩んだ。ただ、大きく失速することはなく、38300円近辺でもみ合う時間が長かった。38357円でクロージング・オークションに入り、そこからやや水準を切り下げて取引を終了。大引けが後場の安値となった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆7900億円。業種別では石油・石炭、非鉄金属、繊維などが上昇した一方、海運、医薬品、電気・ガスなどが下落した。配当方針を見直し、初配実施の見通しを公表したフィードフォースグループ<7068.T>がストップ高。半面、新株予約権の発行を発表したオルトプラス<3672.T>が急落した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆7900億円。業種別では石油・石炭、非鉄金属、繊維などが上昇した一方、海運、医薬品、電気・ガスなどが下落した。配当方針を見直し、初配実施の見通しを公表したフィードフォースグループ<7068.T>がストップ高。半面、新株予約権の発行を発表したオルトプラス<3672.T>が急落した。