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明日の戦略
週3度目の安値引け、来週は参加者減少で小動きか
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり571/値下がり1021。日銀会合後の植田総裁会見で追加利上げに慎重姿勢が見られたことから、三井不動産や住友不動産など大手不動産株に強い買いが入った。証券会社が投資判断を引き上げたENEOSが大幅高。円安進行を受けてトヨタやSUBARUなど自動車株に資金が向かった。日経記事を材料に三井E&Sが急伸。次期の見通しを提示し、今期の期末配当に関しては増額を検討していることを発表したサイボウズがストップ高比例配分となった。
一方、日銀の早期利上げ期待が後退したことから、三菱UFJや三井住友など銀行株が大幅安。住信SBIや楽天銀行などネット銀行株も大きめの下げとなった。米長期金利の上昇や米マイクロンの急落を嫌気してレーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなど半導体株が軒並み安。レーザーテックは複数の証券会社が目標株価を引き下げたことも売り材料となった。証券会社が投資評価を引き下げたIHIが3%安。リリースを材料にオンコリスがストップ安となった。
日経平均は6日続落。上昇していた前場でも主力銘柄はさえない動きのものが多く、後場は握力がなくなったかのように水準を切り下げた。きょうは不動産株買い、銀行株売りと、日銀の利上げがしばらくないことを意識したような動きが見られた。ただ、今週は円安・ドル高が進んでおり、一段と円安が進めば日銀が利上げを余儀なくされるいった指摘もある。この傾向がこの先も続くとは限らない。為替と金利に敏感な業種は目先の動きが不安定となる可能性がある点には注意を要する。
【来週の見通し】 小動きか。水曜25日は米国など多くがクリスマスで休場。翌週は月曜30日の大納会のみとなるため、市場参加者の大幅な減少が予想される。12月FOMCの結果を受けた18日にダウ平均が4桁の下落となったことから、年末株高に対する期待は高まりづらい。一方、日経平均は20日まで6日続落となっており、ここから一段安となるようなら押し目買いは期待できる。方向感が定まりづらく、週を通しては水準が大きく変化しないと予想する。大型株は手がけづらくなる一方、IPOは多いだけに、値幅を求めた資金は新興市場に向かうだろう。
【今週を振り返る】 軟調となった。木曜19日にFOMCと日銀金融政策決定会合の結果を消化するスケジュールで、この手前ではリスク回避姿勢が強まった。16日、17日は買い先行から下げに転じ、17日と18日は安値引けと、場中の動きが弱かった。FOMCでは大方の予想通り0.25%の利下げが決定されたが、2025年の利下げ見通しが従来の4回から2回へと半減したことが嫌気され、18日のダウ平均が4桁の下落。日銀会合では利上げは見送られたが、19日は700円超下げる場面もあり、終値で39000円を割り込んだ。20日は上昇して始まったものの、買いが続かずマイナス転換。週で3度目の安値引けとなり、20日まで6日続落した。日経平均は週間では約768円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
一方、日銀の早期利上げ期待が後退したことから、三菱UFJや三井住友など銀行株が大幅安。住信SBIや楽天銀行などネット銀行株も大きめの下げとなった。米長期金利の上昇や米マイクロンの急落を嫌気してレーザーテック、ディスコ、ソシオネクストなど半導体株が軒並み安。レーザーテックは複数の証券会社が目標株価を引き下げたことも売り材料となった。証券会社が投資評価を引き下げたIHIが3%安。リリースを材料にオンコリスがストップ安となった。
日経平均は6日続落。上昇していた前場でも主力銘柄はさえない動きのものが多く、後場は握力がなくなったかのように水準を切り下げた。きょうは不動産株買い、銀行株売りと、日銀の利上げがしばらくないことを意識したような動きが見られた。ただ、今週は円安・ドル高が進んでおり、一段と円安が進めば日銀が利上げを余儀なくされるいった指摘もある。この傾向がこの先も続くとは限らない。為替と金利に敏感な業種は目先の動きが不安定となる可能性がある点には注意を要する。
【来週の見通し】 小動きか。水曜25日は米国など多くがクリスマスで休場。翌週は月曜30日の大納会のみとなるため、市場参加者の大幅な減少が予想される。12月FOMCの結果を受けた18日にダウ平均が4桁の下落となったことから、年末株高に対する期待は高まりづらい。一方、日経平均は20日まで6日続落となっており、ここから一段安となるようなら押し目買いは期待できる。方向感が定まりづらく、週を通しては水準が大きく変化しないと予想する。大型株は手がけづらくなる一方、IPOは多いだけに、値幅を求めた資金は新興市場に向かうだろう。
【今週を振り返る】 軟調となった。木曜19日にFOMCと日銀金融政策決定会合の結果を消化するスケジュールで、この手前ではリスク回避姿勢が強まった。16日、17日は買い先行から下げに転じ、17日と18日は安値引けと、場中の動きが弱かった。FOMCでは大方の予想通り0.25%の利下げが決定されたが、2025年の利下げ見通しが従来の4回から2回へと半減したことが嫌気され、18日のダウ平均が4桁の下落。日銀会合では利上げは見送られたが、19日は700円超下げる場面もあり、終値で39000円を割り込んだ。20日は上昇して始まったものの、買いが続かずマイナス転換。週で3度目の安値引けとなり、20日まで6日続落した。日経平均は週間では約768円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 157.02 | -0.40 | -0.25% | 157.42 | 157.92 | 156.84 |
日経平均(日足)
後場概況
日経平均は6日続落 3桁の下落で安値引け
20日の日経平均は6日続落。終値は111円安の38701円。米国株はまちまちかつ、小動きとなったが、ダウ平均が11日ぶりにプラスで終えたことや円安進行に好反応を示して、3桁上昇スタート。ただ、高く始まった後は不安定な動きが続いた。上げ幅を200円超に広げても、節目の39000円を超えると上値が重くなった。前場では値を消してもマイナス圏に沈んだところでは買いが入ったが、後場はマイナス圏で推移する時間が長かった。終盤にかけての動きが弱く、3桁の下落かつ安値引けとなった。
東証プライムの売買代金は概算で5兆7100億円。業種別では不動産、石油・石炭、輸送用機器などが上昇した一方、銀行、その他製品、空運などが下落した。大幅な増配を発表した日本リーテック<1938.T>が急騰。半面、KADOKAWA<9468.T>がストップ安比例配分と暴落した。ソニーグループ<6758.T>との資本業務提携を発表したが、11月にはソニーGによる買収観測が報じられて強く買われていただけに、買収による株価引き上げ期待がはく落して売りが殺到した。
東証プライムの売買代金は概算で5兆7100億円。業種別では不動産、石油・石炭、輸送用機器などが上昇した一方、銀行、その他製品、空運などが下落した。大幅な増配を発表した日本リーテック<1938.T>が急騰。半面、KADOKAWA<9468.T>がストップ安比例配分と暴落した。ソニーグループ<6758.T>との資本業務提携を発表したが、11月にはソニーGによる買収観測が報じられて強く買われていただけに、買収による株価引き上げ期待がはく落して売りが殺到した。
前場概況
日経平均は6日ぶり反発 三井E&Sが急騰
20日の日経平均は6日ぶり反発。前引けは76円高の38889円。ダウ平均の11日ぶり反発や円安進行を好感して3桁上昇スタート。寄った後は上げて萎んでといった動きを繰り返した。高いところでは200円超上昇する場面があったが、節目の39000円を超えてくると上値が重くなった。一方、失速してもマイナス圏に沈むと改めての買いが入った。方向感は定まらず、2桁の上昇で前場を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1900億円。業種別では不動産、石油・石炭、輸送用機器などが上昇した一方、銀行、その他製品、空運などが下落している。ベトナムで港湾クレーンの製造に乗り出すと日本経済新聞で報じられた三井E&S<7003.T>が急騰。半面、証券会社が投資評価を引き下げたIHI<7013.T>が大幅に下落している。
東証プライムの売買代金は概算で2兆1900億円。業種別では不動産、石油・石炭、輸送用機器などが上昇した一方、銀行、その他製品、空運などが下落している。ベトナムで港湾クレーンの製造に乗り出すと日本経済新聞で報じられた三井E&S<7003.T>が急騰。半面、証券会社が投資評価を引き下げたIHI<7013.T>が大幅に下落している。
今日の株式見通し
堅調か ダウ平均が11日ぶりに反発
東京市場は堅調か。米国株は横ばい。ダウ平均が小幅に上昇した一方、S&P500とナスダックは小幅に下落した。ダウ平均は15ドル高の42342ドルで取引を終えた。前日大幅安の反動で上昇して始まり、3指数とも大半の時間はプラスで推移した。ただ、長期金利が一段と上昇する中、終盤にかけて失速。安値圏で終了し、S&P500とナスダックはプラスを維持できなかった。FOMCと日銀会合を通過して日米金利差拡大が意識されたことや米国の長期金利が上昇したことなどから、ドル円は足元157円40銭近辺と円安(ドル高)に傾斜している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて60円安の39020円、ドル建てが40円高の39120円で取引を終えた。
米国ではマイクロン・テクノロジーが決算を受けて急落したが、エヌビディアはプラスで終えており、ナスダックは0.1%安にとどまった。きのうの日本株はマイクロンの時間外の急落を先んじて消化しているだけに、米国株が下げ加速とならなかったことは安心材料。ダウ平均は小幅高ではあるが11日ぶりに反発しており、これらを好感した買いが入ると予想する。ただし、今年の重要イベントを消化して来週以降の市場参加者は減少すると思われるだけに、高くなっても39000円より上は重いとみる。日経平均の予想レンジは38700円-39150円。
米国ではマイクロン・テクノロジーが決算を受けて急落したが、エヌビディアはプラスで終えており、ナスダックは0.1%安にとどまった。きのうの日本株はマイクロンの時間外の急落を先んじて消化しているだけに、米国株が下げ加速とならなかったことは安心材料。ダウ平均は小幅高ではあるが11日ぶりに反発しており、これらを好感した買いが入ると予想する。ただし、今年の重要イベントを消化して来週以降の市場参加者は減少すると思われるだけに、高くなっても39000円より上は重いとみる。日経平均の予想レンジは38700円-39150円。