前場コメント No.6 中部電、京セラ、京成、東製鉄、九電工、ソシオネクスト

2024/04/30(火) 11:31
★9:10  中部電力-3日ぶり反発 今期最終益58%減見込むも市場コンセンサス上回る
 中部電力<9502.T>が3日ぶり反発。同社は26日に、25.3期通期の連結純利益予想は1700億円(前期比57.8%減)と発表した。市場コンセンサスは1662億円。

 期ずれ差益の縮小に加え、ミライズにおける市場価格や燃料価格の変動による電源調達の収支悪化影響や、パワーグリッドの需給調整にかかる費用の増加などにより、大幅な減益を見込んでいる。

 併せて発表した、24.3期通期の連結純利益は4031億円(前の期比10.5倍)だった。燃料価格などの変動が電力販売価格に反映されるまでの期ずれについて差損から差益に転じたことや、中部電力ミライズにおける電源調達価格の低下、中部電力パワーグリッドにおける需給バランス調整などを適切に実施するための調整力確保費用の減少などが寄与した。

★9:11  京セラ-横ばい 今期営業益17%増見込む 前期は28%減
 京セラ<6971.T>が横ばい。同社は26日、25.3期通期の連結営業利益予想(IFRS)は1100億円(前期比18.4%増)と発表した。市場コンセンサスは1253億円。

 半導体関連および情報通信関連市場における下期以降の需要回復を見込み、増収増益の見通し。なお、業績予想の前提為替レートは1米ドル145円、1ユーロ155円。

 24.3期通期の連結営業利益は929億円(前の期比27.7%減)だった。自動車関連市場は受注状況が改善した一方で、半導体関連や情報通信関連市場は在庫調整などの影響があり、前の期比で減収減益となった。

 株価は減益着地を嫌気して小安く始まったものの、今期の増益見通しを受けてプラス圏に浮上する場面もあり、前営業日の終値を挟んで一進一退となっている。


★9:13  京成電鉄-底堅い 今期営業益34%増見込む 前期は2.5倍
 京成電鉄<9009.T>が底堅い。同社は26日、25.3期通期の連結営業利益予想を337億円(前期比33.5%増)、年間配当予想を36円(前期は39円)にすると発表した。運輸業において成田空港輸送の増加を見込むほか、流通業、建設業において、現在検討中のM&Aを見込む。市場コンセンサスは304億円。

 24.3期通期の連結営業利益は252億円(前の期比2.5倍)だった。中計に基づき、諸政策を実施し、各セグメントで前の期比増収増益で着地した。
 
 併せて24.3期の期末配当を従来予想の21円に対して26円(前の期末は11.5円)に決定した。年間配当予想は39円(前の期は20円)となる。

★9:14  東京製鉄-急騰 61万株・10億円を上限に自社株買い 割合は0.56% 消却も発表
 東京製鉄<5423.T>が急騰。同社は26日、61万株・10億円を上限とした自己株取得枠を設定すると発表した。取得期間は2024年5月12日~12月31日。なお、上限株数を取得した場合の自己株式を除いた発行済株式総数に対する割合は0.56%となる。

 併せて、4500万株の自己株を消却すると発表した。消却予定日は5月10日。消却前の発行済株式総数に対する割合は29.02%となる。

★9:14  東京製鉄-急騰 今期営業益21%減見込むも自社株買いを好感
 東京製鉄<5423.T>が急騰。同社は26日、25.3期通期の連結営業利益予想を300億円(前期比21.2%減)に、年間配当予想を50円(前期は50円)にすると発表した。コンセンサス予想は344億円。
 
 歩留まりの向上や使用原単位の低減を一段と進めるなど、徹底したコストダウンをはかることで、競争力の一層の強化に努めるとしている。
 
 24.3期通期の連結営業利益は381億円(前の期並み)だった。売上高が過去最高となったことに加え、昨年まで上昇基調が続いていたエネルギー・諸資材の購入価格も一服したことから、営業利益は前の期とほぼ同水準を確保できたとしている。

 なお、株価は、同日発表された自社株買いと自己株式の消却を好感した買いが優勢となっている。

★9:15  九電工-急落 今期経常益2%増見込む 中計目標下回る
 九電工<1959.T>が急落。同社は26日、25.3期通期の連結経常利益予想を430億円(前期比1.5%増)に、年間配当予想を130円(前期は120円)にすると発表した。

 許認可などの取得遅延に伴う大型風力発電プロジェクトの先送り、宇久島太陽光工事の本格着工の順延や、人件費をはじめとした想定以上のコスト上昇を受け、中期経営計画最終年度の利益目標を下回る見通し。

 24.3期通期の連結経常利益は424億円(前の期比19.5%増)だった。過去最大の仕掛工事量と堅調な受注実績を背景に売上高が増加した。この結果、増益となった。期末配当については、従来予想の55円に対し65円(23.3期末は60円)に決定した。

 なお、今期の見通しが中計目標を下回ることから、株価は売りが優勢となっている。

★9:18  ソシオネクスト-もみ合い 今期営業益24%減見込む 前期は64%増
 ソシオネクスト<6526.T>がもみ合い。同社は26日に、25.3期通期の連結営業利益予想は270億円(前期比24.0%減)と発表した。市場コンセンサスは345億円。

 24.3期で増加したデータセンター/ネットワーク向けの売り上げが減少するこが響く。想定為替レートは1米ドル130円としている。

 24.3期通期の連結営業利益は355億円(前の期比63.6%増)だった。

 設計開発に要する費用を段階的に受領するNRE売り上げが、オートモーティブ分野での商談獲得が活況なことから、7ナノメートルより微細な先端テクノロジーに関するNRE売り上げの比率が高まり、前の期比7.9%増の376億0900万円となった。また、量産段階で受領する製品売上が、オートモーティブ向け7ナノメートル製品の量産が開始されるなど、2019年以降に獲得した注力分野の商談が量産フェーズに移行したことにより増加したことも寄与した。

 減益見通しではあるものの、想定為替レートは1米ドル130円となっており、会社計画は保守的との見方もあり、株価は売りが先行したものの、切り返す動きとなっている。


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