後場コメント No.1 東レ、住友ベ、帝人、三和HD、Fusic、因幡電産

2024/05/13(月) 15:02
★12:30  東レ-後場買い気配 今期最終益3.7倍見込む 前期は70%減
 東レ<3402.T>が後場買い気配。同社は13日12時、25.3期通期の連結純利益予想(IFRS)を810億円(前期比3.7倍)に、年間配当予想を18円(前期は18円)にすると発表した。市場コンセンサスは800億円。

 機能化成品セグメントでのサプライチェーン在庫調整の解消や、炭素繊維複合材料セグメントでの航空用途の拡大、産業用途の回復を取り込む。かつ戦略的プライシングの推進、収益改善プロジェクトの効果発現により、全セグメントで増収増益の見通し。

 また、自社株取得の方針を決定した。資本効率改善を加速するため、新たに政策保有株式の縮減目標を設定し、2024~2026年度の3年間で50%(約1000億円)を削減する。この売却代金を全額、自己株取得に充当するとしている。

 24.3期通期の連結純利益は219億円(前の期比69.9%減)だった。炭素繊維複合材料事業において、風力発電翼用途の需要低迷に伴い減損損失を計上したことなどが響いた。

★12:30  住友ベークライト-後場上げ幅拡大 今期最終益10%増見込む 実質増配へ
 住友ベークライト<4203.T>が後場上げ幅拡大。同社は13日11時30分、25.3期通期の連結純利益予想(IFRS)を240億円(前期比9.9%増)に、年間配当予想を90円(前期は150円)にすると発表した。市場コンセンサスは251億円。

 半導体関連需要は生成AI需要の高まりやPC、スマートフォンが買い替え時期を迎えること、パワー半導体市場の成長などにより中長期的な伸長を予想している。株主還元については、配当性向40%程度(従来は30%以上)をめざす。株式分割を考慮しない場合の今期配当は180円となるため、実質的な増配となる。

 24.3期通期の連結純利益は218億円(前の期比7.6%増)だった。販売品種の高付加価値品へのシフトや価格改定などの収益構造の改善、為替差益の計上などが寄与した。

★12:33  帝人-後場急落 今期営業益260億円見込む 前期は計画下振れ
 帝人<3401.T>が後場急落。同社は13日11時30分、25.3期通期の連結営業利益(IFRS)予想を260億円に、年間配当予想を30円(前期は30円)にすると発表した。同社は25.3期1QよりIFRSを任意適用するため、前期との比較は出来ない。
 
 前年度の収益性改善効果の年間フル寄与と生産安定化や販売量増加を中心としたマテリアルの増益などが、ヘルスケアの薬価改定および診療報酬改定影響などによる減益を相殺し、全体では前年度並みの事業利益(営業利益に持分法による投資損益を加算し、非経常的な要因により発生した損益を除いて算出)を予想する。

 24.3期通期の連結営業利益(日本基準)は135億円(前の期比5.3%増)だった。会社計画の180億円から下振れて着地した。マテリアルセグメントの一部用途における需要減少に伴う販売量減少や、ヘルスケアセグメントにおけるライセンス対価収入の一部遅延などが響いた。

 なお、株価は前期が会社計画から下振れて着地したことが嫌気され、売りが優勢となっている。

★12:33  帝人-後場急落 新中計を策定 25年度のROIC4%以上めざす
 帝人<3401.T>が後場急落。同社は13日11時30分、2024年度から2025年度までの2年間を計画期間とする中期経営計画を策定したと発表した。

 「事業ポートフォリオ変革を早期に完遂し、成長軌道に回帰するための第一歩」と位置づけ、各種施策に取り組む。

 数値目標として、2025年度の売上収益は1兆1500億円(2023年度は実績値で1兆330億円)、ROICは4%以上(同2%)をめざす。株主還元については、連結配当性向は各年度とも35%以上をめざす。

 配当方針は配当性向30%を目安とし、1株当たり年間配当金の下限を30円と設定するとしている。

 なお株価は、同日発表された決算において、前期が会社計画から下振れて着地したことが嫌気され、売りが優勢となっている。

★12:37  三和HD-後場上げ幅拡大 今期営業益4%減見込むもコンセンサス上回る
 三和ホールディングス<5929.T>が後場上げ幅拡大。同社は13日11時30分、25.3期通期の連結営業利益予想を625億円(前期比4.4%減)に、年間配当予想を78円(前期は78円)にすると発表した。市場コンセンサスは611億円。

 前期からは増収減益予想となるものの、各種の基本戦略を実行し、高機能開口部ソリューションのグローバルリーダーへ向けた基盤の確立に注力するとしている。

 24.3期通期の連結営業利益は654億円(前の期比16.1%増)だった。

 日本が、売価転嫁による収益性の確保に努めるともに、工場施設や大型再開発案件を中心にビルマンションドアなどの基幹商品、間仕切などの戦略商品、メンテ・サービス事業が堅調に推移したことで、増益となった。北米が、ドックレベラーなど品揃えの拡充に加え、売価維持と生産性改善、配送効率化などによるコスト削減に努めたことで、増益となったことも寄与した。

 併せて24.3期の期末配当を従来予想の29円に対して49円(前の期末は33円)に決定した。年間配当は78円(前の期は58円)となる。

 なお、業績見通しがコンセンサスを上回ったことで、株価は買いが優勢となっている。

★12:38  Fusic-後場買い気配 3Q累計営業益34%増 通期計画上回る
 Fusic<5256.T>が後場買い気配。同社は13日12時、24.6期3Q累計(7-3月)の営業利益は2.1億円(前年同期比33.6%増)だったと発表した。通期計画2.0億円を上回った。

 クラウドインフラを活用したシステム開発の需要が引き続き旺盛だった。AIやIoTを駆使したデータの収集や高度な解析を行うデータインテグレーションサービスが伸長したことなども寄与した。

★12:42  因幡電機産業-後場急騰 今期営業益10%増見込む 配当方針の変更も発表
 因幡電機産業<9934.T>が後場急騰。同社は13日11時30分、25.3期通期の連結営業利益予想を235億円(前期比10.2%増)に、年間配当予想を130円(前期は130円)にすると発表した。

 大都市圏における再開発や企業における設備投資需要の継続などを背景に、底堅く推移するものと予想する。

 24.3期通期の連結営業利益は213億円(前の期比14.4%増)だった。

 電設資材事業において、電線ケーブル類の販売が好調だったことに加え、首都圏再開発や製造業の設備更新、データセンターなどの大型物件向けに防災設備や受配電設備などの納入があったことが寄与した。

 併せて24.3期の期末配当を従来予想の60円に対して特別配当10円の実施により70円(前の期末は70円)にすることを決定した。年間配当は130円(前の期は120円)となる。

 また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の一環として、配当と自己株式の取得を合わせた中期的な総還元性向を60%程度(従来は50%程度)とする基本方針を決定した。年2回の安定配当に加え、市場動向を考慮しながら柔軟に特別配当や自己株式の取得を実施するとしている。


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