決算寸評:招商銀行の16年12月本決算、役務取引手数料の増加などで8%増益
招商銀行(03968)がこのほど発表した2016年12月本決算は、経常収益が前年比3.8%増の2099億4900万元、純利益が同7.6%増の620億8100万元だった。期末配当は0.05元増配し、1株当たり0.74元を予定している(前年は1株当たり0.69元)。
利下げによる利ざや縮小や営業税の見直しの影響で資金利益が2%減と落ち込んだものの、管理手数料や決済手数料の拡大で役務取引等利益が15%増加。貴金属取引などでその他収益が25%増加したことに加え、営業税見直しの影響で営業コストが4%減少したことも増益に寄与した。部門別では主力の法人向け銀行業務が税引き前ベースで5%増益と堅調な伸びを示したほか、個人向け銀行業務が23%増益と好調を維持。一方、その他事業は3億7000万元の黒字から61億7600万元の赤字に転落した。不良債権比率は前年末の1.68%から1.87%へと悪化。自己資本比率とTier1比率はそれぞれ0.09ポイント、0.16ポイント上昇した。
経営陣は17年の貸出残高と預金残高の増加率目標をそれぞれ12%前後、10%前後に設定。負債の増加率は12%前後の水準を見込んでいる。
■同期の主な経営指標は次の通り
・純金利マージン(%):2.5(2.76)
・コアTier1比率(%):―(10.83)
・Tier1比率(%):10.09(9.93)
・自己資本比率(%):12(11.91)
・不良債権比率(%):1.87(1.68)
・費用収入比率(%):27.84(27.55)
・貸付残高(百万元):3,261,681(+15.5%)
・預金残高(百万元):3,802,049(+6.4%)
※( )内は前年の数字、貸付残高と預金残高の( )内は対前年比を記載
※非開示の場合は―と記載
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