石油大手3社、原油価格の急落で利益見通しに暗雲
世界経済の成長鈍化や中国国内の石油製品価格の統制に加え、足元の原油価格の急落で、石油精製会社の利益見通しに暗雲が立ち込めている。需要の弱含みと価格下落を想定し、UOBケイヒャンは20日付で中国の石油セクターの投資判断を「オーバーウエート」から「アンダーウエート」に下方修正した。スタンダード・チャータード(シンガポール)のアナリスト、Duke Suttikulpanich氏は「精製事業者の利益が圧迫されており、主因は在庫評価損にある」と指摘。「常識とは異なり、原油価格の急落は精製事業者の利益に恩恵を及ぼさない。さらに、需要低迷が見込まれる中で、利益率も上昇しない」と厳しい見方を示した。『ブルームバーグ』が21日伝えた。
アジア最大の石油精製会社、シノペック(00386)の精製事業の売上比率は9%。一方、中国最大の石油・ガス会社、ペトロチャイナ(00857)では売上比率は8%。精製部門を持たないCNOOC(00883)も含め、原油価格の急落が石油大手3社の利益に重くのしかかっている。ペトロチャイナの親会社、中国石油天然気集団公司は先週、今年の利益目標の達成が難しくなったと述べた。
関連銘柄の前場終値は以下の通り。
■シノペック(00386):6.49HKドル(前日比1.07%安)
■ペトロチャイナ(00857):9.33HKドル(同0.74%安)
■CNOOC(00883):12.42HKドル(同0.96%安)
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