決算寸評:瑞声科技、16年12月期は30%増益 音響部品が好調

2017/03/22(水) 18:02
 瑞声科技(02018)が22日前引け後発表した2016年12月本決算は、純利益が前年比29.6%増の40億2600万元となり、ファクトセットがまとめた市場コンセンサス予想の38億9300万元を上回った。売上高は32.1%増の155億700万元。顧客のモバイル機器メーカーが音声のステレオ化や防水性などの機能向上を進めるなか、小型音響部品の売り上げを伸ばして業績拡大につなげた。  部門別では、主力のダイナミック型部品が3割増収の上に粗利益率が4.4ポイント上昇し、部門利益が47%増加。スピーカーの売り上げが22%減った半面、スピーカーボックスとレシーバーがそれぞれ27%増、72%増と好調だった。一方、ハプティクス(触覚)・RF機器部門は粗利益率が1.7ポイント低下したものの、売り上げが56%増えたことで24%増益を確保した。MEMS部門は売り上げがほぼ半減し、72%減益と苦戦。  会社側は、引き続き人工知能や仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、機械学習などの技術の発達が新たな製品需要につながると見込み、製品設計の改善と同時にスマートフォン以外への応用拡大を図る方針。2017年も大口顧客が差別化を目指して機能向上を進めているとした。半面、売上高の74%を大口顧客5社に依存する構造はリスクをはらむ。また、決算は人民元建てだが、海外顧客の売り上げ(全体の約7割)は米ドル建てのため、業績が為替変動の影響を受けやすい。
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