RSIで買われ過ぎ(売られ過ぎ)の水準を確認しよう
今回はRSI(Relative Strength Index)の見方や特徴について説明します。 RSIは株価の振れ幅の変化やパターンを調べるオシレーター系テクニカル指標の一つとなります。 主に買われ過ぎ(売られ過ぎ)を確認したり、反転するポイントを見極める際に利用されています。
RSIは「株価の全体の変動幅に対して値上がり幅がどの程度あるのか」を表しています。
「前日の終値比でどの程度上昇しているのか」を調べることにより、株価の上昇と下降ではどちらの勢いが強いのか、また勢いの変化による株価が反転するポイントを示してくれるといった特徴があります。
株価が上昇局面で、全体の変動幅の中で値上がり幅が増加するとRSIの数値が高くなります。
一方、株価が下落局面で、全体の変動幅の中の値上がり幅が少なくなると、RSIの数値が低くなります。
RSIは50%を中心として0~100%の範囲で推移しています。
上昇局面に入ると50%以上で推移し、下落局面に入ると50%を下回って推移します。
通常では「RSIが70%以上であれば買われ過ぎ、30%以下であれば売られ過ぎ」と判断されます。
なお、実際のトレードではバッファを見て、80%で買われ過ぎ、20%で売られ過ぎくらいでみておくと良いでしょう。
一般的によく使用される期間を挙げますと、日足では「9日」「14日」「22日」「30日」、週足は「9週」と「13週」が多いようです。
【丸紅(8002)週足のチャート】
【ソフトバンクG(9984)日足のチャート】
逆行現象はダイバージェンスとコンバージェンスの2種類があります。
ダイバージェンスとは、株価が高値圏で以前の高値を上回っているのに対し、RSIの水準は以前の高値水準を下回っている現象になります。
その場合は、株価は大きく反落する可能性が高いとされています。
コンバージェンスとは、株価が安値圏で以前の安値を下回っているのに対し、RSIの水準は以前の安値水準を上回っている現象となります。
その場合は、株価は大きく反発する可能性が高いとされています。
特に70%以上もしくは30%以下の状況で逆行現象が現れると、信頼度が高いとされております。
【アドバンテスト(6857)週足のチャート】
【KDDI(9433)日足のチャート】
一般的にRSIは「保ち合い局面」では強みを発揮しやすくなります。
RSIが安値圏にあれば買いゾーン、高値圏にあれば売りゾーンと判断し、売買のタイミングを図っていきましょう。
またダイバージェンスやコンバージェンスが発生すれば株価が反転する可能性が高く、実際の売買を行ってみて良いでしょう。
一方、「トレンド発生局面」では弱いとの見方があります。
RSIが買われ過ぎ(売られ過ぎ)の水準に達していても株価は上昇(下落)し続けることがあり、反転指標として役割が果たせていない場合があるからです。
そうした場合は、移動平均線などと組み合わせて売買のタイミングを図ると良いでしょう。
ただし株価上昇(下落)が長く続くことはあまりありません。
RSIのトレンド反転のタイミングは株価の値動きに先行することが多いとも言われています。
RSIが反転してから売買のタイミングを図るなどすれば、「トレンド発生局面」でも反転目安として活用できます。