マーケットの話題
今日の株式見通し
軟調か 米国株は上昇も円高進行が強烈な逆風
東京市場は軟調か。米国株は上昇。ダウ平均は117ドル高の42215ドルで取引を終えた。エヌビディアの好決算を受けて買いが優勢となったが、下げに転じる場面もあるなど、場中の動きは不安定となった。米国際貿易裁判所がトランプ大統領の「相互関税」を違法として差し止めを命じたが、トランプ政権が控訴したことで差し止め判決が一時停止となり、関税を巡る不透明感が強まった。ドル円は急速に円高(ドル安)が進んでおり、足元143円90銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて495円安の37915円、ドル建てが470円安の37940円で取引を終えた。
決算を受けたエヌビディアは3%を超える上昇となったが、時間外の動きとの比較では物足りなさもある。日本株は米国株が上昇することを見越してきのう先回りで強く買われていただけに、きょうは米国株高は好感できず、円高を嫌気して大きく売られると予想する。CME225先物からは、38000円割れからのスタートも想定される。場中は円高に一服感が出てくるようなら押し目買いが入るとみるが、円高が続くようなら買い手控えムードが強まりやすい。きのうの反動が大きく出て、下押し圧力の強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは37800-38100円。
決算を受けたエヌビディアは3%を超える上昇となったが、時間外の動きとの比較では物足りなさもある。日本株は米国株が上昇することを見越してきのう先回りで強く買われていただけに、きょうは米国株高は好感できず、円高を嫌気して大きく売られると予想する。CME225先物からは、38000円割れからのスタートも想定される。場中は円高に一服感が出てくるようなら押し目買いが入るとみるが、円高が続くようなら買い手控えムードが強まりやすい。きのうの反動が大きく出て、下押し圧力の強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは37800-38100円。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
NYダウ | 42,215.73 | +117.03 | +0.28% | 42,190.02 | 42,266.00 | 41,828.35 |
S&P500 | 5,912.17 | +23.62 | +0.40% | 5,939.96 | 5,943.13 | 5,873.80 |
ナスダック総合 | 19,175.87 | +74.93 | +0.39% | 19,389.39 | 19,389.39 | 19,091.54 |
CME225先物 | 37,915 | -495 | -1.29% | 37,905 | 38,465 | 37,715 |
FT100(英) | 8,716.45 | -9.56 | -0.10% | 8,716.45 | 8,716.45 | 8,716.45 |
DAX(独) | 24,038.19 | -188.30 | -0.77% | 24,250.99 | 24,325.97 | 24,038.19 |
ドル/円 | 144.13 | -0.63 | -0.43% | 144.76 | 146.27 | 143.96 |
日経平均(日足)
明日の戦略
エヌビディア決算を好感して大幅高、TOPIXが3月高値に迫る
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1117/値下がり437。エヌビディアの好決算を受けて、アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコなど半導体株が大幅上昇。フジクラや住友電工など電線株にも強い動きが見られた。円安進行を追い風にトヨタや日産自動車など自動車株が軒並み高。自動車保険料値上げ観測を受けて、東京海上やMS&ADなど損保株に資金が向かった。政府の下水道更新工事に関する観測記事を材料に、日本ヒュームや日本鋳鉄管が関連銘柄として値を飛ばした。
一方、円高メリット銘柄とみられている神戸物産やニトリHDが、円安進行を嫌気して強めの下落。住友不動産や野村不動産など不動産株が弱かった。大型株優位の地合いの中、メタプラネットやフィスコなど中小型の暗号資産関連が大幅安。タマホームや東武住販など5月決算銘柄が、権利落ちの影響で大きく水準を切り下げた。
注目の米エヌビディアの決算を好感して、日経平均は大幅上昇。半導体株や電線株が大きく上昇し、半導体株以外にも強い動きが見られた。きのうは38000円より上では買いが続かなかったが、きょうは安値が38035円で、終日38000円より上で推移した。スタンダード指数が史上最高値を更新しており、TOPIXも3月につけた今年の高値に接近。日本株全体で水準が切り上がっている。本日の米国株が上昇するであろうことは織り込み済みであるだけに、あす一段高となるハードルは高い。ただ、下げたとしても利益確定売りの範ちゅうにとどまり、地合いが悪化することはないだろう。プラスで推移する展開も十分期待できるだけに、今週のうちに5月13日につけた直近高値の38494円を上回ることができるかに注目したい。
一方、円高メリット銘柄とみられている神戸物産やニトリHDが、円安進行を嫌気して強めの下落。住友不動産や野村不動産など不動産株が弱かった。大型株優位の地合いの中、メタプラネットやフィスコなど中小型の暗号資産関連が大幅安。タマホームや東武住販など5月決算銘柄が、権利落ちの影響で大きく水準を切り下げた。
注目の米エヌビディアの決算を好感して、日経平均は大幅上昇。半導体株や電線株が大きく上昇し、半導体株以外にも強い動きが見られた。きのうは38000円より上では買いが続かなかったが、きょうは安値が38035円で、終日38000円より上で推移した。スタンダード指数が史上最高値を更新しており、TOPIXも3月につけた今年の高値に接近。日本株全体で水準が切り上がっている。本日の米国株が上昇するであろうことは織り込み済みであるだけに、あす一段高となるハードルは高い。ただ、下げたとしても利益確定売りの範ちゅうにとどまり、地合いが悪化することはないだろう。プラスで推移する展開も十分期待できるだけに、今週のうちに5月13日につけた直近高値の38494円を上回ることができるかに注目したい。
後場概況
日経平均は大幅反発 住信SBIネット銀行がストップ高
29日の日経平均は大幅反発。終値は710円高の38432円。米国株の下落はネガティブ視されず、決算を発表したエヌビディアの時間外の上昇を好感して、寄り付きから300円を超える上昇。38000円を上回って始まり、場中も上値を伸ばした。円安進行も株高を後押しし、主力大型株が上昇を先導。600円を超える上昇で前場を終えると、後場は一段高となって上げ幅を700円超に拡大。38400円台まで水準を切り上げ、高値圏で終了した。スタンダード指数が3月26日以来、約2カ月ぶりに史上最高値を更新している。一方、グロース250指数は後場の動きが弱く、小幅な下落で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆7500億円。業種別では非鉄金属、輸送用機器、保険などが大幅上昇。陸運、海運、パルプ・紙の3業種のみが下落した。NTTドコモによる買収観測が報じられた住信SBIネット銀行<7163.T>がストップ高比例配分。観測記事内で保有している同社株のすべてを譲渡すると報じられたSBIホールディングス<8473.T>も急伸した。半面、下方修正を発表したFIXER<5129.T>が急落した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆7500億円。業種別では非鉄金属、輸送用機器、保険などが大幅上昇。陸運、海運、パルプ・紙の3業種のみが下落した。NTTドコモによる買収観測が報じられた住信SBIネット銀行<7163.T>がストップ高比例配分。観測記事内で保有している同社株のすべてを譲渡すると報じられたSBIホールディングス<8473.T>も急伸した。半面、下方修正を発表したFIXER<5129.T>が急落した。
前場概況
日経平均は大幅反発 トヨタなど自動車株が強い
29日の日経平均は大幅反発。前引けは633円高の38355円。米国で引け後に決算を発表したエヌビディアが時間外で大幅高となったことを好感して、寄り付きから300円を超える上昇。節目の38000円を上回った。場中は戻り売りをこなしながらも、じわじわと上げ幅を広げる展開。強い上昇が期待された半導体株は買い一巡後に伸び悩むものも多かったが、全体では値上がり銘柄が多く、楽観ムードが強まった。上げ幅を600円超に広げて38300円台に乗せ、高値圏で前場を終えている。
東証プライムの売買代金は概算で2兆3300億円。業種別では非鉄金属、輸送用機器、証券・商品先物などが大幅上昇。下落は陸運とパルプ・紙の2業種のみで、電気・ガスの上昇が限定的。円安が急速に進行したことを受けて、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、日産自動車<7201.T>など自動車株が大幅上昇。反面、ニトリHD<9843.T>や神戸物産<3038.T>など円高の恩恵が大きいとみられている銘柄が大きく売られている。
東証プライムの売買代金は概算で2兆3300億円。業種別では非鉄金属、輸送用機器、証券・商品先物などが大幅上昇。下落は陸運とパルプ・紙の2業種のみで、電気・ガスの上昇が限定的。円安が急速に進行したことを受けて、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、日産自動車<7201.T>など自動車株が大幅上昇。反面、ニトリHD<9843.T>や神戸物産<3038.T>など円高の恩恵が大きいとみられている銘柄が大きく売られている。