イイ感じで跳ねた銘柄をスクリーニング
今回は大きな上昇が見られ、チャートにも変化が出てきたものを抽出するスクリーニングアイデアをご紹介します。
まずは、大きく上昇した銘柄を抽出します。使うのは「騰落率」のパラメータです。ここでは「3%以上」でふるいにかけることにします。
大きく上昇しただけでなく、そこでチャートの節目を突破した銘柄を抽出します。ここでは、一目均衡表を活用し、雲を上に抜けた銘柄をスクリーニングします。
商いを伴って強い動きが出てきたものは、その信頼性も高いと言えます。1、2の条件にさらに出来高のフィルターを加えます。ここでは30万株(300000)以上で抽出することとします。
この3つのパラメータで2022年2月28日の終値でスクリーニングした結果、14銘柄が抽出されました。この条件で出したいチャートのイメージは以下のようなものになります。ここでは例として東邦亜鉛(5707)を取り上げています。
1番目の条件、騰落率3%に関しては、ローソク足は陰線よりも陽線であった方が、より信頼性が高いと言えます。なお、騰落率が10%など飛びすぎた銘柄に関しては、チャートが好転したとしても翌日の反動安が警戒されます。動きが派手すぎるものをはじきたい場合、パラメータを3%~9%などと調整する方法もあります。
出来高は30万株としましたが、大型株では平時で30万株を余裕で超える銘柄もあります。そういったものに関しては、個別にチャートを確認して、商いが厚みを増しているかをチェックした方が良いでしょう。中小型株にフォーカスしたい場合には、15万株以上など、数値を少し低くしても問題ありません。イメージチャートのように直前との比較で商いが盛り上がっているようであれば、局面変化を示唆している可能性があります。
今回のスクリーニングは、値幅とチャート転換を組み合わせ、そこに出来高の視点を入れたものとなります。シンプルではありますが、一目均衡表の雲を明確に突破した銘柄や、直近で調整が入っていったん雲の中に入ったものの、それを嫌って大きく上昇した銘柄などが抽出されやすいので、使い勝手は良いと思われます。
なお、この条件を逆にした場合、大幅安となって一目均衡表の雲を下に抜けた、すなわち、下に勢いがつきそうな銘柄を抽出することができます。
パラメータは
② 雲抜け 雲下抜け
③ 出来高 30万株以上(ここは逆にせずそのまま)
となります。
売りから入って利益を取りたい場合に有効なスクリーニング手法と言えます。