スクリーニングで売られすぎ銘柄の買い場を探る
「おススメスクリーニング」は足元の相場状況などを勘案したスクリーニング条件をご紹介します。
今回は大きく下げた銘柄の押し目を拾う際のアイデアをいくつか紹介します。
買われすぎ、売られすぎを判断するのに有効なのがRSIという指標です。一般的には70~80%以上で買われすぎ、20~30%以下で売られすぎと判断します。今回は売られすぎ銘柄をスクリーニングしたいので、この検索条件を「30% 以下」とします。
これに項目を追加して銘柄を絞り込みます。
RSIが30%以下という時点で、基調としては弱くなっているので、その中で大きな値動きが出てくれば、転換点となっている可能性があります。騰落率のフィルターをかけると、そのタイミングをとらえることができます。 例えば、騰落率5%以上とすれば、弱い動きが続く中でコツンと跳ねた銘柄を抽出できます(イメージ①)。よりアグレッシブに攻めるのであれば、逆に騰落率-5%以下とすれば、弱い動きが続く中でダメ押しの下げが出てきた銘柄を抽出することができます(イメージ②)。
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騰落率(5番)
なお、連日で派手な動きが出ている銘柄に関しては、転換点を迎えているわけではなく、単にマネーゲームの対象となっている可能性があるので注意が必要です。
テクニカルでは売られすぎ感が出ているので、ファンダメンタルズの要因でふるいにかけるというアプローチです。じっくり長期で回復を待つスタンスであれば、配当利回りやPBRを絡めたスクリーニングが有効でしょう。配当利回りであれば3%以上、PBRであれば1倍以下といった検索条件が一つの目安となります。
PERに関しては、割安感がある水準となると10倍以下といった検索条件になります。ただし、新興市場などで成長期待が高い銘柄になると、そういった水準までは下がらないものも多かったりします。そういった場合には、ボックスに数値を入れず、「表示」項目にチェックだけ入れて、水準を確認することもできます。
RSIが30%以下で、PBRでもPERでも割安感があって、配当利回りも高くて…と検索条件を多くすると、そもそもスクリーニングにひっかかる銘柄が出てこないといったことも多いです。チェックしたい項目が多い場合は、最優先したい項目に検索条件を入れて、それ以外は表示だけしてスクリーニングされた中から総合的に判断すると良いでしょう。
× PER(29番)
× PBR(30番)
× 配当利回り(34番)
RSI 30%以下で売られすぎ感のある銘柄を抽出しているので、その中で需給の重しが少ない銘柄を、信用倍率を使って選別するというアプローチです。検索条件としては1倍以下が一つの目安になります。
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信用倍率(27番)1倍以下
これに騰落率(5番)の表示にだけチェックを入れておけば、売られすぎ感はあるものの将来の売り圧力は強くないグループの中で、値動きが良くなったものを探すといったことも可能となります。
指標面で売られすぎ感のある銘柄に関しては、底値圏を脱してくればリバウンド狙いの買いは入りやすくなります。逆張りに対応できる戦略を多く持っていると、下落局面をチャンスにできますので、
今回紹介した戦略を参考にしてみてください。
スクリーニングに関しては、初めから条件を絞って数値を入れていく方法が一般的ではありますが、RSIなどでは、単純に30%以下の銘柄(もしくは70%以上の銘柄)がどのくらいあるかを日々チェックすることで、
相場全体の温度感を探ることもできます。30%以下の銘柄が多く出てくれば、相場が冷え込んでいると考えられ、20%以下に下げても多く出てくるようだと、そろそろ大底かもしれないと推測できます。
逆に70%以上の銘柄が多く出てくれば過熱感が高まっていると考えられ、80%に上げても多く出てくるようであれば、手じまいを検討する局面かもしれないと推測できます。