ニューヨーク外国為替市場概況・27日 ポンドドル、底堅い

2020/03/28(土) 06:04
 27日のニューヨーク外国為替市場でポンドドルは底堅い動き。ジョンソン英首相やハンコック英保健相が新型コロナウイルスに感染したと伝わると、英国株が急落しポンドにも売りが先行。一時1.2182ドル付近まで値を下げた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。米連邦準備制度理事会(FRB)による無制限の量的緩和などを受けて、ドル需給のひっ迫に対する警戒感が後退しており、今週に入ってからのドル売りの流れがこの日も継続。先週20日には約35年ぶりの安値となる1.1412ドルまで暴落したポンドドルだったが、今週は買い戻しが継続し一時1.2486ドルと13日以来の高値を付けた。  ドル円は続落。終値は107.94円と前営業日NY終値(109.58円)と比べて1円64銭程度のドル安水準だった。欧米株価の下落を背景に、投資家のリスク回避姿勢が強まると円買い・ドル売りが先行。FRBのバランスシートが5兆2500億ドルを超えて過去最高を更新する中、米追加緩和の可能性も意識されたためドルを売る動きが広がった。3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が89.1と速報値の95.9から悪化し、予想の90.0を下回ったこともドル売り圧力を高め、一時107.76円と日通し安値を付けた。  ユーロドルは5日続伸。終値は1.1141ドルと前営業日NY終値(1.1032ドル)と比べて0.0109ドル程度のユーロ高水準だった。ユーロ円やユーロスイスフランの下落につれた売りが先行し一時1.0954ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は一転上昇。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったほか、予想を下回る米指標が相場を下支えした。市場では「3月末を控えてドル資金確保のめどが付き、ドル売りにつながった」との声が聞かれ、一時1.1147ドルと17日以来の高値を更新した。  ユーロ円は続落。終値は120.29円と前営業日NY終値(120.91円)と比べて62銭程度のユーロ安水準。株安を背景に投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ユーロ売りが先行。23時30分過ぎに一時118.81円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後はユーロドルの上昇につれた買い戻しが入り120.35円付近まで上げた。  米ドルカナダドルは行って来いの展開。カナダ銀行(BOC、中央銀行)はこの日、緊急利下げを実施し、政策金利を現行の0.75%から0.25%に引き下げた。今月に入って利下げは3回目。これを受けてカナダドル売りが先行し、米ドルカナダドルは一時本日高値となる1.4154カナダドルまで値を上げた。WTI原油先物価格の下落も産油国通貨とされるカナダドルの売りを誘った。ただ、そのあとは米ドルが主要通貨に対して軟調に推移した流れに沿って米ドル安・カナダドル高が進行。カナダ政府が無制限の財政支援を表明したことも米ドル売り・カナダドル買いを誘い、4時過ぎに一時1.3922カナダドルまで値を下げた。 本日の参考レンジ ドル円:107.76円 - 109.69円 ユーロドル:1.0954ドル - 1.1147ドル ユーロ円:118.81円 - 120.99円
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