IPO銘柄詳細
| コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| 593A | 東証グロース | 情報・通信業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
| スケジュール | |
|---|---|
| 仮条件決定 | 2026/07/06 |
| ブックビルディング期間 | 2026/07/06 - 07/10 |
| 公開価格決定 | 2026/07/13 |
| 申込期間 | 2026/07/14 - 07/17 |
| 払込期日 | 2026/07/21 |
| 上場日 | 2026/07/22 |
| 価格情報 | |
|---|---|
| 想定価格 | 1,015円 |
| 仮条件 | 1,015 - 1,085円 |
| 公開価格 | 1,085円 |
| 初値予想 | 1,100円 |
| 初値 | 1,009円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
| 代表者名 | 加藤 真平(上場時44歳5カ月)/1982年生 |
|---|---|
| 本店所在地 | 東京都品川区北品川 |
| 設立年 | 2015年 |
| 従業員数 | 404人 (2026/05/31現在)(平均37.7歳、年収1098.2万円)、連結418人 |
| 事業内容 | オープンソースの自動運転ソフトウエア「Autoware」を活用した自動運転車両の開発・販売、実証・導入支援など |
| URL | https://www.tier4.jp/ |
| 株主数 | 29人 (目論見書より) |
| 資本金 | 101,250,000円 (2026/06/29現在) |
| 上場時発行済株数 | 63,524,090株(別に潜在株式6,133,000株) |
| 公開株数 | 24,630,700株(公募17,449,600株、売り出し3,968,400株、オーバーアロットメント3,212,700株) |
| 調達資金使途 | 研究開発費、量産・事業拡張費、組織拡張費 |
| 連結会社 | 2社 |
シンジケート
公開株数10,334,300株(別に3,212,700株)/国内分
| 種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
|---|---|---|---|
| 主幹事証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー | 3,781,400 | 36.59% |
| 主幹事証券 | モルガン・スタンレーMUFG | 845,500 | 8.18% |
| 主幹事証券 | SMBC日興 | 4,626,900 | 44.77% |
| 引受証券 | 大和 | 302,500 | 2.93% |
| 引受証券 | 野村 | 302,500 | 2.93% |
| 引受証券 | みずほ | 172,800 | 1.67% |
| 引受証券 | SBI | 172,800 | 1.67% |
| 引受証券 | マネックス | 43,200 | 0.42% |
| 引受証券 | 楽天 | 43,200 | 0.42% |
| 引受証券 | 岩井コスモ | 8,700 | 0.08% |
| 引受証券 | 松井 | 8,700 | 0.08% |
| 引受証券 | 水戸 | 8,700 | 0.08% |
| 引受証券 | 岡三 | 8,700 | 0.08% |
| 引受証券 | 東海東京 | 8,700 | 0.08% |
大株主(潜在株式を含む)
| 大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
|---|---|---|---|
| SOMPOホールディングス(株) | その他の関係会社 | 11,112,500 | 21.30% |
| 加藤真平 | 代表取締役CEO | 5,750,000 | 11.00% |
| ジャフコSV5共有投組 | 投資業(ファンド) | 3,610,000 | 6.90% |
| ヤマハ発動機(株) | 資本業務提携先 | 3,459,490 | 6.60% |
| 出川章理 | 元取締役 | 3,300,000 | 6.30% |
| いすゞ自動車(株) | 資本業務提携先 | 3,000,000 | 5.70% |
| KDDI(株) | 資本業務提携先 | 2,070,000 | 4.00% |
| アイサンテクノロジー(株) | 取引先 | 1,575,000 | 3.00% |
| UTEC4号投組 | 投資業(ファンド) | 1,570,000 | 3.00% |
| 二宮芳樹 | 元取締役 | 1,400,000 | 2.70% |
| 河口信夫 | 元取締役 | 1,400,000 | 2.70% |
業績動向(単位:百万円)
| 決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026/09 | 連結中間実績 | 4,369 | -4,102 | -2,385 | -2,470 |
| 2026/09 | 連結会社予想 | 8,484 | -11,239 | -6,593 | -6,736 |
| 2025/09 | 連結実績 | 6,410 | -10,506 | -5,504 | -4,799 |
| 2024/09 | 連結実績 | 3,871 | -7,229 | -4,834 | -4,834 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
| 決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
|---|---|---|---|---|
| 2026/09 | 連結会社予想 | -138.02 | 384.57 | 0.00 |
参考類似企業
事業詳細
名古屋大学発の自動運転ベンチャー。オープンソース型自動運転ソフトウエア「Autoware(オートウェア)」の開発を主導し、グローバルな技術基盤を提供している。現時点では、自動運転バスの実証実験や定期運行、閉鎖空間における特殊用途車両を活用したサービスが事業の中心となっている。
オートウェアは創業者の加藤真平代表取締役CEO(最高経営責任者)を中心に名古屋大学の研究室で開発され、2015年に公開された。現在は2018年に同社などが設立した、オートウェアの開発・保守・標準化を担う国際コンソーシアム「The Autoware Foundation(AWF)」が知的財産権を保有している。AWFには産業界、学術機関、研究機関、政府機関、非営利団体など100社超が加盟している。
オートウェアは誰でも無償で利用できるが、商用利用には一定の技術的補完が必要とされる。同社グループはオートウェアを技術基盤とした、自動運転システムの商用利用を実現するための補完的なプロダクトを開発・提供している。自動運転車両が量産段階へ移行した際には、ライセンスやロイヤルティーモデルを適用し、販売台数に応じた継続的な収益を得る。
1. Mobility Service(モビリティサービス)
ベース車両を調達し、自動運転システムを架装したうえで、地方自治体や交通事業者、MaaS(Mobility as a Service)事業者などへ提供している。車両提供や運行サポート、アフターサービスを通じて収益を得ている。
2. Development Service(デベロップメントサービス)
大手自動車メーカーなどへプロダクトを提供するとともに、各社の要求事項に応じた開発受託や技術協力を行っている。収益は専用開発支援やカスタマイズ対応の対価が中心となる。
3. Solution Service(ソリューションサービス)
オートウェアや同社プロダクトの導入・活用を進める企業・団体に対し、技術面や運用面を支援するほか、政府の委託事業なども手掛けている。Autowareに関する技術トレーニングや教育キット、関連デバイスの提供、導入コンサルティングなど幅広い技術支援を行っている。収益は各種サービスの提供対価で構成される。
また、公益社団法人自動車技術会と連携し、自動運転技術を競技形式で学ぶ教育プログラム「自動運転AIチャレンジ」の運営にも参画している。
2025年9月期の連結売上高構成比は、モビリティサービス35.4%、デベロップメントサービス20.8%、ソリューションサービス43.9%。
オートウェアは創業者の加藤真平代表取締役CEO(最高経営責任者)を中心に名古屋大学の研究室で開発され、2015年に公開された。現在は2018年に同社などが設立した、オートウェアの開発・保守・標準化を担う国際コンソーシアム「The Autoware Foundation(AWF)」が知的財産権を保有している。AWFには産業界、学術機関、研究機関、政府機関、非営利団体など100社超が加盟している。
オートウェアは誰でも無償で利用できるが、商用利用には一定の技術的補完が必要とされる。同社グループはオートウェアを技術基盤とした、自動運転システムの商用利用を実現するための補完的なプロダクトを開発・提供している。自動運転車両が量産段階へ移行した際には、ライセンスやロイヤルティーモデルを適用し、販売台数に応じた継続的な収益を得る。
1. Mobility Service(モビリティサービス)
ベース車両を調達し、自動運転システムを架装したうえで、地方自治体や交通事業者、MaaS(Mobility as a Service)事業者などへ提供している。車両提供や運行サポート、アフターサービスを通じて収益を得ている。
2. Development Service(デベロップメントサービス)
大手自動車メーカーなどへプロダクトを提供するとともに、各社の要求事項に応じた開発受託や技術協力を行っている。収益は専用開発支援やカスタマイズ対応の対価が中心となる。
3. Solution Service(ソリューションサービス)
オートウェアや同社プロダクトの導入・活用を進める企業・団体に対し、技術面や運用面を支援するほか、政府の委託事業なども手掛けている。Autowareに関する技術トレーニングや教育キット、関連デバイスの提供、導入コンサルティングなど幅広い技術支援を行っている。収益は各種サービスの提供対価で構成される。
また、公益社団法人自動車技術会と連携し、自動運転技術を競技形式で学ぶ教育プログラム「自動運転AIチャレンジ」の運営にも参画している。
2025年9月期の連結売上高構成比は、モビリティサービス35.4%、デベロップメントサービス20.8%、ソリューションサービス43.9%。
コメント
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・直近(2026年1月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は、分割を遡及(そきゅう)修正すると430.2円。
・直近(2025年12月)の第三者割当増資による発行単価は転換や分割をそ及修正すると2000円。
・海外販売予定株数(米144A適用):公募862万0700株(配分比率35.0%)
・引受比率は確認中。
・売り出し後の既存株主には180日もしくは6カ月のロックアップが掛かる。
・新株予約権は全て上場後6カ月は権利行使できない。
〈ファーストインプレッション〉
赤字拡大局面での上場だが、自動運転は宇宙関連に次いで人気を集めやすい国策テーマだ。現在は各地で自動運転バスの実証実験が行われており、先日には都営バスでも実施方針が示された。日本政府は特定条件下で完全自動運転となるレベル4の自動運転サービスを、2027年度までに100カ所以上で実現する目標を掲げている。大手自動車メーカー各社との協業実績があり、次期ユニコーン候補との呼び声もあっただけに、買いが先行することに期待したいところだ。
ただ、自動運転関連では昨春に上場したダイナミックマップの株価が公開価格の半値近くまで下落している。こうした状況を反映してか、ティアフォーの想定価格も上場前株価の半値近くとなり、ユニコーン企業として評価される水準にはほど遠くなった。
また、自動運転バスの実証実験では一部で運転手不要のレベル4も実施されているが、多くはレベル2にとどまる。さらに補助金要件の厳格化により、中止する動きも相次ぐ。補助金の申請要件に2027年度末までのレベル4実装が加えられたことで、事業主体である自治体が慎重姿勢を強めているためだ。ティアフォーが関わる実証実験が中止となれば、収益への影響も避けられない。
なお、いささ余談になるが、有価証券届出書を先行提出した当日に日本経済新聞が報じたトヨタからの出資については、株主欄には確かにトヨタ系投資会社の名前があるものの、直近の第三者割当増資や株主移動状況には訂正後の有価証券届出書を見ても確認できない。記事にはいつ出資したのか記載されてはいないが、一体何年前のことを今さら報じたのだろうか。
・直近(2025年12月)の第三者割当増資による発行単価は転換や分割をそ及修正すると2000円。
・海外販売予定株数(米144A適用):公募862万0700株(配分比率35.0%)
・引受比率は確認中。
・売り出し後の既存株主には180日もしくは6カ月のロックアップが掛かる。
・新株予約権は全て上場後6カ月は権利行使できない。
〈ファーストインプレッション〉
赤字拡大局面での上場だが、自動運転は宇宙関連に次いで人気を集めやすい国策テーマだ。現在は各地で自動運転バスの実証実験が行われており、先日には都営バスでも実施方針が示された。日本政府は特定条件下で完全自動運転となるレベル4の自動運転サービスを、2027年度までに100カ所以上で実現する目標を掲げている。大手自動車メーカー各社との協業実績があり、次期ユニコーン候補との呼び声もあっただけに、買いが先行することに期待したいところだ。
ただ、自動運転関連では昨春に上場したダイナミックマップの株価が公開価格の半値近くまで下落している。こうした状況を反映してか、ティアフォーの想定価格も上場前株価の半値近くとなり、ユニコーン企業として評価される水準にはほど遠くなった。
また、自動運転バスの実証実験では一部で運転手不要のレベル4も実施されているが、多くはレベル2にとどまる。さらに補助金要件の厳格化により、中止する動きも相次ぐ。補助金の申請要件に2027年度末までのレベル4実装が加えられたことで、事業主体である自治体が慎重姿勢を強めているためだ。ティアフォーが関わる実証実験が中止となれば、収益への影響も避けられない。
なお、いささ余談になるが、有価証券届出書を先行提出した当日に日本経済新聞が報じたトヨタからの出資については、株主欄には確かにトヨタ系投資会社の名前があるものの、直近の第三者割当増資や株主移動状況には訂正後の有価証券届出書を見ても確認できない。記事にはいつ出資したのか記載されてはいないが、一体何年前のことを今さら報じたのだろうか。
仮条件分析
(BB参加妙味
:B)
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想定価格: 1,015円
吸収資金レンジ: 217.4億円 - 250.0億円(今期予想連結PER: -)
時価総額レンジ: 644.8億円
仮条件: 1,015円 - 1,085円
吸収資金レンジ: 217.4億円 - 267.2億円(今期予想連結PER: -)
時価総額レンジ: 644.8億円 - 689.2億円
仮条件は想定価格を下限に70円幅で設定された。上限価格は想定を6.9%上回る。
また、国内ではりそなアセットマネジメントが運用するファンドが総額15億円相当の株式を、米国系のニューバーガー・バーマンが運用するファンドが上限78万5000株をそれぞれ取得することへ関心を表明しているとした。だだし、ともに継続保有の確約は取得していない。
〈強材料〉
国策テーマ、大手と提携、大幅値下げ、米国競合株持ち直し、関心表明あり
〈弱材料〉
米中勢に後れ、DMP株低迷、中国勢低迷継続、競争激化懸念、GO低迷
〈結論〉
弱めBとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1050~1200円(希薄化後EV/S:6.5~8.16倍)を想定する。
米中では近年、自動運転ベンチャーのIPOが相次いでいるものの、上場後に低迷するケースが目立つ。日本勢の出遅れも再三指摘されている。ただ、今回は上場前株価から半値近い水準まで公開価格を引き下げており、悪材料は相応に織り込まれたとみておきたい。
自動運転ベンチャーの上場は近年、米中の取引所で上場が相次ぐ。ただ米国では赤字のSPAC上場ばかりで、足元の株価こそ持ち直すものの、上場時の株価と比べて安い傾向だ。中国では昨秋にかねてよりNASDAQに上場していたウィーライドとポニーAIが香港に重複上場したが、ともに公開価格を1割も下回る初値だった。国内ではダイナマップの株価も初値こそ公開価格を3割弱上回ったものの、足元の株価は逆に公開価格を3割弱下回る。ロケットスタートを果たしたKudanも今では公開価格の半値近い。
自動運転ベンチャー各社のバリュエーションは各社でばらつきが大きく、イスラエルのモービルアイのEV/S(企業価値/売上高倍率)が3.19倍と低迷する半面、米ウーバーの自動運転開発部門を買収した米オーロラが100倍以上で評価される。日本勢ではダイナマップが18.4倍、Kudanが2.73倍とやはりかけ離れる。
このためバリュエーション比較は難しいが、ひとまず上場している自動運転ベンチャーの中央値は11.5倍となる。それに対し、ティアフォーは仮条件上限で希薄化後7.2倍と割安な水準にはなっている。実質的な上場前株価の2000円では14.7倍だった。
かつては次期和製ユニコーンとの呼び声もあったティアフォーだが、仮条件での時価総額は600億円台半ばとなった。8日に上場する中国のモメンタは440.7億香港ドル(9110.4億円)であり、大きく水を空けられる形になった。ロボタクシーを中心に開発が進む米中勢に対し、いまだ決まった路線や閉鎖空間での実証実験から抜け出せない日本勢への厳しい見方が背景にあるとみられる。
とはいえ自動運転は政府も普及を後押しする国策テーマであり、とりわけ高齢化と運転手不足が進む日本での必要性は強い。仮条件も上場前の株価からは大きく下げられたことで、懸念材料はひとまず織り込まれたと考える。
同じ国策テーマであっても宇宙関連のように強気には出にくく、公開価格割れの可能性も踏まえる必要があるとみるが、仮条件は想定価格からは上振れレンジとなったうえ、複数の運用会社から関心表明も出た。評価の難しい分野ではあるが、基本的には買い優勢でのスタートを見込む。
吸収資金レンジ: 217.4億円 - 250.0億円(今期予想連結PER: -)
時価総額レンジ: 644.8億円
仮条件: 1,015円 - 1,085円
吸収資金レンジ: 217.4億円 - 267.2億円(今期予想連結PER: -)
時価総額レンジ: 644.8億円 - 689.2億円
仮条件は想定価格を下限に70円幅で設定された。上限価格は想定を6.9%上回る。
また、国内ではりそなアセットマネジメントが運用するファンドが総額15億円相当の株式を、米国系のニューバーガー・バーマンが運用するファンドが上限78万5000株をそれぞれ取得することへ関心を表明しているとした。だだし、ともに継続保有の確約は取得していない。
〈強材料〉
国策テーマ、大手と提携、大幅値下げ、米国競合株持ち直し、関心表明あり
〈弱材料〉
米中勢に後れ、DMP株低迷、中国勢低迷継続、競争激化懸念、GO低迷
〈結論〉
弱めBとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1050~1200円(希薄化後EV/S:6.5~8.16倍)を想定する。
米中では近年、自動運転ベンチャーのIPOが相次いでいるものの、上場後に低迷するケースが目立つ。日本勢の出遅れも再三指摘されている。ただ、今回は上場前株価から半値近い水準まで公開価格を引き下げており、悪材料は相応に織り込まれたとみておきたい。
自動運転ベンチャーの上場は近年、米中の取引所で上場が相次ぐ。ただ米国では赤字のSPAC上場ばかりで、足元の株価こそ持ち直すものの、上場時の株価と比べて安い傾向だ。中国では昨秋にかねてよりNASDAQに上場していたウィーライドとポニーAIが香港に重複上場したが、ともに公開価格を1割も下回る初値だった。国内ではダイナマップの株価も初値こそ公開価格を3割弱上回ったものの、足元の株価は逆に公開価格を3割弱下回る。ロケットスタートを果たしたKudanも今では公開価格の半値近い。
自動運転ベンチャー各社のバリュエーションは各社でばらつきが大きく、イスラエルのモービルアイのEV/S(企業価値/売上高倍率)が3.19倍と低迷する半面、米ウーバーの自動運転開発部門を買収した米オーロラが100倍以上で評価される。日本勢ではダイナマップが18.4倍、Kudanが2.73倍とやはりかけ離れる。
このためバリュエーション比較は難しいが、ひとまず上場している自動運転ベンチャーの中央値は11.5倍となる。それに対し、ティアフォーは仮条件上限で希薄化後7.2倍と割安な水準にはなっている。実質的な上場前株価の2000円では14.7倍だった。
かつては次期和製ユニコーンとの呼び声もあったティアフォーだが、仮条件での時価総額は600億円台半ばとなった。8日に上場する中国のモメンタは440.7億香港ドル(9110.4億円)であり、大きく水を空けられる形になった。ロボタクシーを中心に開発が進む米中勢に対し、いまだ決まった路線や閉鎖空間での実証実験から抜け出せない日本勢への厳しい見方が背景にあるとみられる。
とはいえ自動運転は政府も普及を後押しする国策テーマであり、とりわけ高齢化と運転手不足が進む日本での必要性は強い。仮条件も上場前の株価からは大きく下げられたことで、懸念材料はひとまず織り込まれたと考える。
同じ国策テーマであっても宇宙関連のように強気には出にくく、公開価格割れの可能性も踏まえる必要があるとみるが、仮条件は想定価格からは上振れレンジとなったうえ、複数の運用会社から関心表明も出た。評価の難しい分野ではあるが、基本的には買い優勢でのスタートを見込む。
公開価格分析
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公開価格: 1,085円
吸収資金: 267.2億円(今期予想連結PER: -)
時価総額: 689.2億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1009.05円。国内外の配分が見直され、海外公募株式数は862万0700株(配分率35%)→1108万3700株(45%)へと引き上げられた。
訂正目論見書によるとブックビルディングの状況は、(1)申告された総需要株式数が売り出し株数を十分に上回ったこと、(2)件数が多数にわたっていたこと、(3)価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。
〈変更点〉
国内公募:8,828,900株→ 6,365,900株
海外公募:8,620,700株→11,083,700株
英文目論見書によると、ニューバーガー・バーマン・インベストメント・アドバイザーズが運用する一定のアカウントに加え、GIC(シンガポール政府投資公社)が取得意向を表明しており、海外募集においてそれぞれ計19.5億円と、34億円相当の株式を購入することを約束したと記載されている。国内の関心表明は計20億円相当だったため、これだけでも海外投資家の需要の強さがうかがえる。長期投資傾向の強い海外勢への配分が増えることはプラスに働くとが期待される。
ただ三菱モルガンの主幹事案件は公開価格割れが多く、油断はできない。大手5社に数えられるものの5番手で営業力が比較的弱いほか、顧客に短期志向の投資家が多いもようで、早売りによる自滅が多いのも特徴だ。昨年末のパワーエックスはその代表例である。過去には値付けそのものに問題があったこともあるが、上場後の株価は堅調に推移することも多く需給調整の失敗だったといえる。営業力の弱さは三菱モルガン側も自覚しているとみられ、近年は提携先のモルガン・スタンレーMUFGと必ず組み、さらに他の大手証券を加えた3社以上の共同主幹事で臨むのが近年パターンとなっているが、今のところ目に見えた成果にはなっていない。
今回は海外配分率が高いうえ、国内外で機関投資家が表明した金額分だけで全体の3割弱を占める。公開規模は267億円に上るが、特にGICの運用資産に比べれば小さい。自動運転ベンチャーの評価は難しいうえ、米中イスラエル勢への後れが指摘されるものの、国内外の機関投資家の支持を取り付けており、今のところ値付け面での問題はないとみる。引き続き買い優勢でのスタートを想定するが、三菱モルガン案件特有の需給リスクは払しょくできないため想定初値は据え置く。
吸収資金: 267.2億円(今期予想連結PER: -)
時価総額: 689.2億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1009.05円。国内外の配分が見直され、海外公募株式数は862万0700株(配分率35%)→1108万3700株(45%)へと引き上げられた。
訂正目論見書によるとブックビルディングの状況は、(1)申告された総需要株式数が売り出し株数を十分に上回ったこと、(2)件数が多数にわたっていたこと、(3)価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。
〈変更点〉
国内公募:8,828,900株→ 6,365,900株
海外公募:8,620,700株→11,083,700株
英文目論見書によると、ニューバーガー・バーマン・インベストメント・アドバイザーズが運用する一定のアカウントに加え、GIC(シンガポール政府投資公社)が取得意向を表明しており、海外募集においてそれぞれ計19.5億円と、34億円相当の株式を購入することを約束したと記載されている。国内の関心表明は計20億円相当だったため、これだけでも海外投資家の需要の強さがうかがえる。長期投資傾向の強い海外勢への配分が増えることはプラスに働くとが期待される。
ただ三菱モルガンの主幹事案件は公開価格割れが多く、油断はできない。大手5社に数えられるものの5番手で営業力が比較的弱いほか、顧客に短期志向の投資家が多いもようで、早売りによる自滅が多いのも特徴だ。昨年末のパワーエックスはその代表例である。過去には値付けそのものに問題があったこともあるが、上場後の株価は堅調に推移することも多く需給調整の失敗だったといえる。営業力の弱さは三菱モルガン側も自覚しているとみられ、近年は提携先のモルガン・スタンレーMUFGと必ず組み、さらに他の大手証券を加えた3社以上の共同主幹事で臨むのが近年パターンとなっているが、今のところ目に見えた成果にはなっていない。
今回は海外配分率が高いうえ、国内外で機関投資家が表明した金額分だけで全体の3割弱を占める。公開規模は267億円に上るが、特にGICの運用資産に比べれば小さい。自動運転ベンチャーの評価は難しいうえ、米中イスラエル勢への後れが指摘されるものの、国内外の機関投資家の支持を取り付けており、今のところ値付け面での問題はないとみる。引き続き買い優勢でのスタートを想定するが、三菱モルガン案件特有の需給リスクは払しょくできないため想定初値は据え置く。
初値予想
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初値予想: 1,100円(今期予想連結PER: -)
初値買い妙味: B
初値小じっかりを予想する。現政権も後押しする国策関連ではあるが、海外では相次ぐ自動運転ベンチャーの上場も競争激化が懸念され株価はさえない。海外勢への後れも指摘されるうえ、大幅な赤字が続くなかでの上場には賛否も分かれる。ただ一時は次期ユニコーンとの期待もあった案件が大幅なダウンラウンドを経ての値付けとなり、国内外で機関投資家の支持を取り付けたことから、慎重姿勢ながらも買い優勢のスタートは切れるとみる。
名古屋大学発の自動運転ベンチャーであり、自動運転システムを開発している。自動運転バスの実証実験や定期運行、閉鎖空間における特殊用途車両を活用したサービスを手掛ける。トヨタ自動車やいすゞ自動車など大手自動車メーカーやKDDIなどから出資を受ける。創業者らが開発した無償で提供する基本ソフト(OS)「オートウエア」の開発を主導することで、競争優位性を確保するが基本的戦略だ。
自動運転は現政権も後押しする国策分野であり、人手不足と高齢化の進む日本ではとりわけ必要性が高い。テーマ化しやすい国策案件ということにはなるが、米中勢への後れも指摘される。次期ユニコーン候補との呼び声もあり、上場前株価による時価総額は921億円に上っていたが、公開価格による時価総額は689億円と大幅なダウンラウンドとなった。
また、海外では近年、自動運転ベンチャーの上場が相次ぐが、米国勢は赤字のSPAC(特別買収目的会社)による裏口上場がほとんどで、足元の株価はさえない。黒字で正規のルートからの米国上場を果たしたイスラエルのモービルアイ・グローバルは上場時こそ盛り上がったものの、足元では公開価格の半値以下となっている。中国勢についても公開価格割れが相次ぐ。今月はモメンタグローバルが香港に上場したが、初値こそ公開価格を2%弱上回ったものの、一週間もたつと公開価格を割り込むようになった。先を行く海外勢でも、実現化が見えてきたからこその競争激化が意識される皮肉な展開になっている。
国内でも昨春には自動運転用の地図データを手掛けるダイナミックマッププラットフォームが上場したが、現在の株価は公開価格を3割下回っており、市場の評価は厳しい。このような投資家心理も、大幅なダウンラウンドの背景にあるとみられる。また、米中ではロボットタクシーの実証実験が進むのに対し、日本では経路が定まっている路線バスが中心であり、実験の多くは自動運転の領域には入らないレベル2にとどまる。政府は尻をたたく狙いで実証実験の補助金要件を厳格化したが、事業主体である自治体は慎重姿勢を強め実証実験自体を中止する動きが相次ぐ。
とはいえ、一時はユニコーン候補にもなった案件が安く買えるとあって、ブックビルディングでは国内外の機関投資家が、相次ぎ取得意向を表明した。特に海外勢の需要は旺盛で、当初は35%だった公開株数の海外配分率は最終的に45%に引き上げられた。
海外の上場事例を見てもバリュエーションはバラバラで評価は難しいものの、公開価格はEV/S(企業価値/売上高倍率)が自動運転ベンチャーの中央値より割安な水準に設定された。国内外で機関投資家の支持を得て、仮条件上限での値付けにもなったことから、買い優勢でのスタートを想定する。だが、セクター全体の低迷を踏まえると、上昇は小幅にとどまるとみておきたい。
初値買い妙味: B
初値小じっかりを予想する。現政権も後押しする国策関連ではあるが、海外では相次ぐ自動運転ベンチャーの上場も競争激化が懸念され株価はさえない。海外勢への後れも指摘されるうえ、大幅な赤字が続くなかでの上場には賛否も分かれる。ただ一時は次期ユニコーンとの期待もあった案件が大幅なダウンラウンドを経ての値付けとなり、国内外で機関投資家の支持を取り付けたことから、慎重姿勢ながらも買い優勢のスタートは切れるとみる。
名古屋大学発の自動運転ベンチャーであり、自動運転システムを開発している。自動運転バスの実証実験や定期運行、閉鎖空間における特殊用途車両を活用したサービスを手掛ける。トヨタ自動車やいすゞ自動車など大手自動車メーカーやKDDIなどから出資を受ける。創業者らが開発した無償で提供する基本ソフト(OS)「オートウエア」の開発を主導することで、競争優位性を確保するが基本的戦略だ。
自動運転は現政権も後押しする国策分野であり、人手不足と高齢化の進む日本ではとりわけ必要性が高い。テーマ化しやすい国策案件ということにはなるが、米中勢への後れも指摘される。次期ユニコーン候補との呼び声もあり、上場前株価による時価総額は921億円に上っていたが、公開価格による時価総額は689億円と大幅なダウンラウンドとなった。
また、海外では近年、自動運転ベンチャーの上場が相次ぐが、米国勢は赤字のSPAC(特別買収目的会社)による裏口上場がほとんどで、足元の株価はさえない。黒字で正規のルートからの米国上場を果たしたイスラエルのモービルアイ・グローバルは上場時こそ盛り上がったものの、足元では公開価格の半値以下となっている。中国勢についても公開価格割れが相次ぐ。今月はモメンタグローバルが香港に上場したが、初値こそ公開価格を2%弱上回ったものの、一週間もたつと公開価格を割り込むようになった。先を行く海外勢でも、実現化が見えてきたからこその競争激化が意識される皮肉な展開になっている。
国内でも昨春には自動運転用の地図データを手掛けるダイナミックマッププラットフォームが上場したが、現在の株価は公開価格を3割下回っており、市場の評価は厳しい。このような投資家心理も、大幅なダウンラウンドの背景にあるとみられる。また、米中ではロボットタクシーの実証実験が進むのに対し、日本では経路が定まっている路線バスが中心であり、実験の多くは自動運転の領域には入らないレベル2にとどまる。政府は尻をたたく狙いで実証実験の補助金要件を厳格化したが、事業主体である自治体は慎重姿勢を強め実証実験自体を中止する動きが相次ぐ。
とはいえ、一時はユニコーン候補にもなった案件が安く買えるとあって、ブックビルディングでは国内外の機関投資家が、相次ぎ取得意向を表明した。特に海外勢の需要は旺盛で、当初は35%だった公開株数の海外配分率は最終的に45%に引き上げられた。
海外の上場事例を見てもバリュエーションはバラバラで評価は難しいものの、公開価格はEV/S(企業価値/売上高倍率)が自動運転ベンチャーの中央値より割安な水準に設定された。国内外で機関投資家の支持を得て、仮条件上限での値付けにもなったことから、買い優勢でのスタートを想定する。だが、セクター全体の低迷を踏まえると、上昇は小幅にとどまるとみておきたい。
初値分析
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初値: 1,009円(今期予想連結PER: -)
/ 上昇率: -7.0%
/ 高値: 1,081円
/ 安値: 896円
/ 終値: 1,015円
出来高: 19,558,000株 / 対公開株数: 79.4% / 初値出来高: 3,280,800株 / 初値売買代金: 3,310,327,200円
初値は苦戦した。国内外で複数の機関投資家から関心表明があり、当初から10億円を超える買いが入ったものの、売りがかさみシンジケート・カバー取引が発動する引受価額の呼び値での売り買い一致となった。気配が下がるごとに売り買いともに急増しており、シンジカバーを除いた実需の買いは20億円を超えていたとみられる。
公開株数に対する初値売却率は13%と大型国際案件としては高く、親引け分を除いた国内向け配分に限れば24%にも上った。三菱モルガンが手掛けるIPOは近年、早売り傾向が強く、しっかりした買いが入ったにもかかわらず、今回も自滅した形となった。
ただ売り一巡後も積極的な買いは限られ、ザラ場の値動きは乏しかった。シンジカバーによって形成された初値とあって、直後は一段安となり900円を割り込む場面が見られた。その後は買い戻されるものの、公開価格手前で失速。以降、引受価額を意識しての推移となった。売りがかさむも実需の買いもそれなりに入ったことで、シンジカバーの取引枠は相当数が残っているとみられ、一定の買い安心感があったとみられる。
また、公開価格割れした案件にしては出来高は多く、公開株数の8割近くにも達した。機関投資家からの買いが下値を支えたとみられるものの、自動運転ベンチャーの株価は世界的に低迷しており、赤字が拡大するベンチャー企業を積極的に買い上げるほどの機運には至らなかった。
こうした展開はしばらく続くと考えられるが、今年の大型赤字IPOでは、公開価格割れ後も下値を探る展開が目立っている。それだけに、シンジカバー後の一段安には警戒しておきたい。
出来高: 19,558,000株 / 対公開株数: 79.4% / 初値出来高: 3,280,800株 / 初値売買代金: 3,310,327,200円
初値は苦戦した。国内外で複数の機関投資家から関心表明があり、当初から10億円を超える買いが入ったものの、売りがかさみシンジケート・カバー取引が発動する引受価額の呼び値での売り買い一致となった。気配が下がるごとに売り買いともに急増しており、シンジカバーを除いた実需の買いは20億円を超えていたとみられる。
公開株数に対する初値売却率は13%と大型国際案件としては高く、親引け分を除いた国内向け配分に限れば24%にも上った。三菱モルガンが手掛けるIPOは近年、早売り傾向が強く、しっかりした買いが入ったにもかかわらず、今回も自滅した形となった。
ただ売り一巡後も積極的な買いは限られ、ザラ場の値動きは乏しかった。シンジカバーによって形成された初値とあって、直後は一段安となり900円を割り込む場面が見られた。その後は買い戻されるものの、公開価格手前で失速。以降、引受価額を意識しての推移となった。売りがかさむも実需の買いもそれなりに入ったことで、シンジカバーの取引枠は相当数が残っているとみられ、一定の買い安心感があったとみられる。
また、公開価格割れした案件にしては出来高は多く、公開株数の8割近くにも達した。機関投資家からの買いが下値を支えたとみられるものの、自動運転ベンチャーの株価は世界的に低迷しており、赤字が拡大するベンチャー企業を積極的に買い上げるほどの機運には至らなかった。
こうした展開はしばらく続くと考えられるが、今年の大型赤字IPOでは、公開価格割れ後も下値を探る展開が目立っている。それだけに、シンジカバー後の一段安には警戒しておきたい。