IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
173A | 東証グロース | 情報・通信業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
---|---|
仮条件決定 | 2024/03/26 |
ブックビルディング期間 | 2024/03/27 - 04/02 |
公開価格決定 | 2024/04/03 |
申込期間 | 2024/04/04 - 04/09 |
払込期日 | 2024/04/10 |
上場日 | 2024/04/11 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 2,060円 |
仮条件 | 1,940 - 2,060円 |
公開価格 | 2,060円 |
初値予想 | 2,600円 |
初値 | 2,160円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 若山 大典(上場時47歳4カ月)/1976年生 |
---|---|
本店所在地 | 東京都新宿区大久保 |
設立年 | 1994年 |
従業員数 | 221人 (2024/01/31現在)(平均35.8歳、年収571.4万円) |
事業内容 | 「IT(情報技術)資産管理・セキュリティー対策」「営業支援・名刺管理」「AI(人工知能)による文字認識を活用したデータエントリー」に関する業務支援システムおよびクラウドサービスの開発、提供 |
URL | https://www.hammock.jp/ |
株主数 | 8人 (目論見書より) |
資本金 | 36,483,000円 (2024/03/07現在) |
上場時発行済株数 | 4,360,000株(別に潜在株式124,560株) |
公開株数 | 1,526,000株(公募50,000株、売り出し1,277,000株、オーバーアロットメント199,000株) |
調達資金使途 | 採用費、製品開発費 |
連結会社 | 0社 |
シンジケート
公開株数1,327,000株(別に199,000株)
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | SMBC日興 | 1,227,800 | 92.52% |
引受証券 | 野村 | 39,800 | 3.00% |
引受証券 | みずほ | 13,200 | 0.99% |
引受証券 | SBI | 9,900 | 0.75% |
引受証券 | 岡三 | 6,600 | 0.50% |
引受証券 | 東海東京 | 6,600 | 0.50% |
引受証券 | 岩井コスモ | 6,600 | 0.50% |
引受証券 | あかつき | 6,600 | 0.50% |
引受証券 | 丸三 | 6,600 | 0.50% |
引受証券 | 松井 | 3,300 | 0.25% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
若山大典 | 代表取締役社長 | 1,900,000 | 44.39% |
若山正美 | 取締役会長、代表取締役の父 | 1,080,000 | 25.23% |
若山悠 | 代表取締役の血族 | 510,000 | 11.91% |
高野紀子 | 代表取締役の血族、従業員 | 450,000 | 10.51% |
若山知子 | 代表取締役の配偶者 | 140,000 | 3.27% |
水元敬也 | 特別利害関係者など | 50,000 | 1.17% |
ハンモック従業員持株会 | 特別利害関係者など | 26,033 | 0.61% |
冨来(戸籍名:高橋)美穂子 | 取締役CFO | 8,620 | 0.20% |
米野雅士 | 従業員 | 5,172 | 0.12% |
通事大作 | 従業員 | 5,172 | 0.12% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2024/03 | 単独3Q累計実績 | 3,108 | 451 | 514 | 358 |
2024/03 | 単独会社予想 | 4,225 | 647 | 732 | 591 |
2023/03 | 単独実績 | 3,993 | 508 | 504 | 417 |
2022/03 | 単独実績 | 3,647 | 385 | 409 | 931 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2024/03 | 単独会社予想 | 142.33 | 496.62 | 30.00 |
参考類似企業
事業詳細
業務プロダクトの開発提供。ネットワークソリューションを主力にセールスDXソリューション、人工知能(AI)データエントリーソリューションを提供している。製品の提供形態はオンプレミス型とクラウド型の両方をそろえるが、ビジネスモデルは前者の保守契約などを含めた月額料金によるリカーリング型に移行している。
社名は「ハンモックでくつろげるような快適なシステムを組織で働くすべての人々に提供したい」という考えから付けられた。
1.ネットワークソリューション
企業のPCやPCネットワークなどのIT(情報技術)資産管理、セキュリティー対策の面から統合的に管理するソフトウエア「AssetView」シリーズを開発・販売しており、ログ分析リポートなどのソリューションサービスと運用支援サービスを合わせて提供している。
2.セールスDXソリューション
名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)を統合した「ホットプロファイル」と、新規顧客開拓ツール「ホットアプローチ」の開発・販売、運用支援サービスを手掛けている。
3.AIデータエントリーソリューション
AI OCR(人工知能光学式文字読み取り装置)技術をベースとしたデータ入力業務効率化のソリューションを提供している。
2023年3月期の売上高構成比は、ネットワークソリューション63.9%、セールスDXソリューション24.1%、AIデータエントリーソリューション11.9%。
社名は「ハンモックでくつろげるような快適なシステムを組織で働くすべての人々に提供したい」という考えから付けられた。
1.ネットワークソリューション
企業のPCやPCネットワークなどのIT(情報技術)資産管理、セキュリティー対策の面から統合的に管理するソフトウエア「AssetView」シリーズを開発・販売しており、ログ分析リポートなどのソリューションサービスと運用支援サービスを合わせて提供している。
2.セールスDXソリューション
名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)を統合した「ホットプロファイル」と、新規顧客開拓ツール「ホットアプローチ」の開発・販売、運用支援サービスを手掛けている。
3.AIデータエントリーソリューション
AI OCR(人工知能光学式文字読み取り装置)技術をベースとしたデータ入力業務効率化のソリューションを提供している。
2023年3月期の売上高構成比は、ネットワークソリューション63.9%、セールスDXソリューション24.1%、AIデータエントリーソリューション11.9%。
コメント
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・従業員持ち株会に2800万円分を上限に親引け販売する。
・直近(2023年2月)の特別利害関係者らによる株式売買および第三者割当増資(従業員持ち株会への譲渡および発行)の単価は、分割を遡及(そきゅう)修正すると660円。
・既存の株主と新株予約権者には180日(持ち株会は6カ月)のロックアップが掛かる。
〈ファーストインプレッション〉
オンプレミス型からクラウド中心のリカーリングモデルに移行中とのことだが、23.3期の段階で既に「一定期間」の売り上げは全体の8割近くを占める。ただ24.3期の予想増収率は1桁台にとどまり業績の勢いは弱い。新年度の上場になるにもかかわらず、アズパートナと違って25.3期の予想は開示されていない。業態人気である程度カバーするとしても公開規模は荷もたれ感があるため上値は重いか。
・直近(2023年2月)の特別利害関係者らによる株式売買および第三者割当増資(従業員持ち株会への譲渡および発行)の単価は、分割を遡及(そきゅう)修正すると660円。
・既存の株主と新株予約権者には180日(持ち株会は6カ月)のロックアップが掛かる。
〈ファーストインプレッション〉
オンプレミス型からクラウド中心のリカーリングモデルに移行中とのことだが、23.3期の段階で既に「一定期間」の売り上げは全体の8割近くを占める。ただ24.3期の予想増収率は1桁台にとどまり業績の勢いは弱い。新年度の上場になるにもかかわらず、アズパートナと違って25.3期の予想は開示されていない。業態人気である程度カバーするとしても公開規模は荷もたれ感があるため上値は重いか。
仮条件分析
(BB参加妙味
:B)
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想定価格: 2,060円
吸収資金レンジ: 27.3億円 - 31.4億円(前期予想単独PER: 14.5倍)
時価総額レンジ: 89.8億円
仮条件: 1,940円 - 2,060円
吸収資金レンジ: 25.7億円 - 31.4億円(前期予想単独PER: 13.6倍 - 14.5倍)
時価総額レンジ: 84.6億円 - 89.8億円
仮条件は想定価格を上限に120円幅に設定された。下限価格は想定を5.83%下回る。2800万円相当の株式数を上限としていた持ち株会への親引けは、下限価格に合わせて1万4400株を上限に改められた。既存保有分と合わせると一人当たり183株となる。
〈強材料〉
多機能、全方位型、業績堅調、成長鈍化は一時的、新年度上場、財務良好、SBGや都銀株保有、低解約率
〈弱材料〉
仮条件下振れ、増収率1桁、上場期予想非開示、荷もたれ感あり、2代目社長
〈結論〉
Bとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3000円前後(前期実質PER:27.5倍)を想定する。
ポイントは予想非開示の25.3期の見方といえそう。これまで2桁の増収率を維持してきたが、予想対象期の24.3期は1桁台に鈍化する。クラウド移行による副作用とのことで、会社側は翌期からは再び2桁成長に戻る見解を示す。だが、仮条件が下振れ設定になったのをみるに、機関投資家の見方は分かれていそう。それでも割高感は乏しいことから初値は順調に買い進まれるとみる。
業務用プロダクトを開発販売する。現在の主力は社内のPCやPCネットワーク管理、セキュリティー対策などを統合的に管理するネットワークソリューションだが、成長の柱は営業部署向けのセールスDXソリューションである。他のソリューションの増収率が1桁台なのに対し、年率実績26%で成長してきた。
特長は多機能であることだ。セールスDXの競合他社が一つの機能に特化するのに対し、名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)と幅広くそろえることで、料金はAPI連携で一つひとつ別々にそろえるより安くなる。単機能でも販売しており、顧客が足りない機能を埋めるため導入したことを機にその後リプレースに至ることもあるという。
現在の社長は父親の跡を継いだ2代目であり、上場時に社歴はちょうど30周年と長い。オンプレミス時代からのパッケージソフト会社であり、現在はクラウドに移行中だ。最も歴史の浅いセールスDXはほぼ全てがクラウド化している一方、祖業の流れをくむネットワークは30%、AIデータエントリーは半々にとどまるという。
ただし、ネットワークソリューションは保守管理のウエートも大きく、売り上げの8割以上はストック収益の扱いとなっている。全体でもストック売上高の比率は85%に上る。
近年は全体でも年率11%の増収ペースで成長してきたが、24.3期は5.8%に鈍化する。これはクラウド移行にあたって、初期収益の大きいオンプレミス型の販売が減るためだ。副作用は24.3期がボトムとのことで、25.3期以降はこれまでのストック収益の積み上げにより再び2桁成長に戻るという。クラウド型の解約率は前期実績で0.35%と低い。
ただ仮条件は想定価格に対し下振れしての価格帯になった。社債償還による特別利益や為替差益による一時的影響を除いたそ及修正による希薄化後PERは17.8~18.9倍であり、特に想定価格が強気過ぎたわけではなさそう。
上場は4月のため24.3期はその時点では過去の予想であり、市場の関心は25.3期に移るわけだが、業績予想を出していないがために、本当に2桁成長路線に戻れるかどうかで見方が分かれているのではないか。
なお、固定費の多いパケッージソフト会社のため増収に伴う利益率の改善により、営業利益はさらなる増加が期待される。売上高2桁成長回帰と例年通り200ベーシス程度の営業利益率改善を見込むと25.3期の営業利益は前期比24%増の約8億円に上ることになり、希薄化後PERは15倍前後に下がる計算だ。25.3期の成長性を楽観的に見越せば、株価としてはPER20倍台前半となる3000円程度は欲しい。
強い地合いを背景に初値はプラスアルファを見込みたいところだが、来期への見方が分かれているもようであることや、公開規模が最大31億円に上りながら機関投資家の親引けも関心の表明もないことから初値もこの価格で想定する。
吸収資金レンジ: 27.3億円 - 31.4億円(前期予想単独PER: 14.5倍)
時価総額レンジ: 89.8億円
仮条件: 1,940円 - 2,060円
吸収資金レンジ: 25.7億円 - 31.4億円(前期予想単独PER: 13.6倍 - 14.5倍)
時価総額レンジ: 84.6億円 - 89.8億円
仮条件は想定価格を上限に120円幅に設定された。下限価格は想定を5.83%下回る。2800万円相当の株式数を上限としていた持ち株会への親引けは、下限価格に合わせて1万4400株を上限に改められた。既存保有分と合わせると一人当たり183株となる。
〈強材料〉
多機能、全方位型、業績堅調、成長鈍化は一時的、新年度上場、財務良好、SBGや都銀株保有、低解約率
〈弱材料〉
仮条件下振れ、増収率1桁、上場期予想非開示、荷もたれ感あり、2代目社長
〈結論〉
Bとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3000円前後(前期実質PER:27.5倍)を想定する。
ポイントは予想非開示の25.3期の見方といえそう。これまで2桁の増収率を維持してきたが、予想対象期の24.3期は1桁台に鈍化する。クラウド移行による副作用とのことで、会社側は翌期からは再び2桁成長に戻る見解を示す。だが、仮条件が下振れ設定になったのをみるに、機関投資家の見方は分かれていそう。それでも割高感は乏しいことから初値は順調に買い進まれるとみる。
業務用プロダクトを開発販売する。現在の主力は社内のPCやPCネットワーク管理、セキュリティー対策などを統合的に管理するネットワークソリューションだが、成長の柱は営業部署向けのセールスDXソリューションである。他のソリューションの増収率が1桁台なのに対し、年率実績26%で成長してきた。
特長は多機能であることだ。セールスDXの競合他社が一つの機能に特化するのに対し、名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)と幅広くそろえることで、料金はAPI連携で一つひとつ別々にそろえるより安くなる。単機能でも販売しており、顧客が足りない機能を埋めるため導入したことを機にその後リプレースに至ることもあるという。
現在の社長は父親の跡を継いだ2代目であり、上場時に社歴はちょうど30周年と長い。オンプレミス時代からのパッケージソフト会社であり、現在はクラウドに移行中だ。最も歴史の浅いセールスDXはほぼ全てがクラウド化している一方、祖業の流れをくむネットワークは30%、AIデータエントリーは半々にとどまるという。
ただし、ネットワークソリューションは保守管理のウエートも大きく、売り上げの8割以上はストック収益の扱いとなっている。全体でもストック売上高の比率は85%に上る。
近年は全体でも年率11%の増収ペースで成長してきたが、24.3期は5.8%に鈍化する。これはクラウド移行にあたって、初期収益の大きいオンプレミス型の販売が減るためだ。副作用は24.3期がボトムとのことで、25.3期以降はこれまでのストック収益の積み上げにより再び2桁成長に戻るという。クラウド型の解約率は前期実績で0.35%と低い。
ただ仮条件は想定価格に対し下振れしての価格帯になった。社債償還による特別利益や為替差益による一時的影響を除いたそ及修正による希薄化後PERは17.8~18.9倍であり、特に想定価格が強気過ぎたわけではなさそう。
上場は4月のため24.3期はその時点では過去の予想であり、市場の関心は25.3期に移るわけだが、業績予想を出していないがために、本当に2桁成長路線に戻れるかどうかで見方が分かれているのではないか。
なお、固定費の多いパケッージソフト会社のため増収に伴う利益率の改善により、営業利益はさらなる増加が期待される。売上高2桁成長回帰と例年通り200ベーシス程度の営業利益率改善を見込むと25.3期の営業利益は前期比24%増の約8億円に上ることになり、希薄化後PERは15倍前後に下がる計算だ。25.3期の成長性を楽観的に見越せば、株価としてはPER20倍台前半となる3000円程度は欲しい。
強い地合いを背景に初値はプラスアルファを見込みたいところだが、来期への見方が分かれているもようであることや、公開規模が最大31億円に上りながら機関投資家の親引けも関心の表明もないことから初値もこの価格で想定する。
公開価格分析
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公開価格: 2,060円
吸収資金: 31.4億円(前期予想単独PER: 14.5倍)
時価総額: 89.8億円
公開価格、追加売り出し株数とも上限で決まった。引受価額は1895.20円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、(1)申告された総需要株式数が売り出し株式数を十分に上回っていたこと、(2)総件数が多数にわたっていたこと、(3)価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。持ち株会への親引けは当初予算に相当する1万3600株となった。
日米金利の上昇を背景に新年度に入って新興市場はさえない展開となっており、直近上場株も堅調だった比較的公開規模の大きかった銘柄が利益確定売りに押され始めた。一方、新年度第一号のアズパートナには狙い通り妥当株価を超える買い指し値が入り、上場ラッシュ一服で初値買い意欲に衰えは見られない。公開規模にやや荷もたれ感はあるものの、成長期待の高い業態でもあるため引き続き堅調な展開を想定しておきたい。
なお、25.3期の業績について、東洋経済新報社の予想は売上高が前期比4%増の44億円と増収ながらも会社側の2桁成長に回帰するとの見解を否定。営業利益は11%増の7.2億円とした。
吸収資金: 31.4億円(前期予想単独PER: 14.5倍)
時価総額: 89.8億円
公開価格、追加売り出し株数とも上限で決まった。引受価額は1895.20円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、(1)申告された総需要株式数が売り出し株式数を十分に上回っていたこと、(2)総件数が多数にわたっていたこと、(3)価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。持ち株会への親引けは当初予算に相当する1万3600株となった。
日米金利の上昇を背景に新年度に入って新興市場はさえない展開となっており、直近上場株も堅調だった比較的公開規模の大きかった銘柄が利益確定売りに押され始めた。一方、新年度第一号のアズパートナには狙い通り妥当株価を超える買い指し値が入り、上場ラッシュ一服で初値買い意欲に衰えは見られない。公開規模にやや荷もたれ感はあるものの、成長期待の高い業態でもあるため引き続き堅調な展開を想定しておきたい。
なお、25.3期の業績について、東洋経済新報社の予想は売上高が前期比4%増の44億円と増収ながらも会社側の2桁成長に回帰するとの見解を否定。営業利益は11%増の7.2億円とした。
初値予想
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初値予想: 2,600円(前期予想単独PER: 18.3倍)
初値買い妙味: B
初値堅調を予想する。業績堅調な業務プロダクトメーカーとして成長イメージを描きやすい一方、前期業績はトップラインの伸びが鈍化。非開示の今期業績への見方も割れているもよう。公開規模に荷もたれ感が否めないことも重しとなりそうだ。
業務用ソフトウエアを開発販売しており、ネットワークソリューション、セールスDXソリューション、人工知能(AI)データエントリーソリューションを提供している。オンプレミス型とクラウド型の両方に対応しているが、現在は後者の販売に注力している。
現在の主力は当初から手掛けるネットワークだが、成長の柱は後発のセールスDXである。名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)を統合した「ホットプロファイル」と、新規顧客開拓ツール「ホットアプローチ」を手掛けている。
競合は一つひとつの機能に特化して単発で販売しているケースが多いのに対し、同社は独自性の高いソフトはない代わり、さまざまなソフトを手掛けている。このため総合的には割安に提供できることを強みとする。競合はAPI連携すれば使い勝手に関して問題ないが、あくまで別々の会社が販売するため料金面では高くなる。API連携による単機能販売にも対応しており、セット販売の割安さに顧客が気付くことでその後の乗り換えの導線にもなっているという。
業務ソフトのセット販売の強みは米マイクロソフトが証明済みだ。ハンモックの社歴は30周年とわりと古くノウハウが積み上がるうえ、クラウド型の解約率は0.35%と低い。単機能販売からの乗り換え需要を取り込んでいることからも、使い勝手に問題はないことがうかがえる。前期24.3期の業績は1桁増収に鈍化したとの会社予想だが、これはクラウド型への移行による副作用であり、今25.3期からは過去の積み上げ効果により再び2桁増収に回帰できるという。
なお、業績予想は既に終わった期の前期までで今期は非開示だが、2桁増収回帰に加え、例年通り200ベーシス程度の営業利益率改善を見込むと営業利益は前期比24%増の約8億円に上る計算だ。一方、純利益は前期に特別利益や為替差益を1億円強計上する反動で微減が見込まれる。プロダクトゆえ原価は開発費などの固定費が多く、増収による利益率改善効果は高い。今期成長期待やこれまでの成長ペースを織り込めば、今期実質PERが20倍台前半となる3000円は欲しいところだ。複数のSaaS(Software as a Service)プロダクトを展開する例としては、プラスアルファコンサルが30倍前後で推移する例もある。
だが、先に上場したアズパートナは今期予想を開示しているにもかかわらず、現在の株価は前期予想基準のバリュエーションに落ち着こうかとしている。また、東洋経済新報社は会社側の2桁増収回帰の会社見解を否定しており、今期は4%の増収予想にとどめている。仮条件は想定価格から下振れさせてのレンジ設定だったことからも、今期業績の見方については慎重な様子もうかがえる。
このため初値に関しては前期基準を採用する。これに一時的影響を除いて希薄化をそ及修正した実質PERが20倍台前半となり、心理的節目を抜けた2600円を予想初値とする。
初値買い妙味: B
初値堅調を予想する。業績堅調な業務プロダクトメーカーとして成長イメージを描きやすい一方、前期業績はトップラインの伸びが鈍化。非開示の今期業績への見方も割れているもよう。公開規模に荷もたれ感が否めないことも重しとなりそうだ。
業務用ソフトウエアを開発販売しており、ネットワークソリューション、セールスDXソリューション、人工知能(AI)データエントリーソリューションを提供している。オンプレミス型とクラウド型の両方に対応しているが、現在は後者の販売に注力している。
現在の主力は当初から手掛けるネットワークだが、成長の柱は後発のセールスDXである。名刺管理とSFA(営業支援システム)/CRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)を統合した「ホットプロファイル」と、新規顧客開拓ツール「ホットアプローチ」を手掛けている。
競合は一つひとつの機能に特化して単発で販売しているケースが多いのに対し、同社は独自性の高いソフトはない代わり、さまざまなソフトを手掛けている。このため総合的には割安に提供できることを強みとする。競合はAPI連携すれば使い勝手に関して問題ないが、あくまで別々の会社が販売するため料金面では高くなる。API連携による単機能販売にも対応しており、セット販売の割安さに顧客が気付くことでその後の乗り換えの導線にもなっているという。
業務ソフトのセット販売の強みは米マイクロソフトが証明済みだ。ハンモックの社歴は30周年とわりと古くノウハウが積み上がるうえ、クラウド型の解約率は0.35%と低い。単機能販売からの乗り換え需要を取り込んでいることからも、使い勝手に問題はないことがうかがえる。前期24.3期の業績は1桁増収に鈍化したとの会社予想だが、これはクラウド型への移行による副作用であり、今25.3期からは過去の積み上げ効果により再び2桁増収に回帰できるという。
なお、業績予想は既に終わった期の前期までで今期は非開示だが、2桁増収回帰に加え、例年通り200ベーシス程度の営業利益率改善を見込むと営業利益は前期比24%増の約8億円に上る計算だ。一方、純利益は前期に特別利益や為替差益を1億円強計上する反動で微減が見込まれる。プロダクトゆえ原価は開発費などの固定費が多く、増収による利益率改善効果は高い。今期成長期待やこれまでの成長ペースを織り込めば、今期実質PERが20倍台前半となる3000円は欲しいところだ。複数のSaaS(Software as a Service)プロダクトを展開する例としては、プラスアルファコンサルが30倍前後で推移する例もある。
だが、先に上場したアズパートナは今期予想を開示しているにもかかわらず、現在の株価は前期予想基準のバリュエーションに落ち着こうかとしている。また、東洋経済新報社は会社側の2桁増収回帰の会社見解を否定しており、今期は4%の増収予想にとどめている。仮条件は想定価格から下振れさせてのレンジ設定だったことからも、今期業績の見方については慎重な様子もうかがえる。
このため初値に関しては前期基準を採用する。これに一時的影響を除いて希薄化をそ及修正した実質PERが20倍台前半となり、心理的節目を抜けた2600円を予想初値とする。
初値分析
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初値: 2,160円(前期予想単独PER: 15.2倍)
/ 上昇率: 4.9%
/ 高値: 2,331円
/ 安値: 2,062円
/ 終値: 2,101円
出来高: 3,801,100株 / 対公開株数: 249.1% / 初値出来高: 442,200株 / 初値売買代金: 955,152,000円
初値は公開価格を上回ったものの、初値買い注文は伸び悩み小じっかりにとどまった。人気業態ではあるが、前期業績の成長鈍化の予想に加え、新年度に入ってからの新興市場や直近上場株の不調が重しになったとみられる。本日は米利下げ観測の後退を背景に、日本株全体も下げ雰囲気もよくなかった。
寄り付き後は方向感に欠ける展開となった。直後はもみ合うもしばらくして高値を取りに行ったが、すぐに失速して行って来いに。後場はさらに公開価格に接近するまで売りに押される場面があり、安値圏のまま引けた。ただ高値を取りに行った時以外の値幅は269円と狭く、高値との行って来いを除けばさらに狭いレンジ内の小動きにとどまった。
しばらくは低迷が続くか。新年度に入り直近上場株のさえない展開が続いており、物色の矛先が向かっていない。公開規模、業績規模ともに中途半端ゆえ軽さを重視する個人短期筋の物色の矛先となっていないうえ、機関投資家も動きは鈍いもようだ。5月中旬に予定されている決算発表で今期の業績予想が出され、成長再加速が確認されれば上昇基調に転じるとみるが、それまではきっかけ待ちということになりそうだ。
出来高: 3,801,100株 / 対公開株数: 249.1% / 初値出来高: 442,200株 / 初値売買代金: 955,152,000円
初値は公開価格を上回ったものの、初値買い注文は伸び悩み小じっかりにとどまった。人気業態ではあるが、前期業績の成長鈍化の予想に加え、新年度に入ってからの新興市場や直近上場株の不調が重しになったとみられる。本日は米利下げ観測の後退を背景に、日本株全体も下げ雰囲気もよくなかった。
寄り付き後は方向感に欠ける展開となった。直後はもみ合うもしばらくして高値を取りに行ったが、すぐに失速して行って来いに。後場はさらに公開価格に接近するまで売りに押される場面があり、安値圏のまま引けた。ただ高値を取りに行った時以外の値幅は269円と狭く、高値との行って来いを除けばさらに狭いレンジ内の小動きにとどまった。
しばらくは低迷が続くか。新年度に入り直近上場株のさえない展開が続いており、物色の矛先が向かっていない。公開規模、業績規模ともに中途半端ゆえ軽さを重視する個人短期筋の物色の矛先となっていないうえ、機関投資家も動きは鈍いもようだ。5月中旬に予定されている決算発表で今期の業績予想が出され、成長再加速が確認されれば上昇基調に転じるとみるが、それまではきっかけ待ちということになりそうだ。