IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
3558 | マザーズ | 小売業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
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仮条件決定 | 2017/02/16 |
ブックビルディング期間 | 2017/02/17 - 02/23 |
公開価格決定 | 2017/02/24 |
申込期間 | 2017/02/27 - 03/02 |
払込期日 | 2017/03/06 |
上場日 | 2017/03/07 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 1,660円 |
仮条件 | 1,660 - 1,850円 |
公開価格 | 1,850円 |
初値予想 | 1,900円 |
初値 | 2,625円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 田中 裕輔(上場時36歳3カ月)/1980年生 |
---|---|
本店所在地 | 東京都渋谷区元代々木町 |
設立年 | 2010年 |
従業員数 | 70人 (2016/12/31現在)(平均32.31歳、年収367.9万円) |
事業内容 | 通販サイト「LOCONDO.jp」の運営、プラットフォームサービスの提供 |
URL | http://www.locondo.jp/ |
株主数 | 19人 (目論見書より) |
資本金 | 100,000,000円 (2017/02/02現在) |
上場時発行済株数 | 5,170,360株(別に潜在株式392,940株) |
公開株数 | 1,812,000株(公募924,000株、売り出し651,700株、オーバーアロットメント236,300株) |
調達資金使途 | 広告宣伝費、物流機能増強のための設備資金、既存事業強化のための運転資金 |
連結会社 | 0社 |
シンジケート
公開株数1,575,700株(別に236,300株)
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 野村 | 1,387,000 | 88.02% |
引受証券 | 大和 | 78,700 | 4.99% |
引受証券 | マネックス | 39,300 | 2.49% |
引受証券 | SBI | 31,500 | 2.00% |
引受証券 | SMBC日興 | 15,700 | 1.00% |
引受証券 | みずほ | 15,700 | 1.00% |
引受証券 | 岩井コスモ | 7,800 | 0.50% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
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(株)アルペン | 資本業務提携先 | 770,360 | 16.61% |
アント・リード・グローバル投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 722,720 | 15.58% |
ジャフコSV4共有投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 500,000 | 10.78% |
テクノロジーベンチャーズ2号投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 474,320 | 10.22% |
田中 裕輔 | 代表取締役社長 | 442,580 | 9.54% |
アント・リード2号投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 397,160 | 8.56% |
WiL Fund I LP | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 342,560 | 7.38% |
Sparrowhawk Partners | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 200,000 | 4.31% |
秋里 英寿 | 特別利害関係者など | 168,600 | 3.63% |
みずほキャピタル第3号投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 154,160 | 3.32% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2017/02 | 単独3Q累計実績 | 2,043 | 158 | 158 | 283 |
2017/02 | 単独見込 | 2,828 | 193 | 194 | 320 |
2016/02 | 単独実績 | 2,227 | -208 | -207 | -209 |
2015/02 | 単独実績 | 1,693 | -632 | -633 | -635 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2017/02 | 単独見込 | 194.89 | 305.74 | 0.00 |
参考類似企業
事業詳細
靴とファッションの通信販売サイト。「即日出荷」「送料無料」「サイズ交換無料」「返品送料無料」のサービスを特徴とする。ECサービスで構築したIT・物流インフラなどを共有・活用したプラットフォームサービスも運営している。
1.ECサービス
ショッピングモールサイト「LOCONDO.jp」や、他社のショッピングモールサイトに展開する「LOCOMALL」を運営している。仕入れ形態は各ブランドのテナント店をロコンドが運営管理する「受託型」と、ロコンドが商品を仕入れる「買取型」に分類される。
2.プラットフォームサービス
ECサービスで構築したIT・物流インフラなどを共有・活用している。具体的には、必要に応じて各種物流関連業務を支援するブランドの自社公式EC支援「BOEM」、物流倉庫業務を一括受託する「e-3PL」、ロコンドのプラットフォームを利用した「LOCOCHOC」とその機能を拡張した「LOCOCHOC-D」サービスを展開しており、手数料やシステム利用料を得ている。
2015年2月期の売上高構成比は、ECサービス94.7%、プラットフォームサービス5.3%。
1.ECサービス
ショッピングモールサイト「LOCONDO.jp」や、他社のショッピングモールサイトに展開する「LOCOMALL」を運営している。仕入れ形態は各ブランドのテナント店をロコンドが運営管理する「受託型」と、ロコンドが商品を仕入れる「買取型」に分類される。
2.プラットフォームサービス
ECサービスで構築したIT・物流インフラなどを共有・活用している。具体的には、必要に応じて各種物流関連業務を支援するブランドの自社公式EC支援「BOEM」、物流倉庫業務を一括受託する「e-3PL」、ロコンドのプラットフォームを利用した「LOCOCHOC」とその機能を拡張した「LOCOCHOC-D」サービスを展開しており、手数料やシステム利用料を得ている。
2015年2月期の売上高構成比は、ECサービス94.7%、プラットフォームサービス5.3%。
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・直近(2016年4月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は、株式分割を遡及(そきゅう)修正して1350円。
・上場時の既存大株主上位13名と浜口数馬氏、田村達裕取締役にはロックアップが掛かる。ただし、楽天系のSparrowhawk Partners以外のベンチャーキャピタル(計6社226万3500株)と秋里英寿氏は公開価格の1.5倍以上で解除される。
・主幹事証券が保有する新株予約権は上場3カ月後から行使できる。
・2017.2期中に優先株の普通株への転換を実施しており、期中平均ベースの会社見込みEPS算定に際し、各種優先株式は期中平均株式数に含まれていない。期末株式数ベースでは75.36円となる。
<ファーストインプレッション>
「なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?」の著者が社長を務めるなどで有名なネット通販ベンチャーだが、業績は前期まで赤字続き。やはり送料の負担は重い。ファイナンスの繰り返しで持ちこたえたが、価格競争の激しいネット小売りという業態で、技術的優位があるわけでもないのによくここまで資金調達できたと感心する。さすが口八丁集団の元マッキンゼーである。既に社長持ち分が1割以下になるまでに増資を繰り返しており、上場は半ば外部株主に追い込まれてということか。
今期は黒字転換だが前期の赤字縮小とともに広告宣伝費を抑制した効果が大きく、定着するかどうかはまだ油断ならない。上場に合わせて数字を作ってきた点は、上場した途端に赤字に転落した夢展望をほうふつさせる。「送料無料、返品可」が売りだが、今や物流の逼迫が問題視される状況。女性向けファッションははやり廃りの波にも翻弄されやすい。加えて吸収金額は30億円と荷もたれ感があるうえ、実質PERは70倍を超える。売上高は伸びており黒字転換したばかりのPERにさほど意味はないかもしれないが、あまり近寄りたくはない案件だ。
・上場時の既存大株主上位13名と浜口数馬氏、田村達裕取締役にはロックアップが掛かる。ただし、楽天系のSparrowhawk Partners以外のベンチャーキャピタル(計6社226万3500株)と秋里英寿氏は公開価格の1.5倍以上で解除される。
・主幹事証券が保有する新株予約権は上場3カ月後から行使できる。
・2017.2期中に優先株の普通株への転換を実施しており、期中平均ベースの会社見込みEPS算定に際し、各種優先株式は期中平均株式数に含まれていない。期末株式数ベースでは75.36円となる。
<ファーストインプレッション>
「なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?」の著者が社長を務めるなどで有名なネット通販ベンチャーだが、業績は前期まで赤字続き。やはり送料の負担は重い。ファイナンスの繰り返しで持ちこたえたが、価格競争の激しいネット小売りという業態で、技術的優位があるわけでもないのによくここまで資金調達できたと感心する。さすが口八丁集団の元マッキンゼーである。既に社長持ち分が1割以下になるまでに増資を繰り返しており、上場は半ば外部株主に追い込まれてということか。
今期は黒字転換だが前期の赤字縮小とともに広告宣伝費を抑制した効果が大きく、定着するかどうかはまだ油断ならない。上場に合わせて数字を作ってきた点は、上場した途端に赤字に転落した夢展望をほうふつさせる。「送料無料、返品可」が売りだが、今や物流の逼迫が問題視される状況。女性向けファッションははやり廃りの波にも翻弄されやすい。加えて吸収金額は30億円と荷もたれ感があるうえ、実質PERは70倍を超える。売上高は伸びており黒字転換したばかりのPERにさほど意味はないかもしれないが、あまり近寄りたくはない案件だ。
仮条件分析
(BB参加妙味
:B)
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想定価格: 1,660円
吸収資金レンジ: 26.2億円 - 30.1億円(前期見込単独PER: 8.5倍)
時価総額レンジ: 85.8億円
仮条件: 1,660円 - 1,850円
吸収資金レンジ: 26.2億円 - 33.5億円(前期見込単独PER: 8.5倍 - 9.5倍)
時価総額レンジ: 85.8億円 - 95.7億円
仮条件は想定価格を下限に決められた。上限価格は想定を11.45%上回る。
<強材料>
仮条件上振れ、知名度高い、前期黒字転換で今期期待高い、ネット関連
<弱材料>
前期まで赤字、物流費重い、荷もたれ感あり、実質PER高い、VC比率高い、競争激しい、期越え上場、アクティブユーザー数非開示、リピート率非開示、社長持ち分低い、前期まで債務超過
<機関投資家の評価(訂正目論見書より)>
1.返品可能でも利益が出るビジネスモデルを構築していること。
2.プラットフォームサービスにより取扱商品・ブランドの増加の好循環が見込めること。
3.競合他社との競争が激化する可能性があること。
<結論>
弱めBとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1800~2000円(PER:9.2~10.3倍)を想定する。
実質的には決して割安とは言いにくい条件下、想定から最大1割の上振れでの仮条件は意外感があり。上場審査対象期の前期まで赤字が続く同社だが、逆の見方をすれば7期目にしてようやく黒字転換するようなビジネスモデルは容易にはマネしづらい。消費者の知名度を得た今となっては盤石の地位を固めたともいえる。とはいえ、ストック収益型でない企業だけに黒字化したといっても薄氷を踏むようなもの。公開規模も大きめなことから、初値も同様に上げ幅は小幅にとどまると考える。
ファーストインプレッションにも書いたが、同社の特長は黒字になるまで持ちこたえたことである。これは嫌みではない。ベンチャー社長の能力は、ある意味資金調達能力であるとも言われるが、ロコンドはその典型例だ。ビジネスモデルは特別なものではなく、ネット小売りの経営者ならば誰でも思いつくレベル。そもそも同社のビジネスモデルは米国でザッポスという先例があるいわゆるタイムマシン経営だ。同社と同時期には国内ではザッポスを買収したアマゾンが「ジャバリ」ブランド(現在はアマゾンに統合)で始めた。また、スタートトゥデイが有料会員制で展開している。
だが、黒字になるまでの期間が長く、膨大な先行投資が必要だ。普通なら黒字になる前につぶれてしまう。これを独立系で成し遂げるには、経営者には長年の赤字に耐えながらも、黒字転換するまでは投資家に夢を見させて多額の資金を引っ張ってくる、といったペテン師と紙一重の卓越した能力が必要だ。
ロコンドも破綻寸前に追い込まれたことが知られており、当初全額出資した独系投資会社は既に株主名簿に見当たらない(MBOで田中社長に売却)。独系投資会社も先行投資がかさむことは承知していたが、それでも耐えられずに撤退した。田中裕輔社長の参画は設立翌年からで、東日本大震災後の影響もあって既にどん底にあったが、コストカットで15億円近くあった赤字を3分の1程度に削減。独系投資会社の撤退後は新たなスポンサーも呼び込んだ。資金繰りは相変わらず苦しかったようだが、何度も増資を繰り返したことで会社は何とか生き残った。前期まで債務超過が続いており、上場に向けてさらなる増資で解消した形である。
なお、現在の同社で重荷になっているのは広告宣伝費と荷造り運搬費で、黒字化はこの2つの比率が下がったことが大きい。広告宣伝費は対売上高比率で15.2期に40%もあったが、16.2期に大幅削減して17%に急低下。17.2期は額そのものは微増の見込みだが、14%に抑えたもよう。知名度向上に伴い宣伝なしでも売り上げが立つようになってきている。
一方、荷造り運搬費は後者は15.2期21.2%、16.2期20.5%で、17.2期は17.5%の見込み。スタートトゥデイが4%強なのに比べると返品無料を売りにしているだけに高い。外部変動経費だけに削減が難しいが、前期から楽天などの他社モールにも出店し始め、そこでの返品率が低いことが寄与している。返品率は15.2期32.1%のから16.2期30.4%、17.2期3Q累計22.6%と大きく低下した。
スタートトゥのプロモーション関連費率は1~2%である。知名度向上に伴い広告宣伝費は今後も低下が期待される。荷造り運搬費については返品文化のないモールでの出店が功を奏しているが、ロコンド=返品可のイメージが他社モール消費者にも浸透した時にどうなるかは不透明ではあるが、当面は比率低下が期待される。
17.2期のEPSは期中平均株数による算出である関係上、期中に実施した普通株転換前の優先株の分が入っていない。累積赤字の関係から法人税も払っておらず、大幅に底上げされた状態にある。期末普通株数(公募増資含まず)で法定実効税率を差し引いたときのEPSは29.24円で、仮条件のPERは56.8~63.27倍程度。今期以降の成長を織り込んだプライシングのようだ。黒字転換したばかりなので大幅な増益が期待できる。
とはいえ、ストック収益ではないビジネスモデルで継続して黒字が保てるかは不透明である。広告費削減でも売り上げが伸びているのは固定客が付いてきているものと思われるが、肝心のアクティブユーザー数やリピート率の開示はない。3月から8月にかけて千葉県に倉庫を新設する予定で家賃などの固定費も増える。18.2期はまだ利益が抑えられると考えられ、ストックオプションの希薄化効果も踏まえると営業利益2.5億円で実質EPSは27.86円でPERは59.6~66.4倍程度か。スタートトゥの50倍に対して割安感は乏しい。
だが、仮条件が想定価格より最大1割も上振れしたところを見ると、機関投資家は強気に見ているもよう。各自で18.2期以降の予想を立てるには開示されている材料も少なく、期待先行での価格形成になりやすい。第二のスタートトゥとしての期待が強いものと思われる。ロコンドの顧客層は30~40代の女性がメーンで、ZOZOタウンとは異なる。アマゾンといった超強力な競争相手がおり油断はならないが、空白地帯を獲得できる位置にはいる。
一方、吸収金額は30億円強と新興市場案件としては大きめだ。IPO株への期待は高まっているが、赤字を続けてきたVCだらけの荷もたれ案件に個人の期待は低いと考えられ、公開株の取得者は早売りの方向だろう。売り圧力はそれなりに強いと考えられる。
半面、買いに関しては地合いが強く、知名度の高いネット関連株としては一定程度は見込める。さすがに現時点での機関投資家の買いは限定されるだろうが、昨年末の同規模のIPOや、ロコンドと同様に黒字転換したばかりで上場したGunosyなどの例から10億円強が見込めそう。公開価格割れのリスクは排除できないが、基本的には何とか避けられる展開か。ただ、多少強くても2000円の節目には売りが大量に並ぶことが想定される。
吸収資金レンジ: 26.2億円 - 30.1億円(前期見込単独PER: 8.5倍)
時価総額レンジ: 85.8億円
仮条件: 1,660円 - 1,850円
吸収資金レンジ: 26.2億円 - 33.5億円(前期見込単独PER: 8.5倍 - 9.5倍)
時価総額レンジ: 85.8億円 - 95.7億円
仮条件は想定価格を下限に決められた。上限価格は想定を11.45%上回る。
<強材料>
仮条件上振れ、知名度高い、前期黒字転換で今期期待高い、ネット関連
<弱材料>
前期まで赤字、物流費重い、荷もたれ感あり、実質PER高い、VC比率高い、競争激しい、期越え上場、アクティブユーザー数非開示、リピート率非開示、社長持ち分低い、前期まで債務超過
<機関投資家の評価(訂正目論見書より)>
1.返品可能でも利益が出るビジネスモデルを構築していること。
2.プラットフォームサービスにより取扱商品・ブランドの増加の好循環が見込めること。
3.競合他社との競争が激化する可能性があること。
<結論>
弱めBとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1800~2000円(PER:9.2~10.3倍)を想定する。
実質的には決して割安とは言いにくい条件下、想定から最大1割の上振れでの仮条件は意外感があり。上場審査対象期の前期まで赤字が続く同社だが、逆の見方をすれば7期目にしてようやく黒字転換するようなビジネスモデルは容易にはマネしづらい。消費者の知名度を得た今となっては盤石の地位を固めたともいえる。とはいえ、ストック収益型でない企業だけに黒字化したといっても薄氷を踏むようなもの。公開規模も大きめなことから、初値も同様に上げ幅は小幅にとどまると考える。
ファーストインプレッションにも書いたが、同社の特長は黒字になるまで持ちこたえたことである。これは嫌みではない。ベンチャー社長の能力は、ある意味資金調達能力であるとも言われるが、ロコンドはその典型例だ。ビジネスモデルは特別なものではなく、ネット小売りの経営者ならば誰でも思いつくレベル。そもそも同社のビジネスモデルは米国でザッポスという先例があるいわゆるタイムマシン経営だ。同社と同時期には国内ではザッポスを買収したアマゾンが「ジャバリ」ブランド(現在はアマゾンに統合)で始めた。また、スタートトゥデイが有料会員制で展開している。
だが、黒字になるまでの期間が長く、膨大な先行投資が必要だ。普通なら黒字になる前につぶれてしまう。これを独立系で成し遂げるには、経営者には長年の赤字に耐えながらも、黒字転換するまでは投資家に夢を見させて多額の資金を引っ張ってくる、といったペテン師と紙一重の卓越した能力が必要だ。
ロコンドも破綻寸前に追い込まれたことが知られており、当初全額出資した独系投資会社は既に株主名簿に見当たらない(MBOで田中社長に売却)。独系投資会社も先行投資がかさむことは承知していたが、それでも耐えられずに撤退した。田中裕輔社長の参画は設立翌年からで、東日本大震災後の影響もあって既にどん底にあったが、コストカットで15億円近くあった赤字を3分の1程度に削減。独系投資会社の撤退後は新たなスポンサーも呼び込んだ。資金繰りは相変わらず苦しかったようだが、何度も増資を繰り返したことで会社は何とか生き残った。前期まで債務超過が続いており、上場に向けてさらなる増資で解消した形である。
なお、現在の同社で重荷になっているのは広告宣伝費と荷造り運搬費で、黒字化はこの2つの比率が下がったことが大きい。広告宣伝費は対売上高比率で15.2期に40%もあったが、16.2期に大幅削減して17%に急低下。17.2期は額そのものは微増の見込みだが、14%に抑えたもよう。知名度向上に伴い宣伝なしでも売り上げが立つようになってきている。
一方、荷造り運搬費は後者は15.2期21.2%、16.2期20.5%で、17.2期は17.5%の見込み。スタートトゥデイが4%強なのに比べると返品無料を売りにしているだけに高い。外部変動経費だけに削減が難しいが、前期から楽天などの他社モールにも出店し始め、そこでの返品率が低いことが寄与している。返品率は15.2期32.1%のから16.2期30.4%、17.2期3Q累計22.6%と大きく低下した。
スタートトゥのプロモーション関連費率は1~2%である。知名度向上に伴い広告宣伝費は今後も低下が期待される。荷造り運搬費については返品文化のないモールでの出店が功を奏しているが、ロコンド=返品可のイメージが他社モール消費者にも浸透した時にどうなるかは不透明ではあるが、当面は比率低下が期待される。
17.2期のEPSは期中平均株数による算出である関係上、期中に実施した普通株転換前の優先株の分が入っていない。累積赤字の関係から法人税も払っておらず、大幅に底上げされた状態にある。期末普通株数(公募増資含まず)で法定実効税率を差し引いたときのEPSは29.24円で、仮条件のPERは56.8~63.27倍程度。今期以降の成長を織り込んだプライシングのようだ。黒字転換したばかりなので大幅な増益が期待できる。
とはいえ、ストック収益ではないビジネスモデルで継続して黒字が保てるかは不透明である。広告費削減でも売り上げが伸びているのは固定客が付いてきているものと思われるが、肝心のアクティブユーザー数やリピート率の開示はない。3月から8月にかけて千葉県に倉庫を新設する予定で家賃などの固定費も増える。18.2期はまだ利益が抑えられると考えられ、ストックオプションの希薄化効果も踏まえると営業利益2.5億円で実質EPSは27.86円でPERは59.6~66.4倍程度か。スタートトゥの50倍に対して割安感は乏しい。
だが、仮条件が想定価格より最大1割も上振れしたところを見ると、機関投資家は強気に見ているもよう。各自で18.2期以降の予想を立てるには開示されている材料も少なく、期待先行での価格形成になりやすい。第二のスタートトゥとしての期待が強いものと思われる。ロコンドの顧客層は30~40代の女性がメーンで、ZOZOタウンとは異なる。アマゾンといった超強力な競争相手がおり油断はならないが、空白地帯を獲得できる位置にはいる。
一方、吸収金額は30億円強と新興市場案件としては大きめだ。IPO株への期待は高まっているが、赤字を続けてきたVCだらけの荷もたれ案件に個人の期待は低いと考えられ、公開株の取得者は早売りの方向だろう。売り圧力はそれなりに強いと考えられる。
半面、買いに関しては地合いが強く、知名度の高いネット関連株としては一定程度は見込める。さすがに現時点での機関投資家の買いは限定されるだろうが、昨年末の同規模のIPOや、ロコンドと同様に黒字転換したばかりで上場したGunosyなどの例から10億円強が見込めそう。公開価格割れのリスクは排除できないが、基本的には何とか避けられる展開か。ただ、多少強くても2000円の節目には売りが大量に並ぶことが想定される。
公開価格分析
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公開価格: 1,850円
吸収資金: 33.5億円(前期見込単独PER: 9.5倍)
時価総額: 95.7億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1702円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。
想定初値レンジを1900~2050円に引き上げる。一部で苦戦の観測も聞こえたたが、終わってみれば初値買い意欲の高まりもあって需要は良好だったもよう。直近上場株の初値買い大成功で、地合いはさらに強まっているとみられる。特に財務体質に不安があり、ファンドの出口案件ということで共通するレノバが連騰しているのは同社にとっても追い風になりそうだ。まだ上場まで1週間ほどあるが、それまでIPOは空白で、初値買い失敗例が登場することもない。相場全体に大きな変化があれば別だが、初値買い意欲は強まったまま上場日を迎えられそうだ。
ただ昨年末はトランプ相場の追い風を受けた11月の翌月に上場し、吸収金額30億円台だったMSジャパンとキャリアインデックスはともに一桁台の上昇率にとどまった。対面証券が主幹事ということでパニック的な売りは出にくく、下振れリスクは低下したとみるが、上値が重いことには変わらないと考える。
吸収資金: 33.5億円(前期見込単独PER: 9.5倍)
時価総額: 95.7億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1702円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。
想定初値レンジを1900~2050円に引き上げる。一部で苦戦の観測も聞こえたたが、終わってみれば初値買い意欲の高まりもあって需要は良好だったもよう。直近上場株の初値買い大成功で、地合いはさらに強まっているとみられる。特に財務体質に不安があり、ファンドの出口案件ということで共通するレノバが連騰しているのは同社にとっても追い風になりそうだ。まだ上場まで1週間ほどあるが、それまでIPOは空白で、初値買い失敗例が登場することもない。相場全体に大きな変化があれば別だが、初値買い意欲は強まったまま上場日を迎えられそうだ。
ただ昨年末はトランプ相場の追い風を受けた11月の翌月に上場し、吸収金額30億円台だったMSジャパンとキャリアインデックスはともに一桁台の上昇率にとどまった。対面証券が主幹事ということでパニック的な売りは出にくく、下振れリスクは低下したとみるが、上値が重いことには変わらないと考える。
初値予想
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初値予想: 1,900円(前期見込単独PER: 9.7倍)
初値買い妙味: B
初値小じっかりを予想する。返品も含めて送料無料のファッション通販サイトを運営する同社だが、ベンチャーキャピタルの保有株が多い典型的な出口案件。新興市場にしては吸収金額にも荷もたれ感がある。黒字浮上したばかりでの上場に見方は分かれる。ただ初値買い意欲が高まっているタイミングになることや、増収は続いており黒字浮上した今後は資本回収が期待できることなどから買い優勢では始まると考える。
靴とファッションのショッピングモールサイト「LOCONDO.jp」を運営している。楽天など他社のモールサイトにも出店する。「自宅で試着 気軽に返品」をコンセプトに返品含めて送料が無料なことが大きな特長だ。当初は靴のみの取り扱いだったが、今では服やバッグ・財布、アクセサリー類も取り扱っている。自社仕入れによる「買取型」もあるが、テナント店をロコンドが運営管理する「受託型」が主力となっている。テナント店の在庫は原則、ロコンドの物流拠点で預かる仕組みだ。
米アマゾンもそうだったが、通販ネットモールは立ち上げコストが高い。特に同社の場合は往復の送料を負担する事業モデルだけに、黒字浮上するために必要な売上高は大きい。同社も起業翌期は15億円近い赤字を計上した。
同社の事業モデルはアマゾンに買収された米ザッポス社を参考にしたものだ。タイムマシン経営でスタート直後の負担が重いことは当初から分かっていた。しかし、起業直後に東日本大震災による消費不振が拍車を掛けたこともあって、設立時にスポンサーだった独系投資会社は負担に耐えられず撤退済みだ。
一方、売上高の計上方法を変えた2014年2月期を除き、増収は続いている。17.2期は第7期にして始めて黒字転換の見込み。増収効果に加え、返品文化のない他社サイトでの売り上げが伸びたことで荷造り運搬費の負担が低下したこと寄与した。黒字に必要な売上高を確保できたことで、今後は資本回収期に入る。負担の重さはトンネルを抜けた同社にとっては競合の参入を阻む要素でもある。赤字に耐えてきたことそのものが同社の強みといえる。
2月のIPO好調を受けて初値買い機運は高まっている。ロックアップ解除後は大量の既存株主の売りが観測されたレノバも強い動きだ。日経平均株価が高値圏で足踏みする一方で小型株に買いが集まっており、IPOにも資金は向かっている。吸収金額は新興市場にしては荷もたれ感のある33億円だが、今の地合いの強さなら吸収してしまいそうだ。
半面、同社は赤字に耐えるため増資を繰り返しており、大株主はベンチャーキャピタルであふれかえる典型的な出口案件だ。ロックアップ対象のためすぐに売りが出るわけではないが、個人投資家の警戒感は強い。
また、ここに来て人手不足を背景に送料負担が膨らむ懸念が出ている。ヤマトホールディングスが通販業者に値上げを求め、受け入れられなければ荷受けを停止するとの観測が先月23日に報じられた。佐川急便や日本郵便も追随するとの観測だ。これを受けてヤマト株は大幅高した一方、スタートトゥデイの株価は同日に3%近く下落し、以降上値が重い。ヤマトは未払い残業代の支払い観測が報じられ、問題は広がりを見せている。
往復送料を負担する同社にとって、こうした動きは無視できない。荷造り運搬費は17.2期売上高の17.5%を占める。自社サイトのみで展開していた頃の20%台からは低下したが、今もなお商品原価率の14.3%さえ上回る最大のコスト要因だ。
17.2期の売上高なら4割弱までの値上げまでなら黒字を保てた計算だが、再び返品率が上昇した際には危うい。大幅な利益拡大期待で楽観視されていた18.2期は一転して慎重な見方を迫られよう。物流業界の値上げについては詳しい数値は出ておらず、物流業界の姿勢が確定するまでは機関投資家も手を出しづらいのではないか。地合いの強さを考慮し、買い優勢でのスタートを見込むが、初値の上げ幅は最小限にとどまると予想する。
初値買い妙味: B
初値小じっかりを予想する。返品も含めて送料無料のファッション通販サイトを運営する同社だが、ベンチャーキャピタルの保有株が多い典型的な出口案件。新興市場にしては吸収金額にも荷もたれ感がある。黒字浮上したばかりでの上場に見方は分かれる。ただ初値買い意欲が高まっているタイミングになることや、増収は続いており黒字浮上した今後は資本回収が期待できることなどから買い優勢では始まると考える。
靴とファッションのショッピングモールサイト「LOCONDO.jp」を運営している。楽天など他社のモールサイトにも出店する。「自宅で試着 気軽に返品」をコンセプトに返品含めて送料が無料なことが大きな特長だ。当初は靴のみの取り扱いだったが、今では服やバッグ・財布、アクセサリー類も取り扱っている。自社仕入れによる「買取型」もあるが、テナント店をロコンドが運営管理する「受託型」が主力となっている。テナント店の在庫は原則、ロコンドの物流拠点で預かる仕組みだ。
米アマゾンもそうだったが、通販ネットモールは立ち上げコストが高い。特に同社の場合は往復の送料を負担する事業モデルだけに、黒字浮上するために必要な売上高は大きい。同社も起業翌期は15億円近い赤字を計上した。
同社の事業モデルはアマゾンに買収された米ザッポス社を参考にしたものだ。タイムマシン経営でスタート直後の負担が重いことは当初から分かっていた。しかし、起業直後に東日本大震災による消費不振が拍車を掛けたこともあって、設立時にスポンサーだった独系投資会社は負担に耐えられず撤退済みだ。
一方、売上高の計上方法を変えた2014年2月期を除き、増収は続いている。17.2期は第7期にして始めて黒字転換の見込み。増収効果に加え、返品文化のない他社サイトでの売り上げが伸びたことで荷造り運搬費の負担が低下したこと寄与した。黒字に必要な売上高を確保できたことで、今後は資本回収期に入る。負担の重さはトンネルを抜けた同社にとっては競合の参入を阻む要素でもある。赤字に耐えてきたことそのものが同社の強みといえる。
2月のIPO好調を受けて初値買い機運は高まっている。ロックアップ解除後は大量の既存株主の売りが観測されたレノバも強い動きだ。日経平均株価が高値圏で足踏みする一方で小型株に買いが集まっており、IPOにも資金は向かっている。吸収金額は新興市場にしては荷もたれ感のある33億円だが、今の地合いの強さなら吸収してしまいそうだ。
半面、同社は赤字に耐えるため増資を繰り返しており、大株主はベンチャーキャピタルであふれかえる典型的な出口案件だ。ロックアップ対象のためすぐに売りが出るわけではないが、個人投資家の警戒感は強い。
また、ここに来て人手不足を背景に送料負担が膨らむ懸念が出ている。ヤマトホールディングスが通販業者に値上げを求め、受け入れられなければ荷受けを停止するとの観測が先月23日に報じられた。佐川急便や日本郵便も追随するとの観測だ。これを受けてヤマト株は大幅高した一方、スタートトゥデイの株価は同日に3%近く下落し、以降上値が重い。ヤマトは未払い残業代の支払い観測が報じられ、問題は広がりを見せている。
往復送料を負担する同社にとって、こうした動きは無視できない。荷造り運搬費は17.2期売上高の17.5%を占める。自社サイトのみで展開していた頃の20%台からは低下したが、今もなお商品原価率の14.3%さえ上回る最大のコスト要因だ。
17.2期の売上高なら4割弱までの値上げまでなら黒字を保てた計算だが、再び返品率が上昇した際には危うい。大幅な利益拡大期待で楽観視されていた18.2期は一転して慎重な見方を迫られよう。物流業界の値上げについては詳しい数値は出ておらず、物流業界の姿勢が確定するまでは機関投資家も手を出しづらいのではないか。地合いの強さを考慮し、買い優勢でのスタートを見込むが、初値の上げ幅は最小限にとどまると予想する。
初値分析
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初値: 2,625円(前期見込単独PER: 13.5倍)
/ 上昇率: 41.9%
/ 高値: 2,800円
/ 安値: 2,574円
/ 終値: 2,735円
出来高: 3,997,100株 / 対公開株数: 220.6% / 初値出来高: 879,400株 / 初値売買代金: 2,308,425,000円
堅調な初値が付いた。前期までの赤字垂れ流しに個人の警戒感は強かったものの、相場全体の足踏みでIPO株に資金が向かいやすい環境下、大量の資金が流れ込んだ。ただ大量の売りが待ち受けるロックアップ解除価格の手前では売り買いが一致した。
初値売買代金は20億円を超えており、事前の警戒感を踏まえると単なる盛り上がりだけでは説明が付きづらい。複数のファンドマネーが入ったのではないかと考えられる。寄り付き後もロック解除価格では寄り付き直後を除いて跳ね返されたものの、上値の重さのわりに手じまい売りに押されて失速することもなく、むしろ押し目買いに支えられた。大きな長期資金が入っているとしか考えられない動きだ。
同社のビジネスモデルは欧米で前例があり、いわゆるタイムマシン経営に当たる。黒字浮上した今後は資金回収期に入るといったストーリーは、運用者としては組み立てやすい。送料値上げの機運が高まる点に不透明感があり、これがネックになると弊社では考えたが、よほどの値上げではない限り増収効果で吸収は可能。問題はないと判断されたか。7日付日本経済新聞1面では「ヤマト、全面値上げ アマゾンと交渉入り」と報じられ、スタートトゥデイや楽天の株価は軟調だったが、最も直撃を受けるはずのロコンド株には重しにならなかった。
なお、「ニューズピック」ではロコンド上場のニュースに対し、レオスキャピタルワークスの藤野英人社長は一切コメントを寄せていない。上場初日の大胆な買いで知られるグロース株好きな彼らの介在は、真っ先に疑われるところである。
野村証券からリポートが出ている。自社システムを土台とする物流ノウハウが強みと指摘。17.2期の営業利益は会社予想をやや上回る2億円(EPS 197.9円)、18.2期は前期比2.5倍の5億円(88.2円)、19.2期は2.0倍の10億円(133.5円)と高成長を予想した。
出来高: 3,997,100株 / 対公開株数: 220.6% / 初値出来高: 879,400株 / 初値売買代金: 2,308,425,000円
堅調な初値が付いた。前期までの赤字垂れ流しに個人の警戒感は強かったものの、相場全体の足踏みでIPO株に資金が向かいやすい環境下、大量の資金が流れ込んだ。ただ大量の売りが待ち受けるロックアップ解除価格の手前では売り買いが一致した。
初値売買代金は20億円を超えており、事前の警戒感を踏まえると単なる盛り上がりだけでは説明が付きづらい。複数のファンドマネーが入ったのではないかと考えられる。寄り付き後もロック解除価格では寄り付き直後を除いて跳ね返されたものの、上値の重さのわりに手じまい売りに押されて失速することもなく、むしろ押し目買いに支えられた。大きな長期資金が入っているとしか考えられない動きだ。
同社のビジネスモデルは欧米で前例があり、いわゆるタイムマシン経営に当たる。黒字浮上した今後は資金回収期に入るといったストーリーは、運用者としては組み立てやすい。送料値上げの機運が高まる点に不透明感があり、これがネックになると弊社では考えたが、よほどの値上げではない限り増収効果で吸収は可能。問題はないと判断されたか。7日付日本経済新聞1面では「ヤマト、全面値上げ アマゾンと交渉入り」と報じられ、スタートトゥデイや楽天の株価は軟調だったが、最も直撃を受けるはずのロコンド株には重しにならなかった。
なお、「ニューズピック」ではロコンド上場のニュースに対し、レオスキャピタルワークスの藤野英人社長は一切コメントを寄せていない。上場初日の大胆な買いで知られるグロース株好きな彼らの介在は、真っ先に疑われるところである。
野村証券からリポートが出ている。自社システムを土台とする物流ノウハウが強みと指摘。17.2期の営業利益は会社予想をやや上回る2億円(EPS 197.9円)、18.2期は前期比2.5倍の5億円(88.2円)、19.2期は2.0倍の10億円(133.5円)と高成長を予想した。