IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
3678 | マザーズ | - | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
---|---|
仮条件決定 | 2013/10/30 |
ブックビルディング期間 | 2013/11/01 - 11/08 |
公開価格決定 | 2013/11/11 |
申込期間 | 2013/11/12 - 11/15 |
払込期日 | 2013/11/19 |
上場日 | 2013/11/20 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 3,000円 |
仮条件 | 3,000 - 3,300円 |
公開価格 | 3,300円 |
初値予想 | 10,000円 |
初値 | 11,770円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 藤田 恭嗣/1973年生 |
---|---|
本店所在地 | 愛知県名古屋市 |
設立年 | 1999年 |
従業員数 | 92人 (2013/09/30現在) |
事業内容 | 電子書籍を中心としたデジタルコンテンツのモバイル端末向け配信、販売システムの提供、ならびに販売サイトの運営業務など |
URL | http://www.mediado.jp/ |
株主数 | 101人 (目論見書より、潜在株式のみの株主も含む) |
資本金 | 366,563,000円 (2013/09/14現在) |
上場時発行済株数 | 2,230,000株(別に潜在株式326,600株) |
公開株数 | 391,000株(公募270,000株、売り出し70,000株、オーバーアロットメント51,000株) |
調達資金使途 | ファイル制作費用やサーバーなどの設備資金、広告宣伝費などの運転資金 |
連結会社 | なし |
シンジケート
公開株数340,000株(別に51,000株)
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | いちよし | 255,000 | 75.00% |
引受証券 | 大和 | 23,800 | 7.00% |
引受証券 | マネックス | 17,000 | 5.00% |
引受証券 | 岩井コスモ | 17,000 | 5.00% |
引受証券 | 野村 | 10,200 | 3.00% |
引受証券 | SBI | 6,800 | 2.00% |
引受証券 | SMBC日興 | 3,400 | 1.00% |
引受証券 | 極東 | 3,400 | 1.00% |
引受証券 | みずほ | 3,400 | 1.00% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
藤田 恭嗣 | 代表取締役社長 | 1,004,100 | 43.91% |
DGインキュベーション | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 336,000 | 14.69% |
大和田 和恵 | 取締役 | 180,200 | 7.88% |
森 秀樹 | 取締役 | 120,500 | 5.27% |
寺山 隆一 | 取締役 | 60,000 | 2.62% |
溝口 敦 | 取締役 | 56,200 | 2.46% |
小学館 | 取引先 | 55,200 | 2.41% |
講談社 | 取引先 | 50,000 | 2.19% |
従業員持ち株会 | 特別利害関係者等 | 37,600 | 1.64% |
鈴木 克征 | 従業員 | 31,500 | 1.38% |
藤田 和美 | 代表取締役社長の血族 | 28,000 | 1.22% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2014/02 | 単独予想 | 5,480 | 250 | 215 | 171 |
2013/08 | 単独中間実績 | 2,555 | 107 | 105 | 71 |
2013/02 | 単独実績 | 4,086 | 38 | 31 | 4 |
2012/02 | 単独実績 | 3,602 | 66 | 59 | 16 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2014/02 | 単独予想 | 86.26 | 592.60 | - |
参考類似企業
事業詳細
電子書籍取り次ぎ。自前での電子書店運営も行っている。そのほか、待ち受けや着せ替えなどの音楽・映像やゲームなどの配信も展開している。
1.電子書籍事業
出版社などのコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介してクライアントの電子書店向けに取り次いだり、自社運営の電子書店で販売したりしている。
サービス形態は、(1)電子書籍配信を実現するためのシステムを提供する「プラットホーム提供」、(2)電子書籍コンテンツの取り次ぎ販売する「ディストリビューション」、(3)電子書店を共同運営してレベニューシェアする「アライアンス」、(4)自社で電子書店を運営する「ストア運営」――の4つに分類される。
2.音楽・映像事業
音楽・映像・待ち受け/着せ替えなどのコンテンツを配信する自社サイトを運営している。また、着せ替えサイトのコンテンツ配信システムを提供している。
3.ゲーム事業
人気コミックを題材にしたソーシャルゲームを制作し、SNS(交流サイト)にてサービス提供している。
4.その他事業
モバイル広告の販売代理を行う「広告代理」、CDなどの音源制作によるライセンス販売を行う「音楽ライセンス」を提供している。
2013年2月期の売上高構成比は、電子書籍事業74.7%、音楽・映像事業15.4%、ゲーム事業7.4%、その他事業2.4%。主な販売先はNTTドコモ41.3%、KDDI12.4%。
1.電子書籍事業
出版社などのコンテンツホルダーから電子書籍コンテンツを預かり、システムを介してクライアントの電子書店向けに取り次いだり、自社運営の電子書店で販売したりしている。
サービス形態は、(1)電子書籍配信を実現するためのシステムを提供する「プラットホーム提供」、(2)電子書籍コンテンツの取り次ぎ販売する「ディストリビューション」、(3)電子書店を共同運営してレベニューシェアする「アライアンス」、(4)自社で電子書店を運営する「ストア運営」――の4つに分類される。
2.音楽・映像事業
音楽・映像・待ち受け/着せ替えなどのコンテンツを配信する自社サイトを運営している。また、着せ替えサイトのコンテンツ配信システムを提供している。
3.ゲーム事業
人気コミックを題材にしたソーシャルゲームを制作し、SNS(交流サイト)にてサービス提供している。
4.その他事業
モバイル広告の販売代理を行う「広告代理」、CDなどの音源制作によるライセンス販売を行う「音楽ライセンス」を提供している。
2013年2月期の売上高構成比は、電子書籍事業74.7%、音楽・映像事業15.4%、ゲーム事業7.4%、その他事業2.4%。主な販売先はNTTドコモ41.3%、KDDI12.4%。
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・直近(2013年3月)の特別利害関係者らによる売買単価は、分割を遡及(そきゅう)修正して855円。
・役員や社長血族、従業員2名が保有する現物株と、DGインキュベーション保有株の半分には90日間のロックアップが掛かる。ただし、公開価格の1.5倍以上ならば解除される。
・ロックアップなしのベンチャーキャピタル保有株は、推定3社・19万8000株。
・従業員持ち株会に上限1万株の親引けを実施する予定。親引け株は180日間のロックアップが掛かる。
<ファーストインにプレッション>
電子書籍関連は足元でも新型iPadの発表でにぎわい、人気化の期待できる業態。PERがかなり強気な設定だが、平気で100倍以上の株価を付ける今の市場ならば、もはや気にされることはないだろう。また、4月から始まった「LINEマンガ」の配信も手掛けており、既に1割の売り上げを占めていることも見逃せない。業績水準がまだ低く実力は未知の部分もあるが、テーマ性が高く高騰が期待できる内容といえる。
・役員や社長血族、従業員2名が保有する現物株と、DGインキュベーション保有株の半分には90日間のロックアップが掛かる。ただし、公開価格の1.5倍以上ならば解除される。
・ロックアップなしのベンチャーキャピタル保有株は、推定3社・19万8000株。
・従業員持ち株会に上限1万株の親引けを実施する予定。親引け株は180日間のロックアップが掛かる。
<ファーストインにプレッション>
電子書籍関連は足元でも新型iPadの発表でにぎわい、人気化の期待できる業態。PERがかなり強気な設定だが、平気で100倍以上の株価を付ける今の市場ならば、もはや気にされることはないだろう。また、4月から始まった「LINEマンガ」の配信も手掛けており、既に1割の売り上げを占めていることも見逃せない。業績水準がまだ低く実力は未知の部分もあるが、テーマ性が高く高騰が期待できる内容といえる。
仮条件分析
(BB参加妙味
:S)
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想定価格: 3,000円
吸収資金レンジ: 10.2億円 - 11.7億円(今期予想単独PER: 34.8倍)
時価総額レンジ: 66.9億円
仮条件: 3,000円 - 3,300円
吸収資金レンジ: 10.2億円 - 12.9億円(今期予想単独PER: 34.8倍 - 38.3倍)
時価総額レンジ: 66.9億円 - 73.6億円
<強気材料>
新奇性あり、競合少ない、電子書籍市場拡大期待、地合い強い、LINE関連
<弱気材料>
業績水準低い、PER高め、競合に比べ小資本、実際には日本の電子書籍の拡大ペース遅い、2社同日上場
<機関投資家の指摘事項>
1.今後の拡大が見込まれる電子書籍市場において、独自のビジネスモデルにより高い成長が期待できること。
2.競争力のある配信プラットフォームシステムを構築しており、大手クライアントとのアライアンス実績があること。
3.会社規模が小さく、利益水準が高くないこと。
<結論>
Sとする。公開価格が3300円ならば、想定初値は7600~1万1000円(PER:88.1~127.5倍)とする。
電子書籍という市場拡大が期待される市場において、独自のビジネスモデルを確立させており、人気要素は十分。PERが既に成長を織り込んだ高さとなっていることが気掛かりではあるが、ファンダメンタルズに目をつぶって買い始めた市場ではそれほどネックにならないと考える。注目点は初値段階での100倍乗せがあるかどうか。
電子書籍の取り次ぎが主力。紙の本でいえば卸のトーハンのような存在で、出版社からコンテンツを買い、電子書店に卸している。貸借対照表では売掛金が多く、商社機能を担っている。自社単独または他社と組んでの電子書店運営も手掛ける。自社単独はあくまで他社へのサービス提供のための研究目的。
自前の電子書店も経営するが、あくまで書店経営の研究的な位置付け。競合は凸版系の出版デジタル機構と大日本印刷系のモバイルブック・ジェーピーの2社。パピレスやイーブックとは競合しない。なお、会社そのものは社長の藤田氏が学生の時に起業しており、かつては携帯販売を行っていた。電子書籍事業には2006年に参入。
自社開発システム「CAS」(コンテンツ・エージェンシー・システム)が屋台骨で、電子書店への配信を担う「md-dc」と、電子書店を簡易に構築できる「MDCMS」から構成される。安定を確保するためサーバーなどシステムは全て自前で用意しており、md-dcはメンテナンス以外ではほとんど止まったことがないという。また、MDCMSによって電子書店立ち上げからかかわれることが強みの一つ。電子書籍では書店との契約成立後は、書店は他社からは仕入れができず、取引は独占形態となる。また、電子書籍は紙のような返本がなく、配信システムごと担っているため取り分も格段に高い。
しかしながら、まだ業績水準は今期予想でも2億円台と低い。システムを自前でそろえることや人件費など固定費が高いことが要因とみられる。前期まで経常利益は横ばいが続き、低迷していたのもシステムなどへの先行投資が負担となっていた。今後は増収とともに利益率が大きく改善していくとみられるが、正直なところ相場がよくなったことで前倒しで上場してくる印象だ。競合の少なさから将来的な営業利益率は2桁に達する可能性は十分だが、業績もまだまだ不安定さが残るのではないかとみられる。なお、こうした点は上場後も大きなリスクとなりうる。
ただ、市場拡大の期待が大きい分野だけに、基本的には人気殺到が予想される。4月から始まったLINE向けのマンガ配信も同社が取り次いでおり、既に売上高の1割を占めることも注目できる。競合の少ない取り次ぎを担当していることで希少性も高い。それに対し、ロックアップのないベンチャーキャピタル保有株を含めた実質吸収金額は、上限約19億円。野村証券主幹事の案件同様に、いちよしの案件でもロックアップ分も公開価格の1.5倍以上ならば初値でも売却は可能になっている。この分も上乗せすると25億円程度となるが、人気のほどを考えれば吸収は容易なはず。
リードVCであるDGインキュべーションの動向次第といった面はあるが、直近で前評判が高かったエナリス並みの資金が流入すると仮定すれば、彼らの動向にかかわらず高騰は容易だろう。2社同日上場による資金分散も懸念されるが、新興市場の売買代金が毎日2000億~3000億円と高い水準にあるなか、カネはわいて出てくる状態だ。また、システム情報の初値、セカンダリー高騰で資金流入が加速することも想定されるため、エナリスと同程度は控え目な予想でもあり、分散による影響を加味したものとも言える。
DGインキュの売却が他社同様に段階的であれば、初値は仮条件上限から3倍程度の1万円を超えてくる計算になる。セカンダリーでの高騰劇を見せられた後では、一般投資家の売り渋りも発生しやすい。問題はこの水準になるとPERが既に100倍を超えてしまう点。さすがにちゅうちょし出す買い手も出てくるかもしれない。ただ、オークファンやエナリスなど100倍越えで推移する銘柄が続出するなか、成長ストーリーが万人に想像しやすい業態の同社では、無視する買い手の方が多いのではなかろうか。かつてのIPOバブルでは、ネット関連ならば100倍以下は割安との認識さえあった。また、LINE関連ではアドウェイズのPERは既に180倍もある。チキンレース展開での初値を想定すれば、こうした極度に強い地合い下ならば一線は越えてくるはずだ。
一方、DGインキュが1.5倍以上の水準では、全株初値で売り逃げる場合は、倍値程度で収まる計算だ。しかし、初日の規制の入らない状態ならば2.3倍以上にはなるだろう。どちらにしても初値は2日目が予想される。想定初値は1万円を軸にしつつも、約2.3倍の7600円から1万円の上振れ分を考慮した1万1000円を想定初値としたい。
吸収資金レンジ: 10.2億円 - 11.7億円(今期予想単独PER: 34.8倍)
時価総額レンジ: 66.9億円
仮条件: 3,000円 - 3,300円
吸収資金レンジ: 10.2億円 - 12.9億円(今期予想単独PER: 34.8倍 - 38.3倍)
時価総額レンジ: 66.9億円 - 73.6億円
<強気材料>
新奇性あり、競合少ない、電子書籍市場拡大期待、地合い強い、LINE関連
<弱気材料>
業績水準低い、PER高め、競合に比べ小資本、実際には日本の電子書籍の拡大ペース遅い、2社同日上場
<機関投資家の指摘事項>
1.今後の拡大が見込まれる電子書籍市場において、独自のビジネスモデルにより高い成長が期待できること。
2.競争力のある配信プラットフォームシステムを構築しており、大手クライアントとのアライアンス実績があること。
3.会社規模が小さく、利益水準が高くないこと。
<結論>
Sとする。公開価格が3300円ならば、想定初値は7600~1万1000円(PER:88.1~127.5倍)とする。
電子書籍という市場拡大が期待される市場において、独自のビジネスモデルを確立させており、人気要素は十分。PERが既に成長を織り込んだ高さとなっていることが気掛かりではあるが、ファンダメンタルズに目をつぶって買い始めた市場ではそれほどネックにならないと考える。注目点は初値段階での100倍乗せがあるかどうか。
電子書籍の取り次ぎが主力。紙の本でいえば卸のトーハンのような存在で、出版社からコンテンツを買い、電子書店に卸している。貸借対照表では売掛金が多く、商社機能を担っている。自社単独または他社と組んでの電子書店運営も手掛ける。自社単独はあくまで他社へのサービス提供のための研究目的。
自前の電子書店も経営するが、あくまで書店経営の研究的な位置付け。競合は凸版系の出版デジタル機構と大日本印刷系のモバイルブック・ジェーピーの2社。パピレスやイーブックとは競合しない。なお、会社そのものは社長の藤田氏が学生の時に起業しており、かつては携帯販売を行っていた。電子書籍事業には2006年に参入。
自社開発システム「CAS」(コンテンツ・エージェンシー・システム)が屋台骨で、電子書店への配信を担う「md-dc」と、電子書店を簡易に構築できる「MDCMS」から構成される。安定を確保するためサーバーなどシステムは全て自前で用意しており、md-dcはメンテナンス以外ではほとんど止まったことがないという。また、MDCMSによって電子書店立ち上げからかかわれることが強みの一つ。電子書籍では書店との契約成立後は、書店は他社からは仕入れができず、取引は独占形態となる。また、電子書籍は紙のような返本がなく、配信システムごと担っているため取り分も格段に高い。
しかしながら、まだ業績水準は今期予想でも2億円台と低い。システムを自前でそろえることや人件費など固定費が高いことが要因とみられる。前期まで経常利益は横ばいが続き、低迷していたのもシステムなどへの先行投資が負担となっていた。今後は増収とともに利益率が大きく改善していくとみられるが、正直なところ相場がよくなったことで前倒しで上場してくる印象だ。競合の少なさから将来的な営業利益率は2桁に達する可能性は十分だが、業績もまだまだ不安定さが残るのではないかとみられる。なお、こうした点は上場後も大きなリスクとなりうる。
ただ、市場拡大の期待が大きい分野だけに、基本的には人気殺到が予想される。4月から始まったLINE向けのマンガ配信も同社が取り次いでおり、既に売上高の1割を占めることも注目できる。競合の少ない取り次ぎを担当していることで希少性も高い。それに対し、ロックアップのないベンチャーキャピタル保有株を含めた実質吸収金額は、上限約19億円。野村証券主幹事の案件同様に、いちよしの案件でもロックアップ分も公開価格の1.5倍以上ならば初値でも売却は可能になっている。この分も上乗せすると25億円程度となるが、人気のほどを考えれば吸収は容易なはず。
リードVCであるDGインキュべーションの動向次第といった面はあるが、直近で前評判が高かったエナリス並みの資金が流入すると仮定すれば、彼らの動向にかかわらず高騰は容易だろう。2社同日上場による資金分散も懸念されるが、新興市場の売買代金が毎日2000億~3000億円と高い水準にあるなか、カネはわいて出てくる状態だ。また、システム情報の初値、セカンダリー高騰で資金流入が加速することも想定されるため、エナリスと同程度は控え目な予想でもあり、分散による影響を加味したものとも言える。
DGインキュの売却が他社同様に段階的であれば、初値は仮条件上限から3倍程度の1万円を超えてくる計算になる。セカンダリーでの高騰劇を見せられた後では、一般投資家の売り渋りも発生しやすい。問題はこの水準になるとPERが既に100倍を超えてしまう点。さすがにちゅうちょし出す買い手も出てくるかもしれない。ただ、オークファンやエナリスなど100倍越えで推移する銘柄が続出するなか、成長ストーリーが万人に想像しやすい業態の同社では、無視する買い手の方が多いのではなかろうか。かつてのIPOバブルでは、ネット関連ならば100倍以下は割安との認識さえあった。また、LINE関連ではアドウェイズのPERは既に180倍もある。チキンレース展開での初値を想定すれば、こうした極度に強い地合い下ならば一線は越えてくるはずだ。
一方、DGインキュが1.5倍以上の水準では、全株初値で売り逃げる場合は、倍値程度で収まる計算だ。しかし、初日の規制の入らない状態ならば2.3倍以上にはなるだろう。どちらにしても初値は2日目が予想される。想定初値は1万円を軸にしつつも、約2.3倍の7600円から1万円の上振れ分を考慮した1万1000円を想定初値としたい。
公開価格分析
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公開価格: 3,300円
吸収資金: 12.9億円(今期予想単独PER: 38.3倍)
時価総額: 73.6億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。親引けも上限の1万株に決まった。引受価額は3036円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限に集中していたことが特徴だった。
高PERの仮条件ももはや関係なくブックビルは人気化。電子書籍でLINE関連銘柄とテーマ性が強く、高騰シナリオに変わりはない。新興市場がさえない状況が続いているが、IPOへのブックビルディング資金拘束が一因のため影響は少ないだろう。日経平均株価は高値を維持しており、強気心理は保たれている。引き続き1万円の大台乗せを視野に入れた初値を想定しておく。
吸収資金: 12.9億円(今期予想単独PER: 38.3倍)
時価総額: 73.6億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。親引けも上限の1万株に決まった。引受価額は3036円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限に集中していたことが特徴だった。
高PERの仮条件ももはや関係なくブックビルは人気化。電子書籍でLINE関連銘柄とテーマ性が強く、高騰シナリオに変わりはない。新興市場がさえない状況が続いているが、IPOへのブックビルディング資金拘束が一因のため影響は少ないだろう。日経平均株価は高値を維持しており、強気心理は保たれている。引き続き1万円の大台乗せを視野に入れた初値を想定しておく。
初値予想
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初値予想: 10,000円(今期予想単独PER: 115.9倍)
初値買い妙味: C
初値暴騰を予想する。初値のコンセンサスは「7600円~」。電子書籍と成長が期待される分野を手掛けるうえ、LINE関連でもあることから人気化が予想される。
電子書籍取り次ぎ。システムを全て自前でそろえ、小売り業者が事業を立ち上げやすくできることが強み。電子書籍は紙のような返本がなく、配信システムごと担っているため取り分も格段に高い。4月からはLINE向けのマンガ配信も手掛け、急成長している。
市場拡大の期待が大きい分野だけに、基本的には人気殺到が予想される。ロックアップのないベンチャーキャピタル保有株を含めた実質吸収金額は、上限約19億円。ただし、初値に関係なく公開価格の1.5倍以上からはロックアップも解除され、この分も乗せると25億円といったイメージになる。それでも人気要素と最近のIPO熱を勘案すれば需給は逼迫(ひっぱく)が想定され、初日の初値形成は難しそうだ。人気分野だけに一般投資家の売り渋りも発生しやすい。
初値はチキンレースのうえでの高騰が想定され、3倍程度の1万円を意識する展開が想定される。同水準ではPERが既に100倍を超えてしまうが、こうした人気業態では一線を越えないと買えない展開になるだろう。何よりLINE関連ではアドウェイズのPERは170倍を超えており、既に買い手の免疫はできていると考える。
<板情報と追加分析>
大幅買い越しのまま初値が付かなかった。公開価格3300円の2.3倍となる7590円の最終気配値。差し引き79万2400株の買い越しだった。
あすからは約定代金の即日徴収、成り行き買い禁止、自己売買部門の初値買い禁止――の規制が入る。
「7590円買い気配値――差し引き79万2400株の買い越し(食い合い価格なし)」
売り 買い
2万7800株 成り行き 47万9600株
------------------------------------------
4万2900株 7590円 83万5300株
朝方から圧倒的な買い越しで始まり、需給はほとんど緩むことなく初日を終えた。買いは全く引っ込むことなく、売りも全く出てこないという双方が超強気な状態だった。電子書籍という誰もが成長が期待しやすい分野で、その中でも寡占状態の取り次ぎを担っていることに加え、急成長が観測されているLINE向けの配信を手掛けることが材料視された。初日の買い注文は63億円に達し、新興市場ではオークファンやエナリスと同等の人気となった。
買い株数は売りの19.5倍と売買倍率は高く、きょうは売り買い一致は全く見られなかった。規制が入っても大幅買い越しは続く見通しだ。ただ、ここまで逼迫(ひっぱく)したのは、売り渋りといった要素も強く、公開株数とベンチャーキャピタル(VC)保有株(ロックアップ分除く)の合計に対し、7%しか出なかった。これはリプロセル以来の低水準であり、買い方のエナリスやオークファンと同等の人気は弊社が想定した通りの水準だが、売り渋り姿勢は予想以上に強い。
ただ、ANAPの急落もあり、2日目も同様に売り渋るとは考えにくい。また、既に公開価格の1.5倍を超えており、リードVCであるDGインキュベーションのロックアップ分16万8000株も解除されている。PER100倍の壁は軽々と越え、1万円に載せることはほぼ確実になったと思われるが、4~5倍となる1万3200~1万6500円では売り買い一致を試みそう。節目的には1万5000円当たりか。売買倍率もリプロセルは41.7倍とさらに高かっただけに、さすがに3日目突入はないだろう。なお、VC株数が多いだけにタワー投資顧問のように、突然いっぺんに売ってくることには警戒が必要だ。
初値買い妙味: C
初値暴騰を予想する。初値のコンセンサスは「7600円~」。電子書籍と成長が期待される分野を手掛けるうえ、LINE関連でもあることから人気化が予想される。
電子書籍取り次ぎ。システムを全て自前でそろえ、小売り業者が事業を立ち上げやすくできることが強み。電子書籍は紙のような返本がなく、配信システムごと担っているため取り分も格段に高い。4月からはLINE向けのマンガ配信も手掛け、急成長している。
市場拡大の期待が大きい分野だけに、基本的には人気殺到が予想される。ロックアップのないベンチャーキャピタル保有株を含めた実質吸収金額は、上限約19億円。ただし、初値に関係なく公開価格の1.5倍以上からはロックアップも解除され、この分も乗せると25億円といったイメージになる。それでも人気要素と最近のIPO熱を勘案すれば需給は逼迫(ひっぱく)が想定され、初日の初値形成は難しそうだ。人気分野だけに一般投資家の売り渋りも発生しやすい。
初値はチキンレースのうえでの高騰が想定され、3倍程度の1万円を意識する展開が想定される。同水準ではPERが既に100倍を超えてしまうが、こうした人気業態では一線を越えないと買えない展開になるだろう。何よりLINE関連ではアドウェイズのPERは170倍を超えており、既に買い手の免疫はできていると考える。
<板情報と追加分析>
大幅買い越しのまま初値が付かなかった。公開価格3300円の2.3倍となる7590円の最終気配値。差し引き79万2400株の買い越しだった。
あすからは約定代金の即日徴収、成り行き買い禁止、自己売買部門の初値買い禁止――の規制が入る。
「7590円買い気配値――差し引き79万2400株の買い越し(食い合い価格なし)」
売り 買い
2万7800株 成り行き 47万9600株
------------------------------------------
4万2900株 7590円 83万5300株
朝方から圧倒的な買い越しで始まり、需給はほとんど緩むことなく初日を終えた。買いは全く引っ込むことなく、売りも全く出てこないという双方が超強気な状態だった。電子書籍という誰もが成長が期待しやすい分野で、その中でも寡占状態の取り次ぎを担っていることに加え、急成長が観測されているLINE向けの配信を手掛けることが材料視された。初日の買い注文は63億円に達し、新興市場ではオークファンやエナリスと同等の人気となった。
買い株数は売りの19.5倍と売買倍率は高く、きょうは売り買い一致は全く見られなかった。規制が入っても大幅買い越しは続く見通しだ。ただ、ここまで逼迫(ひっぱく)したのは、売り渋りといった要素も強く、公開株数とベンチャーキャピタル(VC)保有株(ロックアップ分除く)の合計に対し、7%しか出なかった。これはリプロセル以来の低水準であり、買い方のエナリスやオークファンと同等の人気は弊社が想定した通りの水準だが、売り渋り姿勢は予想以上に強い。
ただ、ANAPの急落もあり、2日目も同様に売り渋るとは考えにくい。また、既に公開価格の1.5倍を超えており、リードVCであるDGインキュベーションのロックアップ分16万8000株も解除されている。PER100倍の壁は軽々と越え、1万円に載せることはほぼ確実になったと思われるが、4~5倍となる1万3200~1万6500円では売り買い一致を試みそう。節目的には1万5000円当たりか。売買倍率もリプロセルは41.7倍とさらに高かっただけに、さすがに3日目突入はないだろう。なお、VC株数が多いだけにタワー投資顧問のように、突然いっぺんに売ってくることには警戒が必要だ。
初値分析
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初値: 11,770円(今期予想単独PER: 136.4倍)
/ 上昇率: 256.7%
/ 高値: 14,770円
/ 安値: 11,500円
/ 終値: 14,030円
出来高: 584,300株 / 対公開株数: 149.4% / 初値出来高: 266,300株 / 初値売買代金: 3,134,351,000円
初値は暴騰し、公開価格の3.6倍で付いた。テーマ性の高い事業内容でなおかつLINE関連といったことが注目され、上場初日から買いが殺到。2日目に規制を受けも買い越しが続き、1万円の大台に載せてから初値となった。PERも100倍を超えた。
ただ、上場初日の勢いからするときょうの展開は拍子抜け。規制を受けて朝方の買いは初日大引け時の2割程度しか生き残らなかった。これは最低水準の生存率で、ANAPでは半分強が残ったのと対照的。同様にM&Aキャピタルパートナーズも2割程度しか残らなかったところを見ると、ANAPの初値後のストップ安にかなりの買い手が恐れを成したとうかがえる。売り方も動揺したのか、初日の売り渋りの反動もあるが朝方で既にきのうの3倍に膨らんだ。
また、同社株の初値形成は同日上場のM&Aキャピよりも後だったが、M&Aキャピが寄りそうで寄らずにジリジリと食い合い価格を上げたのに対し、メディアドゥはそうしたこともなく、むしろ食い合っていた1万2000円から下振れての初値だった。M&Aキャピが初値後に急落したことが影響したとみられる。初日の買い注文はメディアドゥが大引け時に60億円を超えていたのに対し、M&Aキャピは33億円にとどまったが、実際の初値売買代金はメディアドゥ31億円、M&Aキャピ34億円と逆転した。
しかし、初値形成時の動揺はセカンダリーでの余力を残したようだ。寄り付き後の株価はしばらくもみ合った後、30分ほどでストップ高した。直近上場株の買いも誘発するほどの勢いで、後場はそのまま張り付いたまま推移。そのまま終わるかに見えたが、大引け直前に手じまい売りが出て高値からはやや下げて終わった。
11月上場のなかでは唯一値動きが軽く、買い付け規制が解除される3日目は一段高が期待できる。次に上場するじげんは規模がやや大きく、その後はいったんIPOが途切れることからも、数日は短期筋の売買でにぎわいそうだ。ただ、きょうの出来高は公開株数とベンチャーキャピタル保有株の合計(75万7000株)に達しておらず、目先はVCとの攻防も想定される。
いちよし証券からはリポートが出ている。一定規模のサイトを運営できる業者なら簡単に電子書店を運営できるパッケージサービスを提供できる点が強みだと考察。電子書籍市場の拡大が期待されることから、中期予想EPS成長率を年率45%と想定。2014年2月期の営業利益は会社予想と同水準の前期比6.6倍の2.5億円(EPS 85.8円)と予想した。以降、15年2月期は2.1倍の5.2億円(130.0円)、16年2月期は34.6%増の7.0億円(179.4円)、17年2月期は28.6%増の9.0億円(233.2円)。
出来高: 584,300株 / 対公開株数: 149.4% / 初値出来高: 266,300株 / 初値売買代金: 3,134,351,000円
初値は暴騰し、公開価格の3.6倍で付いた。テーマ性の高い事業内容でなおかつLINE関連といったことが注目され、上場初日から買いが殺到。2日目に規制を受けも買い越しが続き、1万円の大台に載せてから初値となった。PERも100倍を超えた。
ただ、上場初日の勢いからするときょうの展開は拍子抜け。規制を受けて朝方の買いは初日大引け時の2割程度しか生き残らなかった。これは最低水準の生存率で、ANAPでは半分強が残ったのと対照的。同様にM&Aキャピタルパートナーズも2割程度しか残らなかったところを見ると、ANAPの初値後のストップ安にかなりの買い手が恐れを成したとうかがえる。売り方も動揺したのか、初日の売り渋りの反動もあるが朝方で既にきのうの3倍に膨らんだ。
また、同社株の初値形成は同日上場のM&Aキャピよりも後だったが、M&Aキャピが寄りそうで寄らずにジリジリと食い合い価格を上げたのに対し、メディアドゥはそうしたこともなく、むしろ食い合っていた1万2000円から下振れての初値だった。M&Aキャピが初値後に急落したことが影響したとみられる。初日の買い注文はメディアドゥが大引け時に60億円を超えていたのに対し、M&Aキャピは33億円にとどまったが、実際の初値売買代金はメディアドゥ31億円、M&Aキャピ34億円と逆転した。
しかし、初値形成時の動揺はセカンダリーでの余力を残したようだ。寄り付き後の株価はしばらくもみ合った後、30分ほどでストップ高した。直近上場株の買いも誘発するほどの勢いで、後場はそのまま張り付いたまま推移。そのまま終わるかに見えたが、大引け直前に手じまい売りが出て高値からはやや下げて終わった。
11月上場のなかでは唯一値動きが軽く、買い付け規制が解除される3日目は一段高が期待できる。次に上場するじげんは規模がやや大きく、その後はいったんIPOが途切れることからも、数日は短期筋の売買でにぎわいそうだ。ただ、きょうの出来高は公開株数とベンチャーキャピタル保有株の合計(75万7000株)に達しておらず、目先はVCとの攻防も想定される。
いちよし証券からはリポートが出ている。一定規模のサイトを運営できる業者なら簡単に電子書店を運営できるパッケージサービスを提供できる点が強みだと考察。電子書籍市場の拡大が期待されることから、中期予想EPS成長率を年率45%と想定。2014年2月期の営業利益は会社予想と同水準の前期比6.6倍の2.5億円(EPS 85.8円)と予想した。以降、15年2月期は2.1倍の5.2億円(130.0円)、16年2月期は34.6%増の7.0億円(179.4円)、17年2月期は28.6%増の9.0億円(233.2円)。
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東洋経済新報社による業績予想は、2014年2月期の売上高が前期比34%増の54.8億円、経常利益6.9倍の2.15億円、EPS 76.2円、配当5~10円と配当開始以外は会社予想を踏襲。15年2月期は売上高28%増の70億円、経常利益47%増の3.15億円、EPS 112.1円、配当5~10円と予想している。