IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
7806 | マザーズ | その他製品 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
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仮条件決定 | 2018/06/21 |
ブックビルディング期間 | 2018/06/22 - 06/28 |
公開価格決定 | 2018/06/29 |
申込期間 | 2018/07/02 - 07/05 |
払込期日 | 2018/07/09 |
上場日 | 2018/07/10 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 5,290円 |
仮条件 | 5,290 - 5,800円 |
公開価格 | 5,800円 |
初値予想 | 7,000円 |
初値 | 7,050円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 松下 剛(上場時47歳10カ月)/1970年生 |
---|---|
本店所在地 | 愛知県名古屋市中村区本陣通 |
設立年 | 1996年 |
従業員数 | 795人 (2018/04/30現在)(平均35.5歳、年収545.8万円)、連結1107人 |
事業内容 | 美容機器、健康機器、化粧品などの企画開発・製造販売 |
URL | https://www.mtg.gr.jp/ |
株主数 | 86人 (目論見書より) |
資本金 | 100,000,000円 (2018/05/29現在) |
上場時発行済株数 | 38,645,000株(別に潜在株式1,590,180株) |
公開株数 | 7,935,000株(公募5,900,000株、売り出し1,000,000株、オーバーアロットメント1,035,000株) |
調達資金使途 | 借入金の返済や研究開発費、広告宣伝費など |
連結会社 | 13社 |
シンジケート
公開株数4,774,700株(別に1,035,000株)/(国内分)
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 野村 | 3,677,000 | 77.01% |
引受証券 | 大和 | 477,400 | 10.00% |
引受証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー | 143,200 | 3.00% |
引受証券 | 東海東京 | 143,200 | 3.00% |
引受証券 | SMBC日興 | 71,600 | 1.50% |
引受証券 | SBI | 71,600 | 1.50% |
引受証券 | みずほ | 47,700 | 1.00% |
引受証券 | 楽天 | 47,700 | 1.00% |
引受証券 | いちよし | 28,600 | 0.60% |
引受証券 | 岡三 | 23,800 | 0.50% |
引受証券 | エース | 14,300 | 0.30% |
引受証券 | マネックス | 14,300 | 0.30% |
引受証券 | 松井 | 14,300 | 0.30% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
松下 剛 | 代表取締役社長、子会社の取締役 | 22,576,440 | 64.16% |
(株)Mコーポレーション | 役員らが議決権の過半数を所有する会社 | 6,360,000 | 18.07% |
持ち株会 | 特別利害関係者など | 1,052,940 | 2.99% |
ジャフコSV4共有投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 960,000 | 2.73% |
(株)MTG | 自己株式 | 855,000 | 2.43% |
(株)エスネットワークス | 新株予約権信託の受託者 | 504,000 | 1.43% |
BoyToy, Inc. | 特別利害関係者など | 324,000 | 0.92% |
CRS HOLDINGS SARL | 特別利害関係者など | 324,000 | 0.92% |
富士フイルム(株) | 取引先 | 240,000 | 0.68% |
中島 敬三 | 常務取締役、子会社の取締役 | 240,000 | 0.68% |
川嶋 光貴 | 取締役、子会社の取締役 | 240,000 | 0.68% |
長友 孝二 | 取締役、子会社の取締役 | 240,000 | 0.68% |
清川 卓也 | 従業員 | 240,000 | 0.68% |
トランス・コスモス(株) | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 192,000 | 0.55% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2018/09 | 単独中間実績 | 28,416 | 5,289 | 5,661 | 3,748 |
2018/09 | 連結予想 | 60,000 | 7,547 | 8,021 | 5,500 |
2017/09 | 連結実績 | 45,325 | 5,787 | 6,120 | 4,306 |
2016/09 | 連結実績 | 29,480 | 3,546 | 3,494 | 2,421 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2018/09 | 連結予想 | 161.35 | 1,391.66 | 1.61 |
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事業詳細
健康・美容機器や化粧品の製造・販売。「ブランド開発カンパニー」を自称しており、製品カテゴリーごとにさまざまなブランドを展開している。
主力ブランドは、中国人女優の范冰冰(ファン・ビンビン)が宣伝する美容ローラーブランド「ReFa」や米アーティストのマドンナが共同開発パートナーを務めるスキンケアアイテムブランド「MDNA SKIN」、ポルトガルのプロサッカー選手クリスティアーノ・ロナウドが共同開発パートナーを務めるトレーニング用EMS(電気的筋肉刺激)デバイスブランド「SIXPAD」などがある。
「SIXPAD」を第一弾として、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの商品への組み込みも進めており、商品の利便性を向上させるほか、収集したデータを社内の商品開発やマーケティングにも生かしている。
1.グローバル事業
海外の販売業者向けに卸売り販売している。
2.リテールマーケティング事業
量販店やカタログ・テレビ通信販売業者向けに卸売り販売している。
3.ダイレクトマーケティング事業
自社EC(電子商取引)サイトを通じ一般消費者に直接販売しているほか、他のインターネット通信販売事業者に卸売り販売している。
4.ブランドストア事業
百貨店や免税店向けに卸売り販売しているほか、自社の小売店舗を通じて一般消費者に直接販売している。
5.プロフェッショナル事業
美容サロンやエステティックサロン、フィットネスクラブと提携している販売代理事業者に卸売り販売しているほか、フィットネスクラブで一般消費者に直接販売している。
6.その他事業
ウオーターサーバーの提供や天然水の販売、中古自動車などの一般顧客への直接販売、美容機器・化粧品メーカーへのOEM(委託者ブランド名製造)商品の販売、法人・個人に対するポジティブ心理学を応用したコーチング事業、スマートリング(近距離無線通信を搭載した指に装着するリング)を製造販売するIoT事業、医療機器・医薬品の製造販売を手掛けている。
2017年9月期の売上高構成比は、グローバル事業25.7%、リテールマーケティング事業23.6%、ダイレクトマーケティング事業21.7%、ブランドストア事業12.9%、プロフェッショナル事業13.5%、その他事業2.6%。主な販売先は豊田通商14.0%。ブランド別(単体)では、ReFa 56.7%、SIXPAD 22.0%、その他21.3%。
主力ブランドは、中国人女優の范冰冰(ファン・ビンビン)が宣伝する美容ローラーブランド「ReFa」や米アーティストのマドンナが共同開発パートナーを務めるスキンケアアイテムブランド「MDNA SKIN」、ポルトガルのプロサッカー選手クリスティアーノ・ロナウドが共同開発パートナーを務めるトレーニング用EMS(電気的筋肉刺激)デバイスブランド「SIXPAD」などがある。
「SIXPAD」を第一弾として、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの商品への組み込みも進めており、商品の利便性を向上させるほか、収集したデータを社内の商品開発やマーケティングにも生かしている。
1.グローバル事業
海外の販売業者向けに卸売り販売している。
2.リテールマーケティング事業
量販店やカタログ・テレビ通信販売業者向けに卸売り販売している。
3.ダイレクトマーケティング事業
自社EC(電子商取引)サイトを通じ一般消費者に直接販売しているほか、他のインターネット通信販売事業者に卸売り販売している。
4.ブランドストア事業
百貨店や免税店向けに卸売り販売しているほか、自社の小売店舗を通じて一般消費者に直接販売している。
5.プロフェッショナル事業
美容サロンやエステティックサロン、フィットネスクラブと提携している販売代理事業者に卸売り販売しているほか、フィットネスクラブで一般消費者に直接販売している。
6.その他事業
ウオーターサーバーの提供や天然水の販売、中古自動車などの一般顧客への直接販売、美容機器・化粧品メーカーへのOEM(委託者ブランド名製造)商品の販売、法人・個人に対するポジティブ心理学を応用したコーチング事業、スマートリング(近距離無線通信を搭載した指に装着するリング)を製造販売するIoT事業、医療機器・医薬品の製造販売を手掛けている。
2017年9月期の売上高構成比は、グローバル事業25.7%、リテールマーケティング事業23.6%、ダイレクトマーケティング事業21.7%、ブランドストア事業12.9%、プロフェッショナル事業13.5%、その他事業2.6%。主な販売先は豊田通商14.0%。ブランド別(単体)では、ReFa 56.7%、SIXPAD 22.0%、その他21.3%。
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・上限32万4000株・17億円でMAXFIELD INTERNATIONAL INVESTMENTSに、上限8万株で持ち株会にそれぞれ親引け販売する。
・直近(2017年9月)の特別利害関係者における取引単価は、分割を遡及(そきゅう)修正して2027.75円。
・公募株式のうち一部は海外で販売される。
・ボーイトイとCRSホールディングスSARL、M'sクリスタル、M's-mimd、M'sCREWと一般個人2名を除いた大株主上位50位(ファミリーイナダは4800株のみ)のほか、役職員などにはロックアップが掛かる。ただし、ジャフコSV4投資組合のみ、公開価格の1.5倍以上では解除される。
<ファーストインプレッション>
ヤーマン同様、インバウンドの恩恵を一身に受けて急成長する名古屋企業。世界的な有名人を次々に宣伝に起用しており、ワールドワイドな活躍ぶりだ。時価総額2000億円超とメルカリに続く「ユニコーン」として注目される。メルカリとは違って黒字なので、本来なら余裕で東証1部直接上場のはずだが、売り出しが少ないことがマザーズ選択の理由か。近頃はIPOバブルを背景に、既存株主が売り出しに株を回したがらないと聞く。大型上場ということにはなるが、大々的な宣伝でブランドの知名度は高く、同規模のラクスルと違ってファンドの出口案件でもない。堅調なスタートが期待できるのではないか。
ただ、ヤーマンが決算発表翌日に急落したのは気掛かり。営業減益予想で失望売りの形だが、売上高も1桁増にとどまっている。ヤーマンは前期も当初は慎重な予想を出しており、事前の期待が高すぎるために保守的な期初予想に失望する「ガイダンスリスク」の範囲かとは思うが、タイミングがタイミングだけにプライシングを含めた影響がどう出るのかは気になるところだ。
また、有名人への報酬の一部はストックオプションで支払われているが、彼らの持ち分だけ既に行使期間入りしているうえ、ロックアップも掛かっていない。ファンドの出口でなくとも報酬の現金化が上場の目的の一つと見られる点は、警戒しなければならない。
・直近(2017年9月)の特別利害関係者における取引単価は、分割を遡及(そきゅう)修正して2027.75円。
・公募株式のうち一部は海外で販売される。
・ボーイトイとCRSホールディングスSARL、M'sクリスタル、M's-mimd、M'sCREWと一般個人2名を除いた大株主上位50位(ファミリーイナダは4800株のみ)のほか、役職員などにはロックアップが掛かる。ただし、ジャフコSV4投資組合のみ、公開価格の1.5倍以上では解除される。
<ファーストインプレッション>
ヤーマン同様、インバウンドの恩恵を一身に受けて急成長する名古屋企業。世界的な有名人を次々に宣伝に起用しており、ワールドワイドな活躍ぶりだ。時価総額2000億円超とメルカリに続く「ユニコーン」として注目される。メルカリとは違って黒字なので、本来なら余裕で東証1部直接上場のはずだが、売り出しが少ないことがマザーズ選択の理由か。近頃はIPOバブルを背景に、既存株主が売り出しに株を回したがらないと聞く。大型上場ということにはなるが、大々的な宣伝でブランドの知名度は高く、同規模のラクスルと違ってファンドの出口案件でもない。堅調なスタートが期待できるのではないか。
ただ、ヤーマンが決算発表翌日に急落したのは気掛かり。営業減益予想で失望売りの形だが、売上高も1桁増にとどまっている。ヤーマンは前期も当初は慎重な予想を出しており、事前の期待が高すぎるために保守的な期初予想に失望する「ガイダンスリスク」の範囲かとは思うが、タイミングがタイミングだけにプライシングを含めた影響がどう出るのかは気になるところだ。
また、有名人への報酬の一部はストックオプションで支払われているが、彼らの持ち分だけ既に行使期間入りしているうえ、ロックアップも掛かっていない。ファンドの出口でなくとも報酬の現金化が上場の目的の一つと見られる点は、警戒しなければならない。
仮条件分析
(BB参加妙味
:B)
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想定価格: 5,290円
吸収資金レンジ: 365.0億円 - 419.8億円(今期予想連結PER: 32.8倍)
時価総額レンジ: 2044.3億円
仮条件: 5,290円 - 5,800円
吸収資金レンジ: 365.0億円 - 460.2億円(今期予想連結PER: 32.8倍 - 35.9倍)
時価総額レンジ: 2044.3億円 - 2241.4億円
仮条件は想定価格を下限に決められた。上限価格は想定を9.64%上回る。価格引き上げに合わせて范冰冰氏への親引けは、上限32万4000株・17億円から上限32万1300株に減らした。
※范冰冰氏への親引けは中止(26日付け)
<強材料>
インドウンド関連、業績急拡大、隠れユニコーン、IPOラッシュ一服、ロナウドがW杯出場、越境EC関連、売り出し少ない
<弱材料>
吸収額大、海外配分不明、ヤーマン株急落、海外知名度低い、健康器具ブームは一過性
<機関投資家の評価>
1.経営理念や教育を重視している、中長期のビジョンをしっかり持っている、経営のスピードが速いなど、総じて会社のマネジメント能力が高いこと。
2.著名人を活用したマーケティング戦略、エビデンスに基づいた商品開発、商品のブランディング戦略が洗練されている等、ブランディングとマーケティングに優れていること。
3.今後のグローバル展開は未知数であること。
<結論>
Bとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は6500~7300円(PER:40.3~45.2倍)を想定する。
メルカリに続く大型新興案件。国内では活発なTVCMなどでブランド名はそれなりに知名度を上げるが、海外の反応は未知数なところも。黒字でVC保有株が少ないため、国内個人にラクスルの時のような警戒感がない分、最初から上に行きやすいと考えるが、メルカリのようなお祭り騒ぎにはなっていないなかでは、需給は重いと考える。
健康・美容機器や化粧品の新興メーカー。「ブランド開発カンパニー」として、製品ごとにブランドを次々と展開しており、世界的な著名人を次々に共同開発パートナーに起用。彼らは単なる広告塔ではなく、商品の開発段階、ブランドを立ち上げるところから関わっている。従来のメーカーとは異なり、優れた商品を作ることだけでなく、カンパニー制を敷いてデザインやマーケティングによる「ブランド」づくりを重視することが大きな特長だ。主力ブランドは美容機器のReFaで、次いでEMS(筋電気刺激)のSIXPAD。
上場に当たってVCからの売り出しは少ないが、ストックオプションのうち、ロナウド選手やマドンナ氏に配分されている分だけが行使期間入りしている。上場は彼らに出世払いで支払った報酬の現金化が目的の一つとみられる。彼らのストックオプションは仮条件上限では約18.8億円相当。行使価格の925円を差し引くと約15.8億円の利益が入る計算だ。なお、仲介したとみられるコンサルティング会社に付与したストックオプションの行使期間入りは上場後となっている。一方、5月から新たに契約した中国人女優の范冰冰氏にはストックオプションの付与がないが、親引けのうち上限32万1300株が同氏の財産管理会社に販売される。
業績は競合となるヤーマンと同様、インバウンドの恩恵をフルに受けて拡大している。2017.9期はアリババグループで販売が特に好調で、海外向け卸のグローバル事業が前期比2.5倍の増収となり、全体の成長をけん引。国内販売部門も基本的にインバウンド需要を取り込む形で百貨店や免税店向けを含むブランドストア事業の売上高が2.9倍に伸びた。
今18.9期も引き続きグローバル事業が成長をけん引する計画で、同事業の売上高は上期の段階で前通期の89%に達した。アジアの空港や百貨店などへのブランドショップの新規出店が進んだほか、MDNA SKINブランドがアリババの強化ブランドに指定された。通期でも中国人を中心とした外国人向けが伸びる。全体の売上高は量販店へのインショップ拡大や引き続きブランドストア事業の好調なども寄与し、32.4%増の600億円を見込んでいる。営業利益については販管費の増加でやや利益率が悪化する30.4%増の75億円を見込んでいる。
仮条件は想定価格に対し、最大1割弱の上振れ設定。上限のPERは希薄化後ベースで42.4倍で、ヤーマンの36.9倍より高い。美容セクターはインバウンドによる成長期待から総じて高PERセクターとなっており、上は60倍台まであるが、ボリュームゾーンは30倍台であり、やや高めの評価となっている。9月決算とあって来期期待が織り込まれた形か。4月決算のヤーマンも3月当たりから株価が上昇し、決算発表前は40~50倍台で推移していた。
一方、吸収金額は時価総額2000億円超のユニコーンとあって大きく、最大460億円。メルカリの半分以下だが、ラクスルの190億円弱を大きく上回る。海外分は未定だ。ブランドと社名の不一致で企業自体の知名度がなく、新興企業のためどの程度の配分比率になるのか予測が付けにくい。ここまでの反応だと成長企業なら取得意欲が高いのは国内と同じで、配分比率も高くなる傾向にあり、3~4割は海外に配分されるのではないかと考えられる。一般的に海外勢は長期投資の傾向が強く、短期志向の国内より優先して配分したいとの意向が働く。
いずれにしろメルカリほどの話題性はないなかでの大型上場であり、需給的には重いのではないかと考える。メルカリ上場時に日本経済新聞では「日本にはユニコーンが2社しかない」と記述しており、MTGはリストに上げられていなかった矢先の上場承認だった。インバウンドは株式市場でも物色テーマの一つになっているが、ベンチャーの王道であるネット企業やハイテク産業というわけでもなく、あやふやさが否めないところがある。また、SIXPADについてはほとんどが国内での売り上げだ。健康器具のブームは一過性のことが多く、反動が警戒される。EMSマシンのブームは今回が初めてではなく、かつてのブームを作った通販業界がこの波を見逃すはずもない。類似品も出回るなかで競争は激化しているように見える。
ファンドのイグジット案件でもなく、黒字の成長企業、ということで初値を押し上げる役割を担う国内個人投資家にラクスル時の時のような警戒感がないため、まずは初値買いが殺到すると考えるが、初値は決算発表前のヤーマンのPERを参考に、45~53倍に心理的な節目を加味し、6500~7300円を想定する。
吸収資金レンジ: 365.0億円 - 419.8億円(今期予想連結PER: 32.8倍)
時価総額レンジ: 2044.3億円
仮条件: 5,290円 - 5,800円
吸収資金レンジ: 365.0億円 - 460.2億円(今期予想連結PER: 32.8倍 - 35.9倍)
時価総額レンジ: 2044.3億円 - 2241.4億円
仮条件は想定価格を下限に決められた。上限価格は想定を9.64%上回る。価格引き上げに合わせて范冰冰氏への親引けは、上限32万4000株・17億円から上限32万1300株に減らした。
※范冰冰氏への親引けは中止(26日付け)
<強材料>
インドウンド関連、業績急拡大、隠れユニコーン、IPOラッシュ一服、ロナウドがW杯出場、越境EC関連、売り出し少ない
<弱材料>
吸収額大、海外配分不明、ヤーマン株急落、海外知名度低い、健康器具ブームは一過性
<機関投資家の評価>
1.経営理念や教育を重視している、中長期のビジョンをしっかり持っている、経営のスピードが速いなど、総じて会社のマネジメント能力が高いこと。
2.著名人を活用したマーケティング戦略、エビデンスに基づいた商品開発、商品のブランディング戦略が洗練されている等、ブランディングとマーケティングに優れていること。
3.今後のグローバル展開は未知数であること。
<結論>
Bとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は6500~7300円(PER:40.3~45.2倍)を想定する。
メルカリに続く大型新興案件。国内では活発なTVCMなどでブランド名はそれなりに知名度を上げるが、海外の反応は未知数なところも。黒字でVC保有株が少ないため、国内個人にラクスルの時のような警戒感がない分、最初から上に行きやすいと考えるが、メルカリのようなお祭り騒ぎにはなっていないなかでは、需給は重いと考える。
健康・美容機器や化粧品の新興メーカー。「ブランド開発カンパニー」として、製品ごとにブランドを次々と展開しており、世界的な著名人を次々に共同開発パートナーに起用。彼らは単なる広告塔ではなく、商品の開発段階、ブランドを立ち上げるところから関わっている。従来のメーカーとは異なり、優れた商品を作ることだけでなく、カンパニー制を敷いてデザインやマーケティングによる「ブランド」づくりを重視することが大きな特長だ。主力ブランドは美容機器のReFaで、次いでEMS(筋電気刺激)のSIXPAD。
上場に当たってVCからの売り出しは少ないが、ストックオプションのうち、ロナウド選手やマドンナ氏に配分されている分だけが行使期間入りしている。上場は彼らに出世払いで支払った報酬の現金化が目的の一つとみられる。彼らのストックオプションは仮条件上限では約18.8億円相当。行使価格の925円を差し引くと約15.8億円の利益が入る計算だ。なお、仲介したとみられるコンサルティング会社に付与したストックオプションの行使期間入りは上場後となっている。一方、5月から新たに契約した中国人女優の范冰冰氏にはストックオプションの付与がないが、親引けのうち上限32万1300株が同氏の財産管理会社に販売される。
業績は競合となるヤーマンと同様、インバウンドの恩恵をフルに受けて拡大している。2017.9期はアリババグループで販売が特に好調で、海外向け卸のグローバル事業が前期比2.5倍の増収となり、全体の成長をけん引。国内販売部門も基本的にインバウンド需要を取り込む形で百貨店や免税店向けを含むブランドストア事業の売上高が2.9倍に伸びた。
今18.9期も引き続きグローバル事業が成長をけん引する計画で、同事業の売上高は上期の段階で前通期の89%に達した。アジアの空港や百貨店などへのブランドショップの新規出店が進んだほか、MDNA SKINブランドがアリババの強化ブランドに指定された。通期でも中国人を中心とした外国人向けが伸びる。全体の売上高は量販店へのインショップ拡大や引き続きブランドストア事業の好調なども寄与し、32.4%増の600億円を見込んでいる。営業利益については販管費の増加でやや利益率が悪化する30.4%増の75億円を見込んでいる。
仮条件は想定価格に対し、最大1割弱の上振れ設定。上限のPERは希薄化後ベースで42.4倍で、ヤーマンの36.9倍より高い。美容セクターはインバウンドによる成長期待から総じて高PERセクターとなっており、上は60倍台まであるが、ボリュームゾーンは30倍台であり、やや高めの評価となっている。9月決算とあって来期期待が織り込まれた形か。4月決算のヤーマンも3月当たりから株価が上昇し、決算発表前は40~50倍台で推移していた。
一方、吸収金額は時価総額2000億円超のユニコーンとあって大きく、最大460億円。メルカリの半分以下だが、ラクスルの190億円弱を大きく上回る。海外分は未定だ。ブランドと社名の不一致で企業自体の知名度がなく、新興企業のためどの程度の配分比率になるのか予測が付けにくい。ここまでの反応だと成長企業なら取得意欲が高いのは国内と同じで、配分比率も高くなる傾向にあり、3~4割は海外に配分されるのではないかと考えられる。一般的に海外勢は長期投資の傾向が強く、短期志向の国内より優先して配分したいとの意向が働く。
いずれにしろメルカリほどの話題性はないなかでの大型上場であり、需給的には重いのではないかと考える。メルカリ上場時に日本経済新聞では「日本にはユニコーンが2社しかない」と記述しており、MTGはリストに上げられていなかった矢先の上場承認だった。インバウンドは株式市場でも物色テーマの一つになっているが、ベンチャーの王道であるネット企業やハイテク産業というわけでもなく、あやふやさが否めないところがある。また、SIXPADについてはほとんどが国内での売り上げだ。健康器具のブームは一過性のことが多く、反動が警戒される。EMSマシンのブームは今回が初めてではなく、かつてのブームを作った通販業界がこの波を見逃すはずもない。類似品も出回るなかで競争は激化しているように見える。
ファンドのイグジット案件でもなく、黒字の成長企業、ということで初値を押し上げる役割を担う国内個人投資家にラクスル時の時のような警戒感がないため、まずは初値買いが殺到すると考えるが、初値は決算発表前のヤーマンのPERを参考に、45~53倍に心理的な節目を加味し、6500~7300円を想定する。
公開価格分析
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公開価格: 5,800円
吸収資金: 460.2億円(今期予想連結PER: 35.9倍)
時価総額: 2,241.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は5423円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。持ち株会への親引けは5万5800株で、連結従業員1人当たりでは50株だったが、既存保有分と合わせると1001株となる。一方、范冰冰氏への親引けは26日に中止されている。
また、公募株式のうち海外に販売される分は212万5300株となった。公開株式全体に占める割合は27%になった。
海外配分比率はメルカリやラクスルに比べると低いが、東証一部以外で人気のないものになると1桁台になることも多いことに比べると十分高い。配分は倍率に応じて決めるわけではないため、主幹事が異なる案件をそのまま比べられるわけではないが、成長企業ということで海外人気はそれなりに高かったとみられる。一方、先月は上場ラッシュのなかで初値買い意欲の後退がみられたものの、今のところ高値への警戒感が強くなっただけ。こう着相場のなか、すかさず物色しようとする動きも見られる。SIXPADを宣伝するロナウド選手が所属するポルトガルはワールドカップから姿を消すも、負傷した敵選手への肩貸しが話題になっている。吸収額の多さやメルカリのような盛り上がりがない分、初値は抑えられるだろうが、堅調なスタートを切りそうだ。
吸収資金: 460.2億円(今期予想連結PER: 35.9倍)
時価総額: 2,241.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は5423円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。持ち株会への親引けは5万5800株で、連結従業員1人当たりでは50株だったが、既存保有分と合わせると1001株となる。一方、范冰冰氏への親引けは26日に中止されている。
また、公募株式のうち海外に販売される分は212万5300株となった。公開株式全体に占める割合は27%になった。
海外配分比率はメルカリやラクスルに比べると低いが、東証一部以外で人気のないものになると1桁台になることも多いことに比べると十分高い。配分は倍率に応じて決めるわけではないため、主幹事が異なる案件をそのまま比べられるわけではないが、成長企業ということで海外人気はそれなりに高かったとみられる。一方、先月は上場ラッシュのなかで初値買い意欲の後退がみられたものの、今のところ高値への警戒感が強くなっただけ。こう着相場のなか、すかさず物色しようとする動きも見られる。SIXPADを宣伝するロナウド選手が所属するポルトガルはワールドカップから姿を消すも、負傷した敵選手への肩貸しが話題になっている。吸収額の多さやメルカリのような盛り上がりがない分、初値は抑えられるだろうが、堅調なスタートを切りそうだ。
初値予想
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初値予想: 7,000円(今期予想連結PER: 43.4倍)
初値買い妙味: B
堅調な初値を予想する。インバウンド効果で業績を大きく拡大させており、早くも今年2社目のユニコーン企業だけに期待が高い。知名度の問題からメルカリほど盛り上がっていないが、海外投資家の注目も高く、買い優勢のスタートを切りそうだ。
健康・美容機器や化粧品のファブレスメーカー。製品と同時にブランドを育てることを重視しており、世界的な著名人を次々に共同開発パートナーに起用している。主力ブランドは中国人女優の范冰冰(ファン・ビンビン)氏が宣伝する美容ローラーブランド「ReFa」。次いでポルトガルのプロサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウド氏が共同開発パートナーを務めるトレーニング用EMS(電気的筋肉刺激)デバイスブランド「SIXPAD」となっている。このほか、米アーティストのマドンナ氏が共同開発パートナーを務めるスキンケアアイテムブランド「MDNA SKIN」があり、中国ネット通販最大手、アリババの強化ブランドに指定された。
足元の業績は競合となるヤーマンと同様、インバウンドの恩恵をフルに受けて拡大している。2017.9期はアリババでの販売や、国内でも百貨店や免税店向けが好調。営業利益は前期比30%増の57億円だった。今18.9期も引き続き中国人向けが成長をけん引する計画で、営業利益は前期比30.4%増の75億円を見込んでいる。
公開価格は想定価格から1割弱上振れる形で、仮条件の上限で決まった。PERは希薄化後で42倍と成長を織り込んだ形となっている。美容セクターはインバウンド期待から総じて高めに推移しているが、平均よりも高めのプライシングになった。
海外投資家の評価も高いようで、公開株数の27%が配分された。配分比率はメルカリやラクスルに比べると劣るものの、マザーズ企業としては高めの配分だ。ブックビル途中で脱税疑惑が影響したのか范冰冰氏の関連企業への親引けが中止されたが、特に気にされる雰囲気はない。
両社と違ってファンドの出口案件でもなく、黒字の成長企業ということで初値を押し上げる役割を担う国内個人投資家にもラクスルの時のような警戒感もない。メルカリのときのような高揚感がない分、初値は抑えられるとみるが、買い優勢でのスタートを切れそうだ。初値は決算発表前に今期期待で上がっていたヤーマンのPERを参考に、希薄化後で50倍超となり、心理的な節目となる7000円を予想する。
初値買い妙味: B
堅調な初値を予想する。インバウンド効果で業績を大きく拡大させており、早くも今年2社目のユニコーン企業だけに期待が高い。知名度の問題からメルカリほど盛り上がっていないが、海外投資家の注目も高く、買い優勢のスタートを切りそうだ。
健康・美容機器や化粧品のファブレスメーカー。製品と同時にブランドを育てることを重視しており、世界的な著名人を次々に共同開発パートナーに起用している。主力ブランドは中国人女優の范冰冰(ファン・ビンビン)氏が宣伝する美容ローラーブランド「ReFa」。次いでポルトガルのプロサッカー選手、クリスティアーノ・ロナウド氏が共同開発パートナーを務めるトレーニング用EMS(電気的筋肉刺激)デバイスブランド「SIXPAD」となっている。このほか、米アーティストのマドンナ氏が共同開発パートナーを務めるスキンケアアイテムブランド「MDNA SKIN」があり、中国ネット通販最大手、アリババの強化ブランドに指定された。
足元の業績は競合となるヤーマンと同様、インバウンドの恩恵をフルに受けて拡大している。2017.9期はアリババでの販売や、国内でも百貨店や免税店向けが好調。営業利益は前期比30%増の57億円だった。今18.9期も引き続き中国人向けが成長をけん引する計画で、営業利益は前期比30.4%増の75億円を見込んでいる。
公開価格は想定価格から1割弱上振れる形で、仮条件の上限で決まった。PERは希薄化後で42倍と成長を織り込んだ形となっている。美容セクターはインバウンド期待から総じて高めに推移しているが、平均よりも高めのプライシングになった。
海外投資家の評価も高いようで、公開株数の27%が配分された。配分比率はメルカリやラクスルに比べると劣るものの、マザーズ企業としては高めの配分だ。ブックビル途中で脱税疑惑が影響したのか范冰冰氏の関連企業への親引けが中止されたが、特に気にされる雰囲気はない。
両社と違ってファンドの出口案件でもなく、黒字の成長企業ということで初値を押し上げる役割を担う国内個人投資家にもラクスルの時のような警戒感もない。メルカリのときのような高揚感がない分、初値は抑えられるとみるが、買い優勢でのスタートを切れそうだ。初値は決算発表前に今期期待で上がっていたヤーマンのPERを参考に、希薄化後で50倍超となり、心理的な節目となる7000円を予想する。
初値分析
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初値: 7,050円(今期予想連結PER: 43.7倍)
/ 上昇率: 21.6%
/ 高値: 7,580円
/ 安値: 7,000円
/ 終値: 7,350円
出来高: 8,192,200株 / 対公開株数: 103.2% / 初値出来高: 2,159,600株 / 初値売買代金: 15,225,180,000円
堅調な初値が付いた。寄り前気配は6000円台で推移していたが、9時以降に大量の買い注文が流入。最終的に売り買いの板は7000円に集中することになり、同価格を超えたところで値が付いた。売買代金は150億円超に上っており、事前評価の高さから内外問わず、機関投資家の注文も入ったとみられる。
寄り付き後は一段高した。売り買いともにボリュームゾーンを越えてからの初値形成となったことで、大量の売りを消化した一方、7000円に大量の買い板が残る形となった。下値安心感から短期トレードがしやすい状況が生まれ、一気に7500円の節目を超える水準まで買い上がった。一時全市場でも売買代金トップに躍り出るほど活況になり、資金シフトでここのところ買い上げられていた和心やシルバーライフストップ安に見舞われ、直近上場株も総じて売られた。日経平均株価やTOPIXが上昇したなか、マザーズ指数は独歩安だった。
ただ既に来期期待を織り込む形で初値が付いたなか、上値追いは限定的で、その後は急落した。7000円の買い板はそのままだったことで、この水準を割り込むことはなかったが、その後は7200円前後の取引で落ち着いた。
しばらくは横ばいの展開か。今期予想ベースで希薄化後のPERは54倍と決算発表前のヤーマンの水準をやや超える。野村証券による来期予想ベースでは40倍で、競合の30倍台を上回る。ファンダメンタルズでは既にめいっぱい買われている。しばらくIPOがなく、短期資金が入りやすい環境にあるが、目先は初日盛り上がった反動も出やすいだろう。割高感はさほどではないため下値は長期資金に支えられるとみるが、軽い銘柄ではないため短期資金だけでは上値も買い上げにくい状況が続きそうだ。
野村証券が発行したリポートでは、「ブランドの特徴は効能および効果に関する学術的なエビデンスの取得や徹底した知的財産権管理により、模倣品の摘発などにも積極的に取り組みブランド価値の維持向上を図っている点にある」と指摘。18.9期の営業利益は会社予想の75億4700万円を大きく上回る80億円(EPS 154.6円)、19.9期は98億円(181.1円)、20.9期は119億円(220.0円)と予想した。
出来高: 8,192,200株 / 対公開株数: 103.2% / 初値出来高: 2,159,600株 / 初値売買代金: 15,225,180,000円
堅調な初値が付いた。寄り前気配は6000円台で推移していたが、9時以降に大量の買い注文が流入。最終的に売り買いの板は7000円に集中することになり、同価格を超えたところで値が付いた。売買代金は150億円超に上っており、事前評価の高さから内外問わず、機関投資家の注文も入ったとみられる。
寄り付き後は一段高した。売り買いともにボリュームゾーンを越えてからの初値形成となったことで、大量の売りを消化した一方、7000円に大量の買い板が残る形となった。下値安心感から短期トレードがしやすい状況が生まれ、一気に7500円の節目を超える水準まで買い上がった。一時全市場でも売買代金トップに躍り出るほど活況になり、資金シフトでここのところ買い上げられていた和心やシルバーライフストップ安に見舞われ、直近上場株も総じて売られた。日経平均株価やTOPIXが上昇したなか、マザーズ指数は独歩安だった。
ただ既に来期期待を織り込む形で初値が付いたなか、上値追いは限定的で、その後は急落した。7000円の買い板はそのままだったことで、この水準を割り込むことはなかったが、その後は7200円前後の取引で落ち着いた。
しばらくは横ばいの展開か。今期予想ベースで希薄化後のPERは54倍と決算発表前のヤーマンの水準をやや超える。野村証券による来期予想ベースでは40倍で、競合の30倍台を上回る。ファンダメンタルズでは既にめいっぱい買われている。しばらくIPOがなく、短期資金が入りやすい環境にあるが、目先は初日盛り上がった反動も出やすいだろう。割高感はさほどではないため下値は長期資金に支えられるとみるが、軽い銘柄ではないため短期資金だけでは上値も買い上げにくい状況が続きそうだ。
野村証券が発行したリポートでは、「ブランドの特徴は効能および効果に関する学術的なエビデンスの取得や徹底した知的財産権管理により、模倣品の摘発などにも積極的に取り組みブランド価値の維持向上を図っている点にある」と指摘。18.9期の営業利益は会社予想の75億4700万円を大きく上回る80億円(EPS 154.6円)、19.9期は98億円(181.1円)、20.9期は119億円(220.0円)と予想した。