前場コメント No.10 インフロニアHD、武蔵精密、ヌーラボ、TIS、ラサ工、ハーモニック

2025/05/15(木) 11:31
★10:26  インフロニア-急落 今期最終益3%増見込む 三井住友建設TOBによる財務悪化懸念など嫌気
 インフロニア・ホールディングス<5076.T>が急落。同社は14日、26.3期通期の連結純利益予想(IFRS)を334億円(前期比3.0%増)に、年間配当予想を60円(前期は60円)にすると発表した。市場コンセンサスは376億円。

 高水準の利益率で受注した期首手持ち工事の進ちょくにより増収を見込む。受注時利益率を引き上げることでさらなる利益確保を図るとしている。

 25.3期通期の連結純利益は324億円(前の期比0.5%減)だった。土木事業が前の期に計上した大型工事における設計変更の獲得反動減により減益となった。インフラ運営事業の損失計上なども響いた。

 なお、同社は三井住友建設<1821.T>に対する公開買い付け(TOB)も発表しており、買収費用は941億円の予定。今期の見通しが市場予想を下回ったことに加え、財務悪化の懸念も売り材料視されている。

★10:31  武蔵精密工業-急騰 今期営業益6.5%増見込む 前期は7.3%増
 武蔵精密工業<7220.T>が急騰。同社は14日、26.3期通期の連結営業利益予想を210億円(前期比6.5%増)に、年間配当予想を50円(前期は50円)にすると発表した。市場コンセンサスは233億円。想定為替レートは1米ドル=140円、1ユーロ=155円、1元=19.5円。

 25.3期通期の連結営業利益は197億円(前の期比7.3%増)だった。米州およびアジアセグメントが増益をけん引した。


★10:37  ヌーラボ-一時ストップ安 今期営業益53%減見込む 前期は93%増
 ヌーラボ<5033.T>が一時ストップ安。同社は14日、26.3期通期の連結営業利益予想を3.0億円(前期比53.1%減)にすると発表した。

 AIを活用した製品機能拡充、セールス強化によるユーザー基盤拡大などにより増収を見込む。一方、セールス体制・開発体制を強化し、今後のさらなる成長のための積極投資を行う計画のため減益の見通し。

 25.3期通期の連結営業利益は6.4億円(前の期比92.8%増)だった。人件費(労務費を含む)が期初計画を下回って推移したことなどにより期初計画を上回った。

★10:38  TIS-SMBC日興が目標株価を引き上げ 短期業績の懸念は低下、一方で特別損失は再び増加
 TIS<3626.T>が続落。SMBC日興証券では、短期業績の懸念は低下、一方で特別損失は再び増加と指摘。投資評価は「2(中立)」を継続し、目標株価は3200円→3800円に引き上げた。

 SMBC日興では、評価を高めにくい要因は減損損失などバランスシートからの損失であると指摘。特別損失は多額で、12/3期から22/3期の平均は85億円であったが、株式売却益を特別利益に計上して吸収してきたという。これがIFRSに移行しない主な理由とみている。特別損失は23/3期38億円、24/3期27億円に縮小したが、25/3期は自社開発のソフトウェアの減損などで59億円に増加。これまでと同様に有価証券売却益を特別利益に計上して吸収したため、目立たなかったが、資産計上・財務規律の厳格化が必要とみている。そうすれば不採算案件の縮小にもつながると考えている。

★10:43  ラサ工業-急騰 今期営業益7.7%増見込む 前期は31.9%増
 ラサ工業<4022.T>が急騰。同社は14日、26.3期通期の連結営業利益予想を51.0億円(前期比7.7%増)に、年間配当予想を128円(前期は120円)にすると発表した。

 主力の化成品事業では、半導体市況が引き続き回復基調にあると見ており、増収増益を予想する。

 25.3期通期の連結営業利益は47.4億円(前の期比31.9%増)だった。化成品事業が増益をけん引した。

★10:49  ハーモニック-急落 今上期は経常黒字転換見込む 通期見通しは非開示
 ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324.T>が急落。同社は14日、26.3期上期(4-9月)の連結経常損益予想を2.0億円の黒字(前年同期は8.3億円の赤字)に、年間配当予想を未定(前期は20円)にすると発表した。通期の見通しは非開示。

 自動化投資の拡大、データセンターの拡充、生成AIに必要な先端半導体の需要拡大に伴う設備投資増加により、前期に引き続き受注が回復基調になる見込み。一方、トランプ関税の影響などを合理的に算定することが困難であるため、通期の見通しは現時点では非開示とした。

 25.3期通期の連結経常利益は1.5億円(前の期比73.5%減)だった。下半期は受注が回復基調となり、上半期の赤字を打ち消した。この結果、減益であるものの通期では黒字となった。受注高は530億円(前の期比20.3%増)、受注残高は193億円(同8.9%減)となった。

 なお、株価は期待先行で買われていたこともあり、通期見通しの非開示を受けて売りが優勢となっている。


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