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野村証券が業績予想を修正。レーティング「Buy」を継続し、目標株価を従来の2960円から2970円に引き上げた。

25年3月期業績は、売上高がエラン（6099）の半期寄与やキャリアS（ソリューション）、サイトSの伸長で前期比19.3％増収となった。営業利益は同2.2％減の630億円で会社予想の下限（670億円）及び当社予想（658億円）を下回った。製薬マーケ（MR君等）は回復途上であること、欧州での減損発生等が影響した。26年3月期営業利益は成長軌道回復も、会社予想（700億円）は保守的な印象。会社予想が保守的と考えた理由は、（1）ガイダンス営業利益が前期比70億円増のうち、エランやイーウェルの通年寄与が過半と見られること、（2）製薬マーケはデータドリブンなどターゲットを絞った高単価案件が伸長していること、（3）デジカル、デジスマは件数、単価が上昇し、営業利益率30％程度まで上昇していること、（4）キャリアSの伸長継続やエビデンスソリューションの受注残増加、など増益につながる要素は豊富と見られる。当社予想営業利益は同15.3％増の726億円を見込む。当社予想は製薬マーケの回復が徐々に進むこと、サイトSの先行投資を踏まえやや下方修正した。DCF法による目標株価は2970円、投資判断「Buy」継続する。デジカルやデジスマは契約医療機関数やトラフィック増加による増収と収益性向上を確認、製薬マーケは「デジタルを活用した量より質」で足元の回復は緩やかでも高単価・高効率案件受託が中期成長を後押ししよう。エビデンスSなど治験のデジタル化支援が進んでいることなどアップサイド要素が多い点に注目する。

会社は、25年3月期の1株当たり配当金21円（配当性向35％）と自己株式取得200億円を発表した。総還元性向は約85％となる。会社は継続的な株主還元強化とROE向上を目指すと説明した。株式市場との対話姿勢が前向きな点は好印象、と指摘。

2026年3月期連結営業利益を会社計画700億円（EPS66.3円）に対し従来予想747億円（EPS71.7円）から726億円（EPS70.6円）へ、2027年3月期同840億円（EPS80.9円）から829億円（EPS81.5円）へ若干減額し、新たに2028年3月期連結営業利益を929億円（EPS91.4円）と予想している。