IPO銘柄詳細

ALBERT

コード 市場 業種 売買単位 注目度
3906 マザーズ 情報・通信業 100株 A
スケジュール
スケジュール
仮条件決定 2015/01/29
ブックビルディング期間 2015/02/02 - 02/06
公開価格決定 2015/02/09
申込期間 2015/02/12 - 02/17
払込期日 2015/02/18
上場日 2015/02/19
価格情報
想定価格 2,350円
仮条件 2,600 - 2,800円
公開価格 2,800円
初値予想 6,000円
初値 6,040円
  • スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 上村 崇/1979年生
本店所在地 東京都渋谷区代々木
設立年 2005年
従業員数 41人 (2015/12/31現在)
事業内容 ビッグデータの統合管理・分析コンサルティング、マーケティング施策に活用するためのシステムの提供
URL http://www.albert2005.co.jp/
株主数 75人 (目論見書より、潜在株式のみの株主も含む)
資本金 339,000,000円 (2015/01/15現在)
上場時発行済株数 2,030,000株(別に潜在株式269,400株)
公開株数 355,100株(公募200,000株、売り出し108,800株、オーバーアロットメント46,300株)
調達資金使途 本社移転と研修施設構築、賃料増額分の充当、人件費、インフラ増強
連結会社 なし
シンジケート
公開株数308,800株(別に46,300株)
種別 証券会社名 株数 比率
主幹事証券 SBI 262,300 84.94%
引受証券 SMBC日興 9,300 3.01%
引受証券 極東 9,300 3.01%
引受証券 東海東京 9,300 3.01%
引受証券 東洋 9,300 3.01%
引受証券 マネックス 9,300 3.01%
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 摘要 株数 比率
山川義介 代表取締役会長 394,400 18.79%
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム その他の関係会社 325,000 15.48%
上村崇 代表取締役社長 260,500 12.41%
山川奈緒子 代表取締役会長の配偶者 116,000 5.53%
IVP Incubator ベンチャーキャピタル(ファンド) 88,800 4.23%
オリックス11号 ベンチャーキャピタル(ファンド) 75,000 3.57%
ジャフコV2共有 ベンチャーキャピタル(ファンド) 65,600 3.12%
三生5号 ベンチャーキャピタル(ファンド) 60,000 2.86%
ニュー・フロンティア・パートナーズ ベンチャーキャピタル(ファンド) 50,000 2.38%
ITYバリューアップ ベンチャーキャピタル(ファンド) 50,000 2.38%
平岡千春 特別利害関係者など 50,000 2.38%
業績動向(単位:百万円)
は予想
決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2014/12 単独3Q累計実績 687 185 181 169
2014/12 単独見込 918 166 161 167
2013/12 単独実績 647 51 53 94
2012/12 単独実績 410 16 17 17
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
は予想
決算期 種別 EPS BPS 配当
2014/12 単独見込 91.37 - 0.00
参考類似企業
銘柄 今期予想PER(1/21)
UNITED
64.3倍 (連結予想)
ブレインP
109.3倍 (連結予想)
ホットリンク
186.2倍 (連結予想)
ロックオン
50.7倍 (連結予想)
データセク
143.9倍 (連結予想)
サイバー
21.4倍 (連結予想)
サイジニア
263.9倍 (単独予想)
フリークアウト
84.9倍 (連結予想)
事業詳細
 ビッグデータのソリューション提供。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの持ち分法適用会社。2011年10月に資本業務提携を結んだ。顧客企業が保有するデータを解析し、効率的なマーケティング活動を支援するマーケティングソリューション事業を展開している。

1.マーケティングプラットホーム
 企業内に蓄積・散在している大量のデータを有効活用するためのツール、プライベートDMP(データ・マネジメント・プラットホーム)「smarticA!DMP」を提供している。
 smarticA!DMPは個人ごとにおすすめを表示するレコメンドサービスや、大量のデータを解析してマーケティング施策のためのルールを演算するシステム、顧客一人ひとりの属性に応じたマーケティングを実現するためのキャンペーンシナリオシステムなどの機能を統合している。

2.アナリティクス・コンサルティング
 企業からデータを受け取り分析し、マーケティングの示唆やマーケティングオートメーションシステムの設計を指南する分析コンサルティングや、課題解決に必要な各分析メニュー、データサイエンティスト養成講座などを展開している。

 2013年12月期の売上高構成比は、マーケティングプラットホーム93.2%、アナリティクス・コンサルティング6.8%。主な販売先はNTTドコモ11.8%。
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・社名は「あるべると」とドイツ語読み。
・直近(2014年7月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は、分割を遡及(そきゅう)修正して250円。
・ITYバリューアップ以外のベンチャーキャピタルとシーエーモバイル以外の株主順位20位以内の株主、監査役3名全員、従業員1名、個人3名には90日間のロックアップが掛かる。ただし、公開価格の1.5倍以上では解除される。うち、ベンチャーキャピタル(VC)保有株は合計8社・41万株。
・ロックアップなしのVC保有株は1社・5万株。シーエー・モバイルを入れると2社・7万5000株。


<ファーストインプレッション>
 昨年のIPOで強烈な人気となったアドテクノロジー、ビッグデータ関連でテーマ性は申し分なし。これまでに比べると事業の守備範囲が広く、人気化した範囲をあまねくカバーしている印象だ。
 12月のサイジニアは技術力のわりに初値は他のインターネット株と同程度の売買代金にとどまったが、セカンダリーで大きく挽回。データセクションも初値買い機運回復の引き金になった。吸収金額は実質10億円と需給的には問題なく、PERも20倍台半ばにとどまる。公開価格の1.5倍以上の需給はやや注意が必要だが、かなりの部分は食えると期待される。
仮条件分析 (BB参加妙味 :S)
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想定価格: 2,350円
 吸収資金レンジ: 7.3億円 - 8.3億円(前期見込単独PER: 25.7倍)
 時価総額レンジ: 47.7億円

仮条件: 2,600円 - 2,800円
 吸収資金レンジ: 8.0億円 - 9.9億円(前期見込単独PER: 28.5倍 - 30.6倍)
 時価総額レンジ: 52.8億円 - 56.8億円

仮条件は想定価格を大幅に上回って決められた。下限価格は想定を10.64%、上限は19.15%上回る。合わせて前期決算(未監査)を発表した。

<強気材料>
テーマ性高い、人気業態、吸収金額少ない、仮条件上振れ、競合のセカンダリー好調、業績好調、大手と取引、会長が著名人

<弱気材料>
今期予想なし、期越え上場、ロック解除後のVC株数多い

<機関投資家の指摘事項>
1.ビッグデータアナリティクス市場において、幅広く事業領域をカバーしていること。
2.分析力に強みを持ち、独自のノウハウを有していること。
3.新規参入などにより、競合環境が変化する可能性があること。


<結論>
 Sとする。公開価格が仮条件の上限ならば、5600~6500円(PER:61.3~71.1倍)を想定初値とする。
 ファーストブラザーズとは対照的な仮条件上振れで、ビッグデータへの市場期待の高さを確認。12月に上場した競合2社はセカンダリーでも大相場を形成しており、三匹目のドジョウをすくいたい買い手が殺到しそうだ。ただし、公開価格の1.5倍でロックアップが解除されると公開株数を上回るベンチャーキャピタル保有株が一気に流動化する。VC社数も多く統制が利きづらいため、上値での需給には注意が必要だ。

 ビッグデータ関連全般を事業領域としており、関連銘柄のなかでも領域が広い。企業のニーズが最も高い「マーケティング課題の解決」分野を得意としている。企業内に蓄積・散在している大量のデータを有効活用するためのDMP(データ・マネジメント・プラットホーム)「smarticA!DMP」が主力製品となっている。

 創業者の代表取締役会長の山川義介氏と社長の上村崇氏は、ヤフーが買収したインターネットリサーチのインタースコープの出身。山川氏はインタースコープの創業者でもあり、その以前にもファブレスの家電メーカーを設立したシリアルアントレプレナー(連続起業家)として知られる。
 同社の事業は当初、インタースコープの新規事業として、ニッセンとの共同プロジェクトでレコメンドエンジンの研究を始めたことが起源。間もなくニッセンとインタースコープの共同出資で法人化に至った。上村氏は当該プロジェクトの責任者だったため、そのまま社長に就任したという。なお、ニッセンの保有株は2012年6月に山川氏とその親族がいったん買い受けている。

 足元の業績はsmarticA!DMPの好調を背景に拡大。増収効果で固定費率の低下で利益率も向上し、2014年12月期の営業利益は前期比3.3倍の1億6690万円だった。今期の業績予想は上場当日に公表予定とのことで開示されていないが、ビッグデータ市場の拡大に合わせた成長を見込んでいるもよう。売上高は15%程度の伸びか。利益率も続くとみられ、今期も大幅な伸びになるとみられる。なお、同社は繰越欠損金が残っており、前期の実質的なEPSは54.58円で仮条件のPERは47.6~51.3倍となる。

 吸収金額はロックアップなしのVC保有株を合わせ実質最大12億円(シー・エー・モバイル分含む)。これまで上場してきた競合の人気度合いを踏まえれば逼迫(ひっぱく)が見込めるサイズだ。12月にはビッグデータ関連としてサイジニアとデータセクションが上場したが、中だるみで初値は抑えられるも、セカンダリーでは特に前者がかなりの活況を見せた。まだ記憶も新しい時期とあって初日の買いは両社以上に大きく膨らむことになろう。
 ただし、公開価格の1.5倍以上ではロックアップが解除される。そのうちVC保有株は41万株と公開株数を上回り、社数も8社と分散していることからここからの上の価格帯では売りも急激に膨らみそうだ。逃げ足の速い投資家層が多いインターネット証券が主幹事ということも注意が必要だろう。

 バリュエーションの観点でも高騰が望めると考える。ビッグデータ関連企業の実際の成長力は市場が期待ほどではないが、依然としてPERは高い企業が多く、実質ベースでも公開価格は割安感がある。当日に発表されるという今期予想にもよるが、前期見込み実質ベースでも100倍を目指す方向となろう。見た目のPERが低いことも初値が飛ぶ要因となりやすい。初値は実質100倍乗せで公開価格の2倍となる5600円から初日気配上限付近の6500円を想定する。
公開価格分析
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公開価格: 2,800円
 吸収資金: 9.9億円(前期見込単独PER: 30.6倍)
 時価総額: 56.8億円

 公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は2,576円。訂正目論見書によれば、ブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限に集中していたことが特徴だった。

 今年のIPOでは唯一の仮条件上振れのうえでの上限決定。プライシング過程は主幹事の方針にもよるため一概には言えないが、ビッグデータ関連への期待は高い。吸収金額が少ないことで株価は押し上げられよう。
 なお、上場当日は寄り付き前に前期決算短信のなかで今期予想を発表する予定。市場拡大に合わせた成長を想定しているもようだが、追加調査によれば利益率の改善はなく、前期並みを維持する方針。営業利益は前期比16%増の1.9億円程度が推測される。倍々成長を要求する市場にとっては冷や水になる可能性がある。希薄化効果もあって法人税率を正常化した際の実質EPSは57.02円程度と微増に収まる(前期54.58円)。
初値予想
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初値予想: 6,000円(前期見込単独PER: 54.7倍)
初値買い妙味: B

 初値高騰を予想する。テーマ性の高いビッグデータの分析などを事業展開しており、業態人気は抜群。公開価格が想定価格から2割弱高く決まっており、値上がり期待は高い。一方、公開価格の1.5倍以上ではベンチャーキャピタルからの売りが想定されることが重荷になる。直近上場株の初値後の動きがさえないうえ、大型株シフトの流れも続いており、当初期待された初値付かずは難しい。

 デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの持ち分法適用会社でビッグデータのソリューションを総合的に手掛けている。競合他社と比べ業容が広いことが特徴で、中でも事業会社のニーズが最も高い「マーケティング課題の解決」分野を得意としている。企業内にある大量のデータを有効活用するためのDMP(データ・マネジメント・プラットホーム)「smarticA!DMP」が主力製品だ。足元の業績は主力製品の好調を背景に拡大しており、前期の営業利益は前の期比3.3倍の1億6600万円だったもよう。

 ヤフーが買収したインターネットリサーチのインタースコープの新規事業として、ニッセンとレコメンドエンジンの共同研究を始めたことが起源。創業者の代表取締役会長の山川義介氏はTDKの出身で、インタースコープ以前にもファブレス家電メーカーを設立したシリアルアントレプレナー(連続起業家)として知られる。

 ビッグデータはマスコミで取り上げられる頻度が高く、市場の関心が非常に高い。これまで関連会社が何社か上場したが、いずれも買いが殺到した。同社株の公開価格は想定価格の段階から2割近く上昇しており、2月のIPOのなかでは唯一の上振れ決定だった。今回も買いが殺到すると見込まれる。

 需給面では吸収金額が10億円程度と少ないものの、ベンチャーキャピタル保有株が48万5000株存在する。うち7万5000株にはロックアップが掛かっておらず、残りの41万株も公開価格の1.5倍以上では解除され重荷となる。VC社数は全部で10社と多いため、協調売りは難しい。また、当初期待された初値付かずは大型株シフトの流れが続いているうえ、直近上場株の初値後の値動きもさえない。
 それでも公開株とロックアップなしの既存株だけでは需給面に不安がないため公開価格の1.5倍は超えるだろう。その後は均衡に向かい始めるが、心理的な節目の5000円までは強烈な買いが入るだろう。倍値を超えてからが勝負になる展開を想定し、倍値で振り落とされ6000円での初値を予想する。一部で期待された初日初値付かずは難しいが、実質PERが類似企業並みの100倍を超えてから均衡を探る展開になると考える。

 一方、ビッグデータ各社の実際の業績は高い期待に反し、付いて来ておらず高PERは業績低迷の裏返しといった面もある。ソーシャル系などはいまだマネタイズに課題を残している。同社の得意分野は比較的収益化しやすく、業績にも現れてきてはいるが、水準自体はまだ低い。繰越損失も残っており、前期の純利益は底上げされている。なお、実質的なPERは前期ベースで51.3倍程度になる。
 先行投資もまだかかるため、会社側によれば上場日の朝に予定している2015年12月期の業績予想は、売上高、利益ともに市場成長並みを打ち出すもよう。営業利益は前期比16%増の1億9000万円程度が推測される(実質EPS 57.02円)。今期も法人税の支払いはなく表面的なPERは低いままのため、初値は勢いを保てそう。だが、成長減速と見なされればセカンダリー相場では上値を買う理由がなくなり、影響しかねない。
初値分析
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初値: 6,040円(前期見込単独PER: 66.1倍) / 上昇率: 115.7% / 高値: 6,430円 / 安値: 5,440円 / 終値: 6,430円
出来高: 2,447,300株 / 対公開株数: 689.2% / 初値出来高: 599,500株 / 初値売買代金: 3,620,980,000円

 初値は高騰し、今年のIPOでは初めて倍値を超えた。ビッグデータ事業への期待は高く、買いが殺到。今年の特徴として早売りも見られ、ロックアップが解除されるとベンチャーキャピタルからの大口売りも次々と入ったが、それらを食う形で買いが入った。PERは類似企業同様、今期ベースで100倍を超えた。初値での売買代金は新興市場では昨年12月の弁護士ドットコム以来の多さだった。
 なお、同社は朝の8時30分に今期の業績予想を発表した。営業利益は前期比16.4%増の1億9400万円、純利益は34.7%減の1億0900万円、EPS 52.62円と予想した。既存事業の継続的な成長に向けて取り組むとともに、積極的な事業投資を行う。2月下旬には本社移転を予定している。

 寄り付き後は乱高下した。初値を挟みもみ合いになるも下値を切り上げる展開で、高値引けした。6400円台での取引は大引けの1ティックのみ。直前から70円も飛んだ。
 出来高は公開株数とVC保有株の合計に対し、2.9倍に積み上がった。売買代金は新興市場ではミクシィに次ぐ2位の147億円。回転が利いている状態だ。

 だが、きょうの最後に入った買いは大引け間際から仕掛け的な動きで、反動が警戒される。今年のIPOは2日目の値動きが高くなる傾向にあり、きのう上場した2銘柄が朝から高かった影響を受けたとみられるが、これらは初日の大引けが弱かったという共通項があった。日計り狙いの短期筋が見切りを付けて売るため、翌日は反発する仕組みだ。

 今回は逆に動いたことで、2日目は逆回転が警戒される。ただ、高PERが許容されるセクターだけに、押し目買い意欲は強い。今後もしばらく商いは高水準が保たれ、乱高下することになりそうだ。
追加情報
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 東洋経済新報社による今後の業績予想は、2015年12月期は売上高が前期比25%増の11.5億円、営業利益が29%増の2.2億円、EPS 98.5円、配当なしとしている。
IPO更新情報
IPOニュース
マーケットデータ
日経平均 38,026.17 -326.17
TOPIX 2,682.81 -15.48
グロース250 635.64 +4.48
NYダウ 43,408.47 +139.53
ナスダック総合 18,966.14 -21.33
ドル/円 154.97 -0.46
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