IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
4176 | マザーズ | 情報・通信業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
---|---|
仮条件決定 | 2021/03/03 |
ブックビルディング期間 | 2021/03/04 - 03/10 |
公開価格決定 | 2021/03/11 |
申込期間 | 2021/03/12 - 03/17 |
払込期日 | 2021/03/18 |
上場日 | 2021/03/19 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 1,000円 |
仮条件 | 1,000 - 1,200円 |
公開価格 | 1,200円 |
初値予想 | 2,500円 |
初値 | 2,300円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 鈴木 歩(上場時38歳6カ月)/1982年生 |
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本店所在地 | 東京都渋谷区桜丘町 |
設立年 | 2012年 |
従業員数 | 110人 (2020/12/31現在)(平均35.2歳、年収613.5万円) |
事業内容 | 知識・スキル・経験を商品化して「ECのように売買できる」マッチングプラットフォームの運営 |
URL | https://coconala.co.jp/ |
株主数 | 25人 (目論見書より) |
資本金 | 90,000,000円 (2021/02/10現在) |
上場時発行済株数 | 21,474,000株(別に潜在株式2,595,500株) |
公開株数 | 13,905,900株(公募1,000,000株、売り出し11,092,900株、オーバーアロットメント1,813,000株) |
調達資金使途 | 広告宣伝費、採用費・人件費、システム関連費、短期借入金の返済 |
連結会社 | 0社 |
シンジケート
公開株数12,092,900株(別に1,813,000株)/海外分含む
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 大和 | 8,465,500 | 70.00% |
主幹事証券 | みずほ | 2,599,900 | 21.50% |
主幹事証券 | クレディスイス | 773,900 | 6.40% |
引受証券 | いちよし | 157,200 | 1.30% |
引受証券 | SBI | 36,200 | 0.30% |
引受証券 | 楽天 | 36,200 | 0.30% |
引受証券 | マネックス | 12,000 | 0.10% |
引受証券 | 松井 | 12,000 | 0.10% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
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ジャフコSV4共有投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 3,540,000 | 15.34% |
南章行 | 代表取締役会長 | 3,030,000 | 13.13% |
新明智 | 取締役 | 2,700,000 | 11.70% |
ニッセイ・キャピタル5号投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 1,764,000 | 7.65% |
Mistletoe Japan(同) | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 1,620,000 | 7.02% |
Fidelity Funds | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 1,495,300 | 6.48% |
ImproVistaI投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 965,400 | 4.18% |
鈴木歩 | 代表取締役社長CEO | 880,300 | 3.82% |
ニッセイ・キャピタル6号投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 863,400 | 3.74% |
Fidelity Japan Trust PLC | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 747,700 | 3.24% |
沢山明依 | 従業員 | 624,000 | 2.70% |
EEIスマートエナジー投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 540,000 | 2.34% |
DBJキャピタル投組 | ベンチャーキャピタル(ファンド) | 540,000 | 2.34% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2021/08 | 単独1Q実績 | 612 | 69 | 65 | 65 |
2021/08 | 単独予想 | 2,426 | 74 | 46 | 44 |
2020/08 | 単独実績 | 1,775 | -80 | -83 | -94 |
2019/08 | 単独実績 | 1,138 | -1,038 | -1,052 | -1,054 |
営業収益
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2021/08 | 単独予想 | 2.13 | 60.79 | 0.00 |
参考類似企業
事業詳細
総合型スキルマーケット最大手。個人のさまざまな分野の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務を売買するマーケットプレース「ココナラ」を運営している。社名でもあるサイト名は「ここならできる」「ここなら聞ける」、「ほかにはない」との思いから付けられた。
出品ニーズに対応するため、テキスト、電話、ビデオチャットといったコミュニケーション手段も提供しており、トークルームではデータファイルなどによる制作物の納品もできる。出品者のサービス提供完了時に、取引金額の一定率(25%を基本に取引金額5万円超は段階的に低減)を手数料として受領している。
出品サービス数は2020年11月末現在、出品者約20万人により約40万件ある。販売価格は制作・ビジネス系カテゴリーでは500~100万円、相談系カテゴリーでは500~10万円の範囲で設定できる。ジャンルは幅広いがビジネス向けでは、起業相談、マーケティング、企業ロゴ・名刺作成、会社HP作成、ウェブ集客サポートなど、個人向けでは恋愛相談、ダイエットアドバイス、招待状作成、似顔絵作成、ムービー制作、ハネムーンプラン作成などの例が挙げられる。
購入者の希望する出品サービスが無い場合には、「見積り・カスタマイズ相談」や「仕事・相談の公開依頼」を通じ、特定・不特定の出品者からの提案を募集することもできる。
そのほか、ユーザーが弁護士に法律相談できる「ココナラ法律相談」、ユーザー同士が対面で会ってサービス提供ができる「ココナラミーツ」も展開している。これらのサービスはココナラとIDを統一することで、横断的にサービスを利用できる。
2020年8月期の営業収益構成比は、「ココナラ」94.8%、その他5.2%。
出品ニーズに対応するため、テキスト、電話、ビデオチャットといったコミュニケーション手段も提供しており、トークルームではデータファイルなどによる制作物の納品もできる。出品者のサービス提供完了時に、取引金額の一定率(25%を基本に取引金額5万円超は段階的に低減)を手数料として受領している。
出品サービス数は2020年11月末現在、出品者約20万人により約40万件ある。販売価格は制作・ビジネス系カテゴリーでは500~100万円、相談系カテゴリーでは500~10万円の範囲で設定できる。ジャンルは幅広いがビジネス向けでは、起業相談、マーケティング、企業ロゴ・名刺作成、会社HP作成、ウェブ集客サポートなど、個人向けでは恋愛相談、ダイエットアドバイス、招待状作成、似顔絵作成、ムービー制作、ハネムーンプラン作成などの例が挙げられる。
購入者の希望する出品サービスが無い場合には、「見積り・カスタマイズ相談」や「仕事・相談の公開依頼」を通じ、特定・不特定の出品者からの提案を募集することもできる。
そのほか、ユーザーが弁護士に法律相談できる「ココナラ法律相談」、ユーザー同士が対面で会ってサービス提供ができる「ココナラミーツ」も展開している。これらのサービスはココナラとIDを統一することで、横断的にサービスを利用できる。
2020年8月期の営業収益構成比は、「ココナラ」94.8%、その他5.2%。
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・直近(2019年7月)の第三者割当増資の発行単価は535円。
・売り出し株の一部は欧州とアジアを中心とする海外市場(米国とカナダ除く)で販売される。
・売り出し後の既存株主全員、およびその他67名の新株予約権者には180日のロックアップが掛かる。
・16万3900株を上限に持ち分比率の維持などを目的として、株主のFidelity FundsとFidelity Japan Trust PLCに親引けする予定。
〈ファーストインプレッション〉
最近話題になることが多いスキルマーケットといえばここ。コロナ禍で対面サービスの経済が蒸発するなか、需要を取り込んでいるもようで業績は急拡大している。通期黒字化のめどがたったタイミングでの上場となっており、人気化が期待されるところだ。株主構成はベンチャーキャピタルばかりで売り出しも多く出口色は強いが、価格による解除条項はなし。公開規模は140億円近くもあり需給の重さは気になるところだが、昨年末に上場した大型SaaS(Software as a Service)株は軒並み1.5倍を超えた例もあった。ビザスクと比べると営業収益に比べた時価総額はかなり安いようにも見える。海外勢の配分がどうなるかにもよるが、話題性からも今の地合いなら高い発進を期待したいところ。
・売り出し株の一部は欧州とアジアを中心とする海外市場(米国とカナダ除く)で販売される。
・売り出し後の既存株主全員、およびその他67名の新株予約権者には180日のロックアップが掛かる。
・16万3900株を上限に持ち分比率の維持などを目的として、株主のFidelity FundsとFidelity Japan Trust PLCに親引けする予定。
〈ファーストインプレッション〉
最近話題になることが多いスキルマーケットといえばここ。コロナ禍で対面サービスの経済が蒸発するなか、需要を取り込んでいるもようで業績は急拡大している。通期黒字化のめどがたったタイミングでの上場となっており、人気化が期待されるところだ。株主構成はベンチャーキャピタルばかりで売り出しも多く出口色は強いが、価格による解除条項はなし。公開規模は140億円近くもあり需給の重さは気になるところだが、昨年末に上場した大型SaaS(Software as a Service)株は軒並み1.5倍を超えた例もあった。ビザスクと比べると営業収益に比べた時価総額はかなり安いようにも見える。海外勢の配分がどうなるかにもよるが、話題性からも今の地合いなら高い発進を期待したいところ。
仮条件分析
(BB参加妙味
:A)
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想定価格: 1,000円
吸収資金レンジ: 120.9億円 - 139.1億円(今期予想単独PER: 469.5倍)
時価総額レンジ: 214.7億円
仮条件: 1,000円 - 1,200円
吸収資金レンジ: 120.9億円 - 166.9億円(今期予想単独PER: 469.5倍 - 563.4倍)
時価総額レンジ: 214.7億円 - 257.7億円
仮条件は想定価格を下限に上限は想定を20%上回るレンジに設定された。
なお、海外販売株数については公開株数全体の半数未満としていたが、売り出し株数の範囲内に変更された。
また、親引けの内訳はFidelity Fundsに対し8万2000株、Fidelity Japan Trust PLCに対し8万1900株を上限にすることになった。合計株数の変更はない。
〈強材料〉
仮条件大幅上振れ、海外販売数上方修正?、注目度知名度高い、業績急拡大、
〈弱材料〉
吸収金額大、利益まだ薄い、業績規模小さい、グロースからバリューに巻き戻し、同日上場あり、VC多数、売り出し多い、ロックアップ解除条項なし
〈結論〉
Aとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1800~2200円(希薄化後PSR:17.9~22.8倍)を想定する。
コロナ禍で市場がますます拡大するスキルマーケットの最大手ということで注目は高い。海外販売数の上限を実質上方修正してきており、海外機関投資家の積極的な参戦により強い展開が期待される。
EC(電子商取引)通販はこれまで「物」の売買を中心に発展してきた。ココナラの手掛けるスキルシェアは「サービス」ECの一種であり、ココナラは個人のさまざまな分野の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務を売買する場である。今後はサービスについてもECが発展するとみられており、中でも同社が属するスキルシェア市場は2030年予測で9743億円、アップサイドでは1.9兆円に上るとの試算も出ているという。
なお、スキルシェア市場と似たものとしてクラウドソーシングがあるが、あちらは買い手となる企業側からの発信により始まるのに対し、こちらは基本的に個人を中心とする売り手側から発信する。クラウドソーシングでは価格が買い手側から決められ交渉余地も少ないが、スキルシェアでは売り手が価格を決め交渉余地もある。また、クラウドソーシングは企業が主体になることから大規模なプロジェクト管理などに適しており、スキルシェアは個人が主体になることから小規模でニッチなサービスに適しているといわれる。
コロナ禍でネット通販が急拡大したように、サービスECも拡大しており同社の業績は今期に入って急拡大している。2021.8期の営業収益は前期比37%増の約24億円となり、営業損益はこれまで赤字が続いていたが、7400万円の黒字になると同社では見込んでいる。増収効果に加え、TVCMの一時中止によりこれまで赤字の一番の要因だった広告宣伝費を大きく削減する。
なお、過去に大規模なTVCMを実施しており、既に知名度を得られたことから今期はTVCMがなくとも広告効果は一定程度継続する見込み。当面はオンライン広告を中心とした手法により新規ユーザーを獲得していき、TVCMについては過去の効果を分析し、来期以降は効率的な投資していく方針だとしている。
なお、営業収益はココナラで取引される額の流通高ではなく、同社が売買時に取る手数料が計上される。
スキルシェア市場には競合がいくつかあるが、同社は知名度が高く既に代名詞の地位を得ていると考える。インターネットの世界は「トップ総取り」が原則であり、特に売買の場であるマーケットプレースともなると、買い手も売り手も相手方が多い方が有利になるためこのことは非常に重要だ。今後競合が大規模な広告宣伝費でキャッチアップをもくろむ可能性はあるが、その場合でも対抗して広告宣伝費を投入することで対処はしやすい。
総務省によると日本における「スキル×シェア」の利用率は3.7%であり、米国29.6%と比較して低い。今後の成長余地は非常に大きく代名詞の地位を獲得した同社もそれに沿った成長が期待される。仮条件が想定価格から最大2割も上振れしたことから機関投資家も同様に考えているとみるべきだろう。公開株は海外でも販売されるため、海外投資家から積極的な買いが入るのではないかと期待される。
また、今回海外販売にあたって上限の株数が「公開株数全体の半数未満」から、「売り出し株数の範囲内」に変更された。売り出し株数は全体の8割を占めるため、文言通りなら上方修正されたことになる。海外勢の強気ぶりがうかがえる。
ただし、旧臨時報告書方式ともいわれる北米を除いた海外販売方式は、あくまで国内で販売する分の一部を海外に回すというのが名目である。その建前から「半数未満」という暗黙のルールがあったわけで、超える場合は北米も含む正式なグローバルオファリングでこれまで対応されてきた。
ただ、半数未満に抑えることはあくまで解釈による結果のことであって、明確に禁止されているわけではない。今回の目論見書訂正はその一線を踏み越えるための布石なのかは不明だ。たいていの場合、こうした解釈変更は業界大手の野村が率先することが多いが、今回はシ団にさえ加わっていない。だが、わざわざ訂正しているからにはその可能性は高く、そうでなかったとしても海外配分比率は相当に高くなるとみておくべきだろう。
海外配分比率が高いグロース案件は、大型であってもその比率に呼応して高くなる傾向にある。赤字のためバリュエーションは図りにくくなっているが、仮条件上限のPSRは希薄化後でも11.9倍であり、ビザスクの15.4倍(今期コンセンサス)を下回る。これに並ぶのは希薄化後なら1550円、希薄化前なら1750円だが、実際には知名度効果もあって個人も強気になりやすく、公開価格の1.5倍を超えてくる展開とみたい。実際の海外配分比率にもよっては、心理的な節目となる2000円超えてくる可能性がある。具体的な上限価格は希薄化前の20倍超となる2300円で設定した。なお、海外配分比率が従来の慣例通り半分未満ならレンジは下方、超えならレンジ上方との見方である。
吸収資金レンジ: 120.9億円 - 139.1億円(今期予想単独PER: 469.5倍)
時価総額レンジ: 214.7億円
仮条件: 1,000円 - 1,200円
吸収資金レンジ: 120.9億円 - 166.9億円(今期予想単独PER: 469.5倍 - 563.4倍)
時価総額レンジ: 214.7億円 - 257.7億円
仮条件は想定価格を下限に上限は想定を20%上回るレンジに設定された。
なお、海外販売株数については公開株数全体の半数未満としていたが、売り出し株数の範囲内に変更された。
また、親引けの内訳はFidelity Fundsに対し8万2000株、Fidelity Japan Trust PLCに対し8万1900株を上限にすることになった。合計株数の変更はない。
〈強材料〉
仮条件大幅上振れ、海外販売数上方修正?、注目度知名度高い、業績急拡大、
〈弱材料〉
吸収金額大、利益まだ薄い、業績規模小さい、グロースからバリューに巻き戻し、同日上場あり、VC多数、売り出し多い、ロックアップ解除条項なし
〈結論〉
Aとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は1800~2200円(希薄化後PSR:17.9~22.8倍)を想定する。
コロナ禍で市場がますます拡大するスキルマーケットの最大手ということで注目は高い。海外販売数の上限を実質上方修正してきており、海外機関投資家の積極的な参戦により強い展開が期待される。
EC(電子商取引)通販はこれまで「物」の売買を中心に発展してきた。ココナラの手掛けるスキルシェアは「サービス」ECの一種であり、ココナラは個人のさまざまな分野の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務を売買する場である。今後はサービスについてもECが発展するとみられており、中でも同社が属するスキルシェア市場は2030年予測で9743億円、アップサイドでは1.9兆円に上るとの試算も出ているという。
なお、スキルシェア市場と似たものとしてクラウドソーシングがあるが、あちらは買い手となる企業側からの発信により始まるのに対し、こちらは基本的に個人を中心とする売り手側から発信する。クラウドソーシングでは価格が買い手側から決められ交渉余地も少ないが、スキルシェアでは売り手が価格を決め交渉余地もある。また、クラウドソーシングは企業が主体になることから大規模なプロジェクト管理などに適しており、スキルシェアは個人が主体になることから小規模でニッチなサービスに適しているといわれる。
コロナ禍でネット通販が急拡大したように、サービスECも拡大しており同社の業績は今期に入って急拡大している。2021.8期の営業収益は前期比37%増の約24億円となり、営業損益はこれまで赤字が続いていたが、7400万円の黒字になると同社では見込んでいる。増収効果に加え、TVCMの一時中止によりこれまで赤字の一番の要因だった広告宣伝費を大きく削減する。
なお、過去に大規模なTVCMを実施しており、既に知名度を得られたことから今期はTVCMがなくとも広告効果は一定程度継続する見込み。当面はオンライン広告を中心とした手法により新規ユーザーを獲得していき、TVCMについては過去の効果を分析し、来期以降は効率的な投資していく方針だとしている。
なお、営業収益はココナラで取引される額の流通高ではなく、同社が売買時に取る手数料が計上される。
スキルシェア市場には競合がいくつかあるが、同社は知名度が高く既に代名詞の地位を得ていると考える。インターネットの世界は「トップ総取り」が原則であり、特に売買の場であるマーケットプレースともなると、買い手も売り手も相手方が多い方が有利になるためこのことは非常に重要だ。今後競合が大規模な広告宣伝費でキャッチアップをもくろむ可能性はあるが、その場合でも対抗して広告宣伝費を投入することで対処はしやすい。
総務省によると日本における「スキル×シェア」の利用率は3.7%であり、米国29.6%と比較して低い。今後の成長余地は非常に大きく代名詞の地位を獲得した同社もそれに沿った成長が期待される。仮条件が想定価格から最大2割も上振れしたことから機関投資家も同様に考えているとみるべきだろう。公開株は海外でも販売されるため、海外投資家から積極的な買いが入るのではないかと期待される。
また、今回海外販売にあたって上限の株数が「公開株数全体の半数未満」から、「売り出し株数の範囲内」に変更された。売り出し株数は全体の8割を占めるため、文言通りなら上方修正されたことになる。海外勢の強気ぶりがうかがえる。
ただし、旧臨時報告書方式ともいわれる北米を除いた海外販売方式は、あくまで国内で販売する分の一部を海外に回すというのが名目である。その建前から「半数未満」という暗黙のルールがあったわけで、超える場合は北米も含む正式なグローバルオファリングでこれまで対応されてきた。
ただ、半数未満に抑えることはあくまで解釈による結果のことであって、明確に禁止されているわけではない。今回の目論見書訂正はその一線を踏み越えるための布石なのかは不明だ。たいていの場合、こうした解釈変更は業界大手の野村が率先することが多いが、今回はシ団にさえ加わっていない。だが、わざわざ訂正しているからにはその可能性は高く、そうでなかったとしても海外配分比率は相当に高くなるとみておくべきだろう。
海外配分比率が高いグロース案件は、大型であってもその比率に呼応して高くなる傾向にある。赤字のためバリュエーションは図りにくくなっているが、仮条件上限のPSRは希薄化後でも11.9倍であり、ビザスクの15.4倍(今期コンセンサス)を下回る。これに並ぶのは希薄化後なら1550円、希薄化前なら1750円だが、実際には知名度効果もあって個人も強気になりやすく、公開価格の1.5倍を超えてくる展開とみたい。実際の海外配分比率にもよっては、心理的な節目となる2000円超えてくる可能性がある。具体的な上限価格は希薄化前の20倍超となる2300円で設定した。なお、海外配分比率が従来の慣例通り半分未満ならレンジは下方、超えならレンジ上方との見方である。
公開価格分析
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公開価格: 1,200円
吸収資金: 166.9億円(今期予想単独PER: 563.4倍)
時価総額: 257.7億円
公開価格、追加売り出し株数、親引けそろって上限で決まった。引受価額は1110円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、需要の相当数が仮条件の上限だったことが特徴だった。一方、海外配分株数は公開株数の56%を占める780万1400株になった。
想定初値のレンジ下方を切り捨て2000~2200円とする。やはり海外への配分は過半数に達した。今回は親引け先のフィデリティのファンドが海外籍だが、これによる影響は1%程度でしかなく、この分を除いても半数超えの結果は変わらない。旧臨報方式の海外販売は「半数未満」までとしてきた業界慣習を踏み越えてまでの決定には驚きだが、株価にとっては素直にプラスに働くものとみたい。
なお、日本経済新聞によれば「業態が似たファイバー・インターナショナルが米市場で高く評価されており、事業への理解も得やすかった」(鈴木歩社長CEO)とのこと。ファイバーはスキルマーケット世界最大手のイスラエル企業であり、ニューヨークに上場する。
ファイバーのEV(企業価値)/売上高は、今期で約25倍(ロイター)となっている。ココナラは買い手から一時的に預かった代金について分別管理していないため、この分を差し引かない場合のEVと時価総額との間にはそれほど差はないが、公開価格では希薄化後で11.4倍だ。PSRでもEV/売上高でも25倍になるには2600円の株価が必要な計算になる。ただし、今期増収率はファイバーは約52%であり、ココナラの37%を大きく上回る。この分を差し引いたとしても配分の多かった海外勢が、ファイバーとの対比で買い上げてくると考えると2000円台に乗せる土壌は整ったといえる。
吸収資金: 166.9億円(今期予想単独PER: 563.4倍)
時価総額: 257.7億円
公開価格、追加売り出し株数、親引けそろって上限で決まった。引受価額は1110円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、需要の相当数が仮条件の上限だったことが特徴だった。一方、海外配分株数は公開株数の56%を占める780万1400株になった。
想定初値のレンジ下方を切り捨て2000~2200円とする。やはり海外への配分は過半数に達した。今回は親引け先のフィデリティのファンドが海外籍だが、これによる影響は1%程度でしかなく、この分を除いても半数超えの結果は変わらない。旧臨報方式の海外販売は「半数未満」までとしてきた業界慣習を踏み越えてまでの決定には驚きだが、株価にとっては素直にプラスに働くものとみたい。
なお、日本経済新聞によれば「業態が似たファイバー・インターナショナルが米市場で高く評価されており、事業への理解も得やすかった」(鈴木歩社長CEO)とのこと。ファイバーはスキルマーケット世界最大手のイスラエル企業であり、ニューヨークに上場する。
ファイバーのEV(企業価値)/売上高は、今期で約25倍(ロイター)となっている。ココナラは買い手から一時的に預かった代金について分別管理していないため、この分を差し引かない場合のEVと時価総額との間にはそれほど差はないが、公開価格では希薄化後で11.4倍だ。PSRでもEV/売上高でも25倍になるには2600円の株価が必要な計算になる。ただし、今期増収率はファイバーは約52%であり、ココナラの37%を大きく上回る。この分を差し引いたとしても配分の多かった海外勢が、ファイバーとの対比で買い上げてくると考えると2000円台に乗せる土壌は整ったといえる。
初値予想
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初値予想: 2,500円(今期予想単独PER: 1,173.7倍)
初値買い妙味: B
初値高騰を予想する。公開株の販売では業界ルールの解釈変更を経てまで海外に半数超を販売しており、それだけ海外勢の取得意欲がうかがえる。米市場に上場する世界最大手が高く評価されていることも踏まえ、彼らが強気に買い上げてくる展開を想定する。
スキルマーケットの国内最大手。EC(電子商取引)通販はこれまで「物」の売買を中心に発展してきたが、今後は「サービス」についてもEC化が進むと考えられている。中でも同社が属するスキルシェア市場は2030年予測で9743億円、アップサイドでは1.9兆円に上るとの試算もあるという。
コロナ禍でネット通販が急拡大するなかサービスECも例外ではなく、同社の業績は今期に入って急拡大している。2021.8期の営業収益は前期比37%増の約24億円となる見込みだ。営業損益はこれまで赤字が続いていたが、TVCMの一時中止により広告宣伝費を大きく削減することもあり、7400万円の黒字になると同社では見込んでいる。既に知名度を得られたことから、今期はTVCMがなくとも広告効果は一定程度継続する見込みだ。当面はオンライン広告を中心とした手法により、新規ユーザーを獲得しく方針。来期以降のTVCMについては過去の効果を分析し、効率的な投資していくとしている。
スキルシェア市場には競合が何社かあるが、同社は知名度が高く既に代名詞の地位を得ていると考える。インターネットの世界は「トップ総取り」が原則であり、特に不特定多数の売り手と買い手が集まるマーケットプレースにおいては、相手方が多い方が有利になるためこのことは非常に重要だ。
総務省によると日本における「スキル×シェア」の利用率は3.7%であり、米国29.6%と比較して低い。今後の成長余地は非常に大きく、代名詞の地位を獲得した同社もそれに沿った成長が期待される。
また、今回の公開株販売においては旧臨時報告書方式では初めて、半数を超える56%が海外に振り向けられた。国内販売株数の一部を振り向けるとの名目から半数未満に抑えるのが業界の暗黙のルールだったが、これを解釈変更してまで実施したことに海外勢の取得意欲の高さが伝わる。
海外勢強気の背景にはイスラエルの世界最大手、ファイバー・インターナショナルが米市場で高く評価されていることがあるもよう。ファイバーのEV/売上高は25.75倍なのに対し、ココナラは11.2倍にとどまる。同水準に並ぶには2600円の株価が必要だ。厳密にはココナラの今期増収率はファイバーには劣るため、その分割引が必要ということにもなるが、米市場に比べて国内の成長余地は広い。海外勢がファイバーとの対比で買ってくる可能性は高いと考える。ファイバー含むグロース株の調整が足元で一巡していることも考慮し、初値は心理的節目にもなる2500円で予想する。
初値買い妙味: B
初値高騰を予想する。公開株の販売では業界ルールの解釈変更を経てまで海外に半数超を販売しており、それだけ海外勢の取得意欲がうかがえる。米市場に上場する世界最大手が高く評価されていることも踏まえ、彼らが強気に買い上げてくる展開を想定する。
スキルマーケットの国内最大手。EC(電子商取引)通販はこれまで「物」の売買を中心に発展してきたが、今後は「サービス」についてもEC化が進むと考えられている。中でも同社が属するスキルシェア市場は2030年予測で9743億円、アップサイドでは1.9兆円に上るとの試算もあるという。
コロナ禍でネット通販が急拡大するなかサービスECも例外ではなく、同社の業績は今期に入って急拡大している。2021.8期の営業収益は前期比37%増の約24億円となる見込みだ。営業損益はこれまで赤字が続いていたが、TVCMの一時中止により広告宣伝費を大きく削減することもあり、7400万円の黒字になると同社では見込んでいる。既に知名度を得られたことから、今期はTVCMがなくとも広告効果は一定程度継続する見込みだ。当面はオンライン広告を中心とした手法により、新規ユーザーを獲得しく方針。来期以降のTVCMについては過去の効果を分析し、効率的な投資していくとしている。
スキルシェア市場には競合が何社かあるが、同社は知名度が高く既に代名詞の地位を得ていると考える。インターネットの世界は「トップ総取り」が原則であり、特に不特定多数の売り手と買い手が集まるマーケットプレースにおいては、相手方が多い方が有利になるためこのことは非常に重要だ。
総務省によると日本における「スキル×シェア」の利用率は3.7%であり、米国29.6%と比較して低い。今後の成長余地は非常に大きく、代名詞の地位を獲得した同社もそれに沿った成長が期待される。
また、今回の公開株販売においては旧臨時報告書方式では初めて、半数を超える56%が海外に振り向けられた。国内販売株数の一部を振り向けるとの名目から半数未満に抑えるのが業界の暗黙のルールだったが、これを解釈変更してまで実施したことに海外勢の取得意欲の高さが伝わる。
海外勢強気の背景にはイスラエルの世界最大手、ファイバー・インターナショナルが米市場で高く評価されていることがあるもよう。ファイバーのEV/売上高は25.75倍なのに対し、ココナラは11.2倍にとどまる。同水準に並ぶには2600円の株価が必要だ。厳密にはココナラの今期増収率はファイバーには劣るため、その分割引が必要ということにもなるが、米市場に比べて国内の成長余地は広い。海外勢がファイバーとの対比で買ってくる可能性は高いと考える。ファイバー含むグロース株の調整が足元で一巡していることも考慮し、初値は心理的節目にもなる2500円で予想する。
初値分析
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初値: 2,300円(今期予想単独PER: 1,079.8倍)
/ 上昇率: 91.7%
/ 高値: 2,647円
/ 安値: 2,188円
/ 終値: 2,599円
出来高: 20,701,400株 / 対公開株数: 148.9% / 初値出来高: 4,732,200株 / 初値売買代金: 10,884,060,000円
初値は公開価格を9割強上回った。売買代金100億円の大台乗せはソフトバンク以来の快挙。幻に終わったプレイドの初日の買いに迫る規模である。米市場に上場する世界最大手ファイバーインターナショナルとの対比でみた場合に割安感が強く、資金力のある海外勢を中心とした買いが入ったと考えられる。ただ18日は米株市場が大きく下落。ファイバー株も10%近く下げたことが重しになったとみられ、倍値には一歩届かなかった。
寄り付き後はもみ合いで推移していたが、大引け近くになって一段高した。買い上げられたのは14時半を過ぎてからで、海外勢というよりは短期筋の仕掛け的なものとみられる。相場全体が大きく下落するなか、こう着していたとはいえ、知名度が高く、流動性もある手あかの付いていない銘柄の値持ちがよかったことで、目を付けられたのではないかと考えられる。
ただ最後の買い上げにより、ファイバー株との割安感は完全に解消された。海外勢もここからさらに上値をむやみに買い上げることはしてこないだろう。上値は逃げ足の速い短期筋による売買となるため、基本的には行って来いで終わりやすいものと考える。
大和証券からリポートが出ている。ユーザー数の増加と単価の上昇を背景に20/8期~22/8期の営業収益は年平均27%で成長すると考察。21.8期は営業収益が前期比37%増の24.3億円、営業利益は8000万円の黒字、22.8期は営業収益が18%増の28.7億円、営業利益は1億円の黒字と予想した。
出来高: 20,701,400株 / 対公開株数: 148.9% / 初値出来高: 4,732,200株 / 初値売買代金: 10,884,060,000円
初値は公開価格を9割強上回った。売買代金100億円の大台乗せはソフトバンク以来の快挙。幻に終わったプレイドの初日の買いに迫る規模である。米市場に上場する世界最大手ファイバーインターナショナルとの対比でみた場合に割安感が強く、資金力のある海外勢を中心とした買いが入ったと考えられる。ただ18日は米株市場が大きく下落。ファイバー株も10%近く下げたことが重しになったとみられ、倍値には一歩届かなかった。
寄り付き後はもみ合いで推移していたが、大引け近くになって一段高した。買い上げられたのは14時半を過ぎてからで、海外勢というよりは短期筋の仕掛け的なものとみられる。相場全体が大きく下落するなか、こう着していたとはいえ、知名度が高く、流動性もある手あかの付いていない銘柄の値持ちがよかったことで、目を付けられたのではないかと考えられる。
ただ最後の買い上げにより、ファイバー株との割安感は完全に解消された。海外勢もここからさらに上値をむやみに買い上げることはしてこないだろう。上値は逃げ足の速い短期筋による売買となるため、基本的には行って来いで終わりやすいものと考える。
大和証券からリポートが出ている。ユーザー数の増加と単価の上昇を背景に20/8期~22/8期の営業収益は年平均27%で成長すると考察。21.8期は営業収益が前期比37%増の24.3億円、営業利益は8000万円の黒字、22.8期は営業収益が18%増の28.7億円、営業利益は1億円の黒字と予想した。
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(2/19)第1回訂正目論見書発行/フィデリティへの親引け項目を追加。