IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
5574 | 東証グロース | 情報・通信業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
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仮条件決定 | 2023/05/25 |
ブックビルディング期間 | 2023/05/29 - 06/01 |
公開価格決定 | 2023/06/02 |
申込期間 | 2023/06/05 - 06/08 |
払込期日 | 2023/06/12 |
上場日 | 2023/06/13 |
価格情報 | |
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想定価格 | 1,390円 |
仮条件 | 1,450 - 1,550円 |
公開価格 | 1,550円 |
初値予想 | 4,700円 |
初値 | 4,980円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 岡田 陽介(上場時34歳5カ月)/1988年生 |
---|---|
本店所在地 | 東京都港区三田 |
設立年 | 2012年 |
従業員数 | 87人 (2023/03/31現在)(平均36.6歳、年収893.4万円) |
事業内容 | DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「ABEJA Platform」を基盤として顧客企業のDXを総合的に支援する「デジタルプラットフォーム事業」の運営 |
URL | https://www.abejainc.com/ |
株主数 | 33人 (目論見書より) |
資本金 | 100,000,000円 (2023/05/09現在) |
上場時発行済株数 | 8,411,400株(別に潜在株式1,907,100株) |
公開株数 | 1,437,500株(公募700,000株、売り出し550,000株、オーバーアロットメント187,500株) |
調達資金使途 | 人件費、ABEJA Platform拡充のための研究開発運用費、採用費 |
連結会社 | 0社 |
シンジケート
公開株数1,250,000株(別に187,500株)
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 野村 | 1,125,200 | 90.02% |
引受証券 | SBI | 93,700 | 7.50% |
引受証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー | 12,500 | 1.00% |
引受証券 | みずほ | 9,300 | 0.74% |
引受証券 | 楽天 | 3,100 | 0.25% |
引受証券 | マネックス | 3,100 | 0.25% |
引受証券 | 松井 | 3,100 | 0.25% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
岡田陽介 | 代表取締役CEO | 1,708,100 | 17.76% |
SOMPO Light Vortex(株) | 業務提携先の子会社 | 1,693,500 | 17.61% |
ヒューリック(株) | 資本業務提携先 | 432,945 | 4.50% |
(株)インスパイア・インベストメント | 投資業(ファンド) | 430,400 | 4.47% |
外木直樹 | 執行役員 | 355,000 | 3.69% |
富松圭介 | 特別利害関係者など | 354,155 | 3.68% |
SBI AI&Blockchain投組 | 投資業(ファンド) | 347,200 | 3.61% |
SBI Ventures Two(株) | 投資業(ファンド) | 347,200 | 3.61% |
コタエル信託(株) | 新株予約権信託の受託者 | 332,000 | 3.45% |
(株)NTTドコモ | 特別利害関係者など | 326,100 | 3.39% |
PNB-INSPiRE Ethical Fund 1投組 | 投資業(ファンド) | 297,900 | 3.10% |
小間基裕 | 代表取締役COO | 271,000 | 2.82% |
VC Worldwide, Ltd. | 投資業(ファンド) | 269,900 | 2.81% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2023/08 | 単独中間実績 | 1,407 | 345 | 345 | 344 |
2023/08 | 単独会社予想 | 2,767 | 390 | 366 | 320 |
2022/08 | 単独実績 | 1,978 | -163 | -181 | -196 |
2021/08 | 単独実績 | 1,259 | -264 | -259 | -350 |
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2023/08 | 単独会社予想 | 40.74 | 367.88 | 0.00 |
参考類似企業
事業詳細
人工知能(AI)システムなどの提供。DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「ABEJA Platform」の提供を通じ、企業のDX推進を総合的に支援するデジタルプラットフォーム事業を展開している。社名はスペイン語で「ミツバチ」という意味であり、植物の受粉過程の一番の要であることと、世界で一番話されている“面積”が広い言語であることにあやかった。
アベジャプラットフォームはディープラーニング(深層学習)をベースに開発したソフトウエア群であり、DXの実行に必要なデータの生成・収集・加工・分析、AIモデリングまでのプロセスを提供し、継続的、安定的にクラウド上で運用する。顧客企業は必要なデータをプラットフォームに蓄積し、安全な環境の中でデータ加工などを行い、あらかじめ準備しているAIモデルを組み合わせることにより、簡便に属性推定システムや異常検知システムなどのAIシステムを構築できる。また、Human in the Loop(人間参加型)の仕組みを利用することにより、PoC(実証実験)を行わずにDXを推進することが可能となる。
〔売上高区分〕
1.トランスフォーメーション領域
アベジャプラットフォームを導入し、企業のDXニーズに対応したプロフェッショナルサービスを提供している。フロー型(都度契約)の契約となるが、長期間にわたる計画的なプロセスとなるため継続顧客からの収入が9割以上を占める。
2.オペレーション領域
アベジャプラットフォーム上に構築したさまざまなシステムを汎用的な仕組み・サービスとして提供している。ストック型(継続収入)の契約形態となる。
2022年8月期の売上高構成比は、トランスフォーメーション領域84.1%、オペレーション領域15.9%。主な販売先はSOMPOホールディングス38.0%。
アベジャプラットフォームはディープラーニング(深層学習)をベースに開発したソフトウエア群であり、DXの実行に必要なデータの生成・収集・加工・分析、AIモデリングまでのプロセスを提供し、継続的、安定的にクラウド上で運用する。顧客企業は必要なデータをプラットフォームに蓄積し、安全な環境の中でデータ加工などを行い、あらかじめ準備しているAIモデルを組み合わせることにより、簡便に属性推定システムや異常検知システムなどのAIシステムを構築できる。また、Human in the Loop(人間参加型)の仕組みを利用することにより、PoC(実証実験)を行わずにDXを推進することが可能となる。
〔売上高区分〕
1.トランスフォーメーション領域
アベジャプラットフォームを導入し、企業のDXニーズに対応したプロフェッショナルサービスを提供している。フロー型(都度契約)の契約となるが、長期間にわたる計画的なプロセスとなるため継続顧客からの収入が9割以上を占める。
2.オペレーション領域
アベジャプラットフォーム上に構築したさまざまなシステムを汎用的な仕組み・サービスとして提供している。ストック型(継続収入)の契約形態となる。
2022年8月期の売上高構成比は、トランスフォーメーション領域84.1%、オペレーション領域15.9%。主な販売先はSOMPOホールディングス38.0%。
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・直近(2022年4月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は210円。
・大株主上位25名(潜在株含む)と役員、アセットマネージメントには90日もしくは180日のロックアップが掛かる。ただし、外部の個人株主4名とベンチャーキャピタル(実質計10名235万5500株)については公開価格の1.5倍以上なら解除される。
・上場時に売却可能な現物株式は計7万4400株。
・上場時に行使可能かつロックアップ対象外の新株予約権は推定29万5500株分(従業員や外部協力者など)。
〈ファーストインプレッション〉
空白期間明けかつ成長期待の高いAI関連の情報通信株とあって人気化しそう。多額の繰越欠損金と新株予約権の多さにより、バリュエーションは見た目ほど割安なわけではないが、粗利率が6割あり先行投資も一巡したとのことから高い水準が許容されそうだ。半面、黒字化までに10年かかっており、長かった赤字期間の資金繰りは増資の繰り返しでこなしてきたことから、ベンチャーキャピタルの保有株が多い。地合いが強まるなかロックアップ解除に挑戦してからの初値形成が期待されるが、売り手は多く統制が利きにくい。状況によってはモンスターラボのパターンも想定される。
・大株主上位25名(潜在株含む)と役員、アセットマネージメントには90日もしくは180日のロックアップが掛かる。ただし、外部の個人株主4名とベンチャーキャピタル(実質計10名235万5500株)については公開価格の1.5倍以上なら解除される。
・上場時に売却可能な現物株式は計7万4400株。
・上場時に行使可能かつロックアップ対象外の新株予約権は推定29万5500株分(従業員や外部協力者など)。
〈ファーストインプレッション〉
空白期間明けかつ成長期待の高いAI関連の情報通信株とあって人気化しそう。多額の繰越欠損金と新株予約権の多さにより、バリュエーションは見た目ほど割安なわけではないが、粗利率が6割あり先行投資も一巡したとのことから高い水準が許容されそうだ。半面、黒字化までに10年かかっており、長かった赤字期間の資金繰りは増資の繰り返しでこなしてきたことから、ベンチャーキャピタルの保有株が多い。地合いが強まるなかロックアップ解除に挑戦してからの初値形成が期待されるが、売り手は多く統制が利きにくい。状況によってはモンスターラボのパターンも想定される。
仮条件分析
(BB参加妙味
:S)
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想定価格: 1,390円
吸収資金レンジ: 17.4億円 - 20.0億円(今期予想単独PER: 34.1倍)
時価総額レンジ: 116.9億円
仮条件: 1,450円 - 1,550円
吸収資金レンジ: 18.1億円 - 22.3億円(今期予想単独PER: 35.6倍 - 38.0倍)
時価総額レンジ: 122.0億円 - 130.4億円
仮条件は想定価格を4.32~11.51%上回る100円幅に設定された。
〈強材料〉
空白明け、人気業態、高利益率、高増収率、日経平均高値、仮条件上振れ
〈弱材料〉
費用削減による黒字化、マザーズ指数低迷、円安
〈結論〉
Sとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3500~3800円(実質PER:141~153倍)を想定する。
黒字化したばかりにもかかわらず利益率が高く、実力の高さがうかがえる案件であり、仮条件も最大1割強上振れるレンジとなった。くしくも空白期間前最後の案件と同じ業態で空白期間明けを迎えるなか、多くの買い注文を呼び込むことになりそうだ。
DXプラットフォーム「ABEJA Platform」を通じ、AIシステムなどを提供している。前期までは同プラットフォームへの投資がかさみ赤字が続いていたが、開発一巡と増収効果により今期11期目にして黒字化することになった。基礎的な機能面における投資はほぼ完了し、コア技術については特許取得済みだという。来期以降も増収効果により高い利益成長が狙えると見込まれる。
粗利率は前期から6割前後となっており、リッジアイ同様、AI関連のなかでも高い部類となっている。素の実力である粗利率と成長期待は比例する傾向にあり、初値後はさえなかったリッジアイもPER100倍前後をめどに下げ止まった。
アベジャは累積赤字の関係上、当面は税金支払いが少ない。また、役職員などには出世払いで多くのストックオプションを配分していたことから潜在株が発行済みの2割近くもある。これらを修正した実質PERは想定価格で56倍だったが、仮条件では最大62倍に引き上げられた。
バリュエーションは想定価格の段階でリッジアイの公開価格より高かったが、さらに1割強引き上げられた形だ。だが、リッジアイはじめ粗利率の高いAIソリューション株のPERは100倍台半ばに上る例も多く、割安感はまだまだ強い。空白期間中に日経平均株価は高値を更新するなど地合いは強いと推測され、明けの案件ということもあり買いは殺到することになろう。
半面、公開価格の1.5倍以上には公開株数の1.6倍にも上るロックアップ解除が控える。ファンドのほかエンゼルも混じっており、動向がやや読みにくい部分があるが、株式は分散しており基本的には解除後は売り圧力が急速に高まるとみておくべきだろう。
ただ解除価格の時点でも実質PERは94倍に過ぎず、バリュエーション的にはまだ買える水準だ。リッジアイでは初日から30億円もの買いを集めたが、こちらの営業利益は3倍以上ある。加えて足元では連日のAI関連のニュース発信を受け、関連株の物色意欲が旺盛であり、外部環境的にもさらに買いを集める可能性は高い。一方で、アイスペースほどのお祭り感はないとみて、売買代金は間をとって40億円程度とみると、単純計算では初値は持ち越しの4000円が視野に入ることになる。
だが、初日の気配上限値まで来ると実質PERは144倍に上る。VCとしては翌日には持ち越させたくない心理も働きそうだ。翌日に入ったとしても勢いは大きくそがれることになるため、初値は初日の気配上限を軸に想定しておくこととする。
吸収資金レンジ: 17.4億円 - 20.0億円(今期予想単独PER: 34.1倍)
時価総額レンジ: 116.9億円
仮条件: 1,450円 - 1,550円
吸収資金レンジ: 18.1億円 - 22.3億円(今期予想単独PER: 35.6倍 - 38.0倍)
時価総額レンジ: 122.0億円 - 130.4億円
仮条件は想定価格を4.32~11.51%上回る100円幅に設定された。
〈強材料〉
空白明け、人気業態、高利益率、高増収率、日経平均高値、仮条件上振れ
〈弱材料〉
費用削減による黒字化、マザーズ指数低迷、円安
〈結論〉
Sとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3500~3800円(実質PER:141~153倍)を想定する。
黒字化したばかりにもかかわらず利益率が高く、実力の高さがうかがえる案件であり、仮条件も最大1割強上振れるレンジとなった。くしくも空白期間前最後の案件と同じ業態で空白期間明けを迎えるなか、多くの買い注文を呼び込むことになりそうだ。
DXプラットフォーム「ABEJA Platform」を通じ、AIシステムなどを提供している。前期までは同プラットフォームへの投資がかさみ赤字が続いていたが、開発一巡と増収効果により今期11期目にして黒字化することになった。基礎的な機能面における投資はほぼ完了し、コア技術については特許取得済みだという。来期以降も増収効果により高い利益成長が狙えると見込まれる。
粗利率は前期から6割前後となっており、リッジアイ同様、AI関連のなかでも高い部類となっている。素の実力である粗利率と成長期待は比例する傾向にあり、初値後はさえなかったリッジアイもPER100倍前後をめどに下げ止まった。
アベジャは累積赤字の関係上、当面は税金支払いが少ない。また、役職員などには出世払いで多くのストックオプションを配分していたことから潜在株が発行済みの2割近くもある。これらを修正した実質PERは想定価格で56倍だったが、仮条件では最大62倍に引き上げられた。
バリュエーションは想定価格の段階でリッジアイの公開価格より高かったが、さらに1割強引き上げられた形だ。だが、リッジアイはじめ粗利率の高いAIソリューション株のPERは100倍台半ばに上る例も多く、割安感はまだまだ強い。空白期間中に日経平均株価は高値を更新するなど地合いは強いと推測され、明けの案件ということもあり買いは殺到することになろう。
半面、公開価格の1.5倍以上には公開株数の1.6倍にも上るロックアップ解除が控える。ファンドのほかエンゼルも混じっており、動向がやや読みにくい部分があるが、株式は分散しており基本的には解除後は売り圧力が急速に高まるとみておくべきだろう。
ただ解除価格の時点でも実質PERは94倍に過ぎず、バリュエーション的にはまだ買える水準だ。リッジアイでは初日から30億円もの買いを集めたが、こちらの営業利益は3倍以上ある。加えて足元では連日のAI関連のニュース発信を受け、関連株の物色意欲が旺盛であり、外部環境的にもさらに買いを集める可能性は高い。一方で、アイスペースほどのお祭り感はないとみて、売買代金は間をとって40億円程度とみると、単純計算では初値は持ち越しの4000円が視野に入ることになる。
だが、初日の気配上限値まで来ると実質PERは144倍に上る。VCとしては翌日には持ち越させたくない心理も働きそうだ。翌日に入ったとしても勢いは大きくそがれることになるため、初値は初日の気配上限を軸に想定しておくこととする。
公開価格分析
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公開価格: 1,550円
吸収資金: 22.3億円(今期予想単独PER: 38.0倍)
時価総額: 130.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1426円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。
想定初値上限を4000円に引き上げる。パークシャを筆頭にAIソリューション株への物色は継続している。さすがに上場日までには息切れするだろうが、相場環境的には初日に付くならノーリスクの解釈で大量の買い注文が入ることになりそう。VCの社数と株数がともに多いだけに持ち越しになるかはなおも不透明だが、競合株の物色が一向に衰えないだけに可能性は想定しておきたい。
吸収資金: 22.3億円(今期予想単独PER: 38.0倍)
時価総額: 130.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は1426円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。
想定初値上限を4000円に引き上げる。パークシャを筆頭にAIソリューション株への物色は継続している。さすがに上場日までには息切れするだろうが、相場環境的には初日に付くならノーリスクの解釈で大量の買い注文が入ることになりそう。VCの社数と株数がともに多いだけに持ち越しになるかはなおも不透明だが、競合株の物色が一向に衰えないだけに可能性は想定しておきたい。
初値予想
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初値予想: 4,700円(今期予想単独PER: 115.4倍)
初値買い妙味: B
初値高騰を予想する。買いの入りやすい空白期間明けの案件であるうえに、今の相場で物色の柱となっている人工知能(AI)ベンチャー株とあって、買いが殺到することになりそうだ。
AIシステムなどを提供している。第10期となる前期までは基盤のDX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「ABEJA Platform」への投資がかさみ赤字が続いていたが、ようやくそこへの投資が前期で一巡した。増収効果も加わり今期からは営業黒字に浮上する。もともと粗利率は高かったことから黒字化1年目にして営業利益は3.9億円に上る会社予想だ。
IPOではAI株の人気はもともと高かったうえ、米エヌビディアの決算以降、株式市場ではAIベンチャー株の物色が止まらない。株価は倍になったところも出ているなか、公開価格は想定価格からは1割強しか引き上げられておらず、出遅れ感は強い。
また、公開価格の希薄化後PERは実質60倍強と高いが、競合はさらに高く3桁台が多く200倍以上、さらには4桁台になった競合も出ており、バリュエーションは今や青天井だ。粗利率を素の実力とみれば同社も3桁クラブ入りの資格は十分ある。米グーグルからの出資を受けていることも話題であり、今のAIバブルの状況を踏まえれば、新興市場としては最大級の買いが入ることは想定せねばなるまい。
一方、赤字時代が長かったせいか、既存株主にはベンチャーキャピタルが多く、公開価格の1.5倍以上では公開株数の1.6倍にも上る235万株強ものロックアップ解除が控える。出遅れ感の強まるなかで握力を強める可能性はあるものの、保有状況は10名に分散しているうえにエンゼルとみられる個人も混じるだけに制御は難しい。初値は持ち越しを想定するが、2日目には早々に落とし所を探る展開になろう。売買代金はアイスペース級の50億円を前提に初値は公開価格の3倍超となる4700円で予想する。
<追加予想>
大幅な買い越しのまま初値が付かなかった。最終気配値は公開価格の2.3倍となる3565円で、差し引き106万8500株の買い越し。買い注文は売りの4.9倍あった。
上場2日目からは約定代金の即日徴収、成り行き買い禁止、自己売買部門の初値買い禁止――の規制が入る。
「3565円買い気配値――約107万株の買い越し(対当価格:なし)」
売り 買い
246,300株 成行 414,600株
377,000株 6,200円 621,300株
----------------------------------------------------
274,200株 3,565円 1,342,700株(買売倍率4.90倍)
初日の最終的な買い注文は48億円弱であり、アイスペースの53億円弱には及ばなかったが、10分前までは50億円を超えていた。ほぼ予想通りの買いが入ったことになる。買いの勢いを前に既存株主もそろって売りを出すのを見送ったもようだ。ロックアップ解除価格での売り指し値はなく、最終気配での売り注文は公開株数の19%しか出ていなかった。
ただし、2日目はこのようには行かないだろう。既存株主次第にはなるが、彼らが売りに動けば需給は急速に緩み、アイスペースとは違って初日の板は当てにしづらい。AIバブル極まるなか既存株主が売り渋るケースは考えられるが、人数が多く統制は取りにくい。初日の展開は想定内であり、予想初値が実現する可能性は高まったとみる。
野村証券からりポートが出ている。特長はABEJA Platformを基盤としたサービス提供と、Human in the Loop(人間参加型)の仕組みの活用の2点だと指摘。23.8期の営業利益は会社予想と同じ3.9億円(EPS 40.7円)、24.8期は33%増の5.2億円(53.8円)、25.8期は27%増の6.6億円(68.5円)と予想した。
初値買い妙味: B
初値高騰を予想する。買いの入りやすい空白期間明けの案件であるうえに、今の相場で物色の柱となっている人工知能(AI)ベンチャー株とあって、買いが殺到することになりそうだ。
AIシステムなどを提供している。第10期となる前期までは基盤のDX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「ABEJA Platform」への投資がかさみ赤字が続いていたが、ようやくそこへの投資が前期で一巡した。増収効果も加わり今期からは営業黒字に浮上する。もともと粗利率は高かったことから黒字化1年目にして営業利益は3.9億円に上る会社予想だ。
IPOではAI株の人気はもともと高かったうえ、米エヌビディアの決算以降、株式市場ではAIベンチャー株の物色が止まらない。株価は倍になったところも出ているなか、公開価格は想定価格からは1割強しか引き上げられておらず、出遅れ感は強い。
また、公開価格の希薄化後PERは実質60倍強と高いが、競合はさらに高く3桁台が多く200倍以上、さらには4桁台になった競合も出ており、バリュエーションは今や青天井だ。粗利率を素の実力とみれば同社も3桁クラブ入りの資格は十分ある。米グーグルからの出資を受けていることも話題であり、今のAIバブルの状況を踏まえれば、新興市場としては最大級の買いが入ることは想定せねばなるまい。
一方、赤字時代が長かったせいか、既存株主にはベンチャーキャピタルが多く、公開価格の1.5倍以上では公開株数の1.6倍にも上る235万株強ものロックアップ解除が控える。出遅れ感の強まるなかで握力を強める可能性はあるものの、保有状況は10名に分散しているうえにエンゼルとみられる個人も混じるだけに制御は難しい。初値は持ち越しを想定するが、2日目には早々に落とし所を探る展開になろう。売買代金はアイスペース級の50億円を前提に初値は公開価格の3倍超となる4700円で予想する。
<追加予想>
大幅な買い越しのまま初値が付かなかった。最終気配値は公開価格の2.3倍となる3565円で、差し引き106万8500株の買い越し。買い注文は売りの4.9倍あった。
上場2日目からは約定代金の即日徴収、成り行き買い禁止、自己売買部門の初値買い禁止――の規制が入る。
「3565円買い気配値――約107万株の買い越し(対当価格:なし)」
売り 買い
246,300株 成行 414,600株
377,000株 6,200円 621,300株
----------------------------------------------------
274,200株 3,565円 1,342,700株(買売倍率4.90倍)
初日の最終的な買い注文は48億円弱であり、アイスペースの53億円弱には及ばなかったが、10分前までは50億円を超えていた。ほぼ予想通りの買いが入ったことになる。買いの勢いを前に既存株主もそろって売りを出すのを見送ったもようだ。ロックアップ解除価格での売り指し値はなく、最終気配での売り注文は公開株数の19%しか出ていなかった。
ただし、2日目はこのようには行かないだろう。既存株主次第にはなるが、彼らが売りに動けば需給は急速に緩み、アイスペースとは違って初日の板は当てにしづらい。AIバブル極まるなか既存株主が売り渋るケースは考えられるが、人数が多く統制は取りにくい。初日の展開は想定内であり、予想初値が実現する可能性は高まったとみる。
野村証券からりポートが出ている。特長はABEJA Platformを基盤としたサービス提供と、Human in the Loop(人間参加型)の仕組みの活用の2点だと指摘。23.8期の営業利益は会社予想と同じ3.9億円(EPS 40.7円)、24.8期は33%増の5.2億円(53.8円)、25.8期は27%増の6.6億円(68.5円)と予想した。
初値分析
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初値: 4,980円(今期予想単独PER: 122.2倍)
/ 上昇率: 221.3%
/ 高値: 5,680円
/ 安値: 4,575円
/ 終値: 5,140円
出来高: 3,115,300株 / 対公開株数: 216.7% / 初値出来高: 883,300株 / 初値売買代金: 4,398,834,000円
初値は高騰した。2日目は朝方から5000円が意識される展開。売買代金は想定の50億円を下回ったものの、AIバブルを背景に売り渋りが強く予想を上回る値が付いた。ただ途中では対当価格は5000円を超える勢いだったが、直前に売りが大きく増えて超えられず。既存株主からの大口売りが出たか。
寄り付き後は乱高下した。10分でストップ高に到達したが既存株主からの売りが出たのだろう。張り付かず行って来いになった。その後は5000円をはさんだもみ合いが続いた。グロービーが寄り付くと資金シフトが起きたのか急落する場面があったが、4500円の手前で切り返した。あすの即金規制解除に期待した買いが入ったものとみられる。
乱高下はしばらく続きそうだが、やがては反動安に見舞われるとみる。AIバブルのおかげで3倍強の初値でも割高感はさほどないが、売り渋りが起きたおかげで既存株主の売りはあまり進んでいないものとみられる。ゴールデンウイーク前に上場した競合のリッジアイは初値後急落したが、AIバブルでも回復は重く、決算発表を通過した本日はストップ安になった。目先は需給が優先されるため既存株主の売りに上値を抑えられてからの見切り売りになりやすいとみる。
出来高: 3,115,300株 / 対公開株数: 216.7% / 初値出来高: 883,300株 / 初値売買代金: 4,398,834,000円
初値は高騰した。2日目は朝方から5000円が意識される展開。売買代金は想定の50億円を下回ったものの、AIバブルを背景に売り渋りが強く予想を上回る値が付いた。ただ途中では対当価格は5000円を超える勢いだったが、直前に売りが大きく増えて超えられず。既存株主からの大口売りが出たか。
寄り付き後は乱高下した。10分でストップ高に到達したが既存株主からの売りが出たのだろう。張り付かず行って来いになった。その後は5000円をはさんだもみ合いが続いた。グロービーが寄り付くと資金シフトが起きたのか急落する場面があったが、4500円の手前で切り返した。あすの即金規制解除に期待した買いが入ったものとみられる。
乱高下はしばらく続きそうだが、やがては反動安に見舞われるとみる。AIバブルのおかげで3倍強の初値でも割高感はさほどないが、売り渋りが起きたおかげで既存株主の売りはあまり進んでいないものとみられる。ゴールデンウイーク前に上場した競合のリッジアイは初値後急落したが、AIバブルでも回復は重く、決算発表を通過した本日はストップ安になった。目先は需給が優先されるため既存株主の売りに上値を抑えられてからの見切り売りになりやすいとみる。