IPO銘柄詳細
コード | 市場 | 業種 | 売買単位 | 注目度 |
---|---|---|---|---|
9168 | 東証グロース | サービス業 | 100株 | A |
注目のIPO銘柄
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スケジュール
スケジュール | |
---|---|
仮条件決定 | 2023/08/25 |
ブックビルディング期間 | 2023/08/28 - 08/31 |
公開価格決定 | 2023/09/01 |
申込期間 | 2023/09/04 - 09/07 |
払込期日 | 2023/09/11 |
上場日 | 2023/09/12 |
価格情報 | |
---|---|
想定価格 | 850円 |
仮条件 | 800 - 850円 |
公開価格 | 850円 |
初値予想 | 800円 |
初値 | 850円 |
- スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 | 北村 俊樹(上場時39歳8カ月)/1983年生 |
---|---|
本店所在地 | 東京都港区六本木 泉ガーデンタワー34階 |
設立年 | 2020年 |
従業員数 | 241人 (2023/06/30現在)(平均31.6歳、年収1118.3万円)、連結241人 |
事業内容 | 総合コンサルティング事業 |
URL | https://www.rise-cg.co.jp/ |
株主数 | 5人 (目論見書より) |
資本金 | 110,000,000円 (2023/08/08現在) |
上場時発行済株数 | 24,396,910株(別に潜在株式1,156,380株) |
公開株数 | 14,572,100株(公募129,800株、売り出し12,541,600株、オーバーアロットメント1,900,700株) |
調達資金使途 | 人材採用育成投資 |
連結会社 | 1社 |
シンジケート
公開株数12,671,400株(別に1,900,700株)/海外分含む
種別 | 証券会社名 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
主幹事証券 | 野村 | 11,544,000 | 91.10% |
引受証券 | SBI | 633,500 | 5.00% |
引受証券 | みずほ | 158,300 | 1.25% |
引受証券 | 大和 | 158,300 | 1.25% |
引受証券 | SMBC日興 | 126,700 | 1.00% |
引受証券 | 松井 | 25,300 | 0.20% |
引受証券 | マネックス | 25,300 | 0.20% |
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 | 摘要 | 株数 | 比率 |
---|---|---|---|
Sunrise CapitalIII,L.P. | 投資業(ファンド) | 10,812,360 | 42.53% |
Sunrise CapitalIII(JPY),L.P. | 投資業(ファンド) | 6,107,800 | 24.02% |
Sunrise CapitalIII(Non-US),L.P. | 投資業(ファンド) | 4,843,530 | 19.05% |
朝日竜樹 | 旧会社の元代表取締役 | 2,427,000 | 9.55% |
コタエル信託(株) | 新株予約権信託の受託者 | 439,410 | 1.73% |
和田学 | 代表取締役副社長 | 119,990 | 0.47% |
北村俊樹 | 代表取締役社長 | 84,930 | 0.33% |
(株)NTTデータ | 取引先 | 76,420 | 0.30% |
進藤基浩 | 執行役員 | 34,700 | 0.14% |
白井亮 | 執行役員 | 28,310 | 0.11% |
業績動向(単位:百万円)
決算期 | 種別 | 売上収益 | 営業利益 | 税引き前利益 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|
2024/02 | 連結1Q実績 | 1,442 | 403 | 395 | 272 |
2024/02 | 連結会社予想 | 6,106 | 1,583 | 1,560 | 1,071 |
2023/02 | 連結実績 | 4,761 | 1,376 | 1,312 | 965 |
2022/02 | 連結実績 | 3,431 | 949 | 826 | 682 |
売上収益
営業利益
税引き前利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
決算期 | 種別 | EPS | BPS | 配当 |
---|---|---|---|---|
2024/02 | 連結会社予想 | 44.02 | 200.99 | - |
参考類似企業
事業詳細
総合コンサルティングファーム。幅広い領域における経営コンサルティング事業を展開している。実行を支援することに注力しており、戦略策定段階においてはPoC(概念実証)や実行支援を見据えた構想策定と具体的なサービス提案、実行段階においては各課題への対応や社員代替を行うことで、クライアントが問題なく回せるようになるまで伴走支援する。また、外部人材も積極的に活用しており、協力会社プラットフォームを運営することでフリーコンサルタントを確保している。
現会社は前身の旧会社を買収するための受け皿として設立された経緯があり、旧会社は2010年12月に設立された。買収したのは香港CLSAキャピタルパートナーズの日本中堅企業投資ファンド、サンライズ・キャピタルであり、現在は発行済み株式の約9割を所有するが、公募売り出し後は過半数を下回る予定だ。
2023年2月期の連結売上収益構成比は、コンサルティング事業100%(外注売上高9.7%)。主な販売先はNTTデータ26.2%、日立コンサルティング11.5%、NTTドコモ5.4%。
現会社は前身の旧会社を買収するための受け皿として設立された経緯があり、旧会社は2010年12月に設立された。買収したのは香港CLSAキャピタルパートナーズの日本中堅企業投資ファンド、サンライズ・キャピタルであり、現在は発行済み株式の約9割を所有するが、公募売り出し後は過半数を下回る予定だ。
2023年2月期の連結売上収益構成比は、コンサルティング事業100%(外注売上高9.7%)。主な販売先はNTTデータ26.2%、日立コンサルティング11.5%、NTTドコモ5.4%。
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・直近(2023年2月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は、分割を遡及(そきゅう)修正すると1236.7円。
・売り出し株の一部は欧州やアジアを中心とする海外市場(米加除く)で販売される。
・潜在株含めた大株主上位10名(現物株主は全て)には90日のロックアップが掛かる。
・上場時点で行使可能かつロックアップ対象外の新株予約権は合計22万4520株分。
・上場後ロックアップ期間内のサンライズキャピタルの議決権所有割合は34.66~42.77%。
〈ファーストインプレッション〉
不調続きのファンド出口案件ではあるが、今年は初値堅調の傾向のある値下げ案件でもある。今年2月の上場前株価は希薄化後PER30倍近くに上るが、想定価格では20倍程度になるため経営コンサルとしてはやや割安感のある水準になる。ただファンド買収時の自己のれんが重く、IFRS(国際会計基準)採用で償却していないため総資産の7割近くに上る。のれん資本倍率は今期末には1倍を下回る見込みでありEV/EBITDAでみても割高感はないが、市場の警戒感は強そう。サンライズのこれまでのIPO実績はバロックジャパン、ベイカレント、ライフドリンク、AB&カンパニーとあるが、どれも初値は公開価格割れだった。公開規模も大きいため狙うにしても上場後の方が得策か。
・売り出し株の一部は欧州やアジアを中心とする海外市場(米加除く)で販売される。
・潜在株含めた大株主上位10名(現物株主は全て)には90日のロックアップが掛かる。
・上場時点で行使可能かつロックアップ対象外の新株予約権は合計22万4520株分。
・上場後ロックアップ期間内のサンライズキャピタルの議決権所有割合は34.66~42.77%。
〈ファーストインプレッション〉
不調続きのファンド出口案件ではあるが、今年は初値堅調の傾向のある値下げ案件でもある。今年2月の上場前株価は希薄化後PER30倍近くに上るが、想定価格では20倍程度になるため経営コンサルとしてはやや割安感のある水準になる。ただファンド買収時の自己のれんが重く、IFRS(国際会計基準)採用で償却していないため総資産の7割近くに上る。のれん資本倍率は今期末には1倍を下回る見込みでありEV/EBITDAでみても割高感はないが、市場の警戒感は強そう。サンライズのこれまでのIPO実績はバロックジャパン、ベイカレント、ライフドリンク、AB&カンパニーとあるが、どれも初値は公開価格割れだった。公開規模も大きいため狙うにしても上場後の方が得策か。
仮条件分析
(BB参加妙味
:C)
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想定価格: 850円
吸収資金レンジ: 107.7億円 - 123.9億円(今期予想連結PER: 19.3倍)
時価総額レンジ: 207.4億円
仮条件: 800円 - 850円
吸収資金レンジ: 101.4億円 - 123.9億円(今期予想連結PER: 18.2倍 - 19.3倍)
時価総額レンジ: 195.2億円 - 207.4億円
仮条件は想定価格を上限に50円幅に設定された。下限価格は措定を5.88%下回る。
〈強材料〉
業績絶好調、ダウンラウンド、値付けは違和感なし、野村主幹事、前後日程なし
〈弱材料〉
ファンド出口案件連敗、吸収金額大、夏枯れ相場、仮条件下振れ
〈結論〉
Cとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は780~850円(希薄化後PER:18.6~20.3倍)を想定する。
業績好調なうえ、値付けに不審な点はないが、流れのよくないファンドの出口案件。財務もそれほど悪くはないが、この流れのなかでは好意的に見られることはなさそう。仮条件も下振れ設定となったことで、様子見ムードのスタートになろう。
外資系コンティングファームの出身者が創業したコンサルティングファームであり、現在は香港系投資会社の傘下にある。「戦略の実行」と「成果の上昇」を重視することを特徴とする。
国内ビジネスコンサルティング市場はコロナで一時的な打撃を受けたものの、企業のDX支援需要を追い風にその後は順調に成長しており2021年は前年比11.4%増の5724億円になったもよう。26年までは年率8.8%で成長すると予測されている。人材不足がネックとなる業界だが、足元の従業員数は拡大しておりそれに伴い業績も順調に拡大する傾向だ。今24年2月期はコンサルタントの将来に備えたトレーニングなどにより営業利益率は大幅に悪化するが、コンサルタント増加などによる前年比28%の増収効果により相殺され15%の営業増益を同社では予想している。
仮条件の希薄化後PERは20倍前後に設定された。コンサルティング会社のPERはまちまちなものの、業績が比較的好調に推移する方は20倍台半ばが標準的だ。負債を考慮したEV/EBITDAは13.6倍であり、こちらの指標でも特に割高感はない。NTTデータが出資した今春の単価1236.7円ではPERは29.5倍、EV/EBITDAなら19.4倍に上り割高感が出るが、割安感の出る水準まで引き下げられた印象だ。妥当に評価されれば1000円前後の価値はあるだろう。ファンドの買収案件とあって財務体質は決していい方ではないが、上場時のれん資本倍率は1.25倍であり、今期末には1倍を下回る見込みだ。のれんの減損による債務超過転落リスクはなくなる。
ただ6月のノバレーゼ以降、ファンドの出口案件は苦戦が続く。久々のIPOであっても流れ的に手を出しにくい。仮条件も下振れレンジの設定となっており、機関投資家もさすがに慎重な様子がうかがえる。コンサルティングファームの評価はおおむね成長率次第といってもまちまちではあるため、実力的に割安だとみてもナレルグループ同様に初動は鈍い可能性を否定できない。
さらに公開規模はグロース市場にしては大きい124億円弱に上る。営業利益は2桁億円に上るが、今回のオファリングレシオは60%に上り企業規模と公開規模が合っていない印象を受ける。ナレルGもこのパターンだったが、今回はさらにギャップが大きい。主幹事証券の営業力には期待したいところだが、発揮されたとしても公開価格を守る程度にとどまるとみる。
吸収資金レンジ: 107.7億円 - 123.9億円(今期予想連結PER: 19.3倍)
時価総額レンジ: 207.4億円
仮条件: 800円 - 850円
吸収資金レンジ: 101.4億円 - 123.9億円(今期予想連結PER: 18.2倍 - 19.3倍)
時価総額レンジ: 195.2億円 - 207.4億円
仮条件は想定価格を上限に50円幅に設定された。下限価格は措定を5.88%下回る。
〈強材料〉
業績絶好調、ダウンラウンド、値付けは違和感なし、野村主幹事、前後日程なし
〈弱材料〉
ファンド出口案件連敗、吸収金額大、夏枯れ相場、仮条件下振れ
〈結論〉
Cとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は780~850円(希薄化後PER:18.6~20.3倍)を想定する。
業績好調なうえ、値付けに不審な点はないが、流れのよくないファンドの出口案件。財務もそれほど悪くはないが、この流れのなかでは好意的に見られることはなさそう。仮条件も下振れ設定となったことで、様子見ムードのスタートになろう。
外資系コンティングファームの出身者が創業したコンサルティングファームであり、現在は香港系投資会社の傘下にある。「戦略の実行」と「成果の上昇」を重視することを特徴とする。
国内ビジネスコンサルティング市場はコロナで一時的な打撃を受けたものの、企業のDX支援需要を追い風にその後は順調に成長しており2021年は前年比11.4%増の5724億円になったもよう。26年までは年率8.8%で成長すると予測されている。人材不足がネックとなる業界だが、足元の従業員数は拡大しておりそれに伴い業績も順調に拡大する傾向だ。今24年2月期はコンサルタントの将来に備えたトレーニングなどにより営業利益率は大幅に悪化するが、コンサルタント増加などによる前年比28%の増収効果により相殺され15%の営業増益を同社では予想している。
仮条件の希薄化後PERは20倍前後に設定された。コンサルティング会社のPERはまちまちなものの、業績が比較的好調に推移する方は20倍台半ばが標準的だ。負債を考慮したEV/EBITDAは13.6倍であり、こちらの指標でも特に割高感はない。NTTデータが出資した今春の単価1236.7円ではPERは29.5倍、EV/EBITDAなら19.4倍に上り割高感が出るが、割安感の出る水準まで引き下げられた印象だ。妥当に評価されれば1000円前後の価値はあるだろう。ファンドの買収案件とあって財務体質は決していい方ではないが、上場時のれん資本倍率は1.25倍であり、今期末には1倍を下回る見込みだ。のれんの減損による債務超過転落リスクはなくなる。
ただ6月のノバレーゼ以降、ファンドの出口案件は苦戦が続く。久々のIPOであっても流れ的に手を出しにくい。仮条件も下振れレンジの設定となっており、機関投資家もさすがに慎重な様子がうかがえる。コンサルティングファームの評価はおおむね成長率次第といってもまちまちではあるため、実力的に割安だとみてもナレルグループ同様に初動は鈍い可能性を否定できない。
さらに公開規模はグロース市場にしては大きい124億円弱に上る。営業利益は2桁億円に上るが、今回のオファリングレシオは60%に上り企業規模と公開規模が合っていない印象を受ける。ナレルGもこのパターンだったが、今回はさらにギャップが大きい。主幹事証券の営業力には期待したいところだが、発揮されたとしても公開価格を守る程度にとどまるとみる。
公開価格分析
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公開価格: 850円
吸収資金: 123.9億円(今期予想連結PER: 19.3倍)
時価総額: 207.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は790.50円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。海外販売株数については公開株数の20.2%に当たる294万2900株に決まった。
バリュエーションは問題なく業績も堅調とあって、出口案件連敗のなかでの120億円超の案件ながらブックビルディングは無事通過した。コンサルファームはサービス業に分類されるが、成長業態のIT関連でもあることが救いだが、海外配分も2割にとどまっている。引き続き初動は慎重に見たい。
吸収資金: 123.9億円(今期予想連結PER: 19.3倍)
時価総額: 207.4億円
公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は790.50円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況は、申告された総需要株式数が公開株数を十分に上回り、総件数が多数にわたっていたうえ、価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたことが特徴だった。海外販売株数については公開株数の20.2%に当たる294万2900株に決まった。
バリュエーションは問題なく業績も堅調とあって、出口案件連敗のなかでの120億円超の案件ながらブックビルディングは無事通過した。コンサルファームはサービス業に分類されるが、成長業態のIT関連でもあることが救いだが、海外配分も2割にとどまっている。引き続き初動は慎重に見たい。
初値予想
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初値予想: 800円(今期予想連結PER: 18.2倍)
初値買い妙味: B
初値苦戦を予想する。活発なIT(情報技術)投資の追い風を受けるコンサルティング業界だが、公開価格割れの続くファンドの出口案件でもある。まだ警戒感は強く、公開規模も大きいだけに初動の買い手は少ないとみる。
外資系コンティングファームの出身者が創業したコンサルティングファームであり、現在は香港系の中堅日本企業投資ファンド、サンライズキャピタルの傘下にある。「戦略の実行」と「成果の上昇」を重視することを特徴とする。
国内ビジネスコンサルティング市場はコロナで一時的な打撃を受けたものの、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への支援需要を追い風にその後は順調に成長している。人材不足がネックとなる業界だが、足元の従業員数は増加傾向にある。今24年2月期はコンサルタントの将来に備えたトレーニングなどにより営業利益率は28.9%→25.9%へと悪化するが、前期比28%の増収効果により15%の営業増益になる会社見通しとなっている。
公開価格の希薄化後PERは20倍に設定された。コンサルティング会社のPERはまちまちなものの、同じくサンライズキャピタルの出口案件だったベイカレントは30倍、その他でも主力どころは20倍台半ばで推移する企業が多い。有利子負債の多さを考慮してEV/EBITDAで見ても割高感はない。来期は稼働率の向上による大幅増益も期待できるなか、NTTデータによる取得価格の1236.7円とまではいかなくとも1000円前後での評価は付いていいだろう。
ただここまでファンドの大型出口案件は公開価格割れが6連続となっている。今でこそ高い評価を受けるベイカレントも初値は公開価格割れだった。ベイカレントは上場直後には下方修正やトップ交代などの混乱があったため、今の高い評価をサンライズの功績とはみなしにくい面もある。
そもそもベイカレントに限らず、サンライズの出口案件はこれまで上昇して始まった試しがない。今回については公開規模も120億円強と大きいことから、初動は様子見ムードにならざるを得ないだろう。売り買い一致は引受価額との間で心理的節目となる800円前後になると予想する。
初値買い妙味: B
初値苦戦を予想する。活発なIT(情報技術)投資の追い風を受けるコンサルティング業界だが、公開価格割れの続くファンドの出口案件でもある。まだ警戒感は強く、公開規模も大きいだけに初動の買い手は少ないとみる。
外資系コンティングファームの出身者が創業したコンサルティングファームであり、現在は香港系の中堅日本企業投資ファンド、サンライズキャピタルの傘下にある。「戦略の実行」と「成果の上昇」を重視することを特徴とする。
国内ビジネスコンサルティング市場はコロナで一時的な打撃を受けたものの、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への支援需要を追い風にその後は順調に成長している。人材不足がネックとなる業界だが、足元の従業員数は増加傾向にある。今24年2月期はコンサルタントの将来に備えたトレーニングなどにより営業利益率は28.9%→25.9%へと悪化するが、前期比28%の増収効果により15%の営業増益になる会社見通しとなっている。
公開価格の希薄化後PERは20倍に設定された。コンサルティング会社のPERはまちまちなものの、同じくサンライズキャピタルの出口案件だったベイカレントは30倍、その他でも主力どころは20倍台半ばで推移する企業が多い。有利子負債の多さを考慮してEV/EBITDAで見ても割高感はない。来期は稼働率の向上による大幅増益も期待できるなか、NTTデータによる取得価格の1236.7円とまではいかなくとも1000円前後での評価は付いていいだろう。
ただここまでファンドの大型出口案件は公開価格割れが6連続となっている。今でこそ高い評価を受けるベイカレントも初値は公開価格割れだった。ベイカレントは上場直後には下方修正やトップ交代などの混乱があったため、今の高い評価をサンライズの功績とはみなしにくい面もある。
そもそもベイカレントに限らず、サンライズの出口案件はこれまで上昇して始まった試しがない。今回については公開規模も120億円強と大きいことから、初動は様子見ムードにならざるを得ないだろう。売り買い一致は引受価額との間で心理的節目となる800円前後になると予想する。
初値分析
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初値: 850円(今期予想連結PER: 19.3倍)
/ 上昇率: 0.0%
/ 高値: 896円
/ 安値: 821円
/ 終値: 859円
出来高: 4,973,200株 / 対公開株数: 34.1% / 初値出来高: 1,124,800株 / 初値売買代金: 956,080,000円
初値は公開価格と同値だった。出口案件の連敗ストップには至らなかったものの、ひとまず棚上げには成功した。寄り前気配はあたかも公開価格での売り注文数に合わせるかのようにした買いが増減し、そのまま9時を迎えた。かなり不自然な気配だったが、どこかの機関投資家がまとまった株式を取得するのに売りに合わせたのか。出口案件の連発が続いた後とあって事前の警戒感が高かったことが奏功し、売却率が低かったことも幸いした。公開規模123億円の案件に対し、初値売買代金が10億円を切るのは珍しい。
寄り付き後も公開価格を意識した展開が続いた。初値形成過程に不自然さがぬぐえないなか、直後は売られ安値を付けたが、すぐに反発し今度は高値を付けた。だが900円を前に失速するとその後は公開価格付近でのもみ合いに推移した。上下に行って来いとなって以降は上場初日とは思えないほど静かな値動きだった。
しばらくは様子見ムードが続くか。初日は初値から1日を通して商いが低調な一方、それを誰かが買い支えるかのような値動きでもあった。
研修などでコンサルタントの稼働率の下がる今期の反動で来期は再び成長が加速する思惑があり、順当に評価されれば1000円程度の価値は付きそうではあるため、どこかの機関投資家が仕込んでいるのではなかいとみられる。だが、あくまで公開価格付近で拾い集めることに徹しているといった様子であり、海外ヘッジファンドのような積極性はみられない。当面は材料待ちといったところであり、来月半ばに予定される決算発表が待たれる。
野村証券からリポートが出ている。24.2期の営業利益は会社予想通りの前期比15%増の16億円弱(EPS 44.0円)を予想する一方、25.2期は28.1%増の20億円強と好調な伸びを予想。コンサルタントを主体とした従業員数の増加が再び加速する上、販管費の伸びは巡航速度の24.8%増にとどまると見込んでいる。26.2期については24%増の25億円強(70.3円)と予想している。
出来高: 4,973,200株 / 対公開株数: 34.1% / 初値出来高: 1,124,800株 / 初値売買代金: 956,080,000円
初値は公開価格と同値だった。出口案件の連敗ストップには至らなかったものの、ひとまず棚上げには成功した。寄り前気配はあたかも公開価格での売り注文数に合わせるかのようにした買いが増減し、そのまま9時を迎えた。かなり不自然な気配だったが、どこかの機関投資家がまとまった株式を取得するのに売りに合わせたのか。出口案件の連発が続いた後とあって事前の警戒感が高かったことが奏功し、売却率が低かったことも幸いした。公開規模123億円の案件に対し、初値売買代金が10億円を切るのは珍しい。
寄り付き後も公開価格を意識した展開が続いた。初値形成過程に不自然さがぬぐえないなか、直後は売られ安値を付けたが、すぐに反発し今度は高値を付けた。だが900円を前に失速するとその後は公開価格付近でのもみ合いに推移した。上下に行って来いとなって以降は上場初日とは思えないほど静かな値動きだった。
しばらくは様子見ムードが続くか。初日は初値から1日を通して商いが低調な一方、それを誰かが買い支えるかのような値動きでもあった。
研修などでコンサルタントの稼働率の下がる今期の反動で来期は再び成長が加速する思惑があり、順当に評価されれば1000円程度の価値は付きそうではあるため、どこかの機関投資家が仕込んでいるのではなかいとみられる。だが、あくまで公開価格付近で拾い集めることに徹しているといった様子であり、海外ヘッジファンドのような積極性はみられない。当面は材料待ちといったところであり、来月半ばに予定される決算発表が待たれる。
野村証券からリポートが出ている。24.2期の営業利益は会社予想通りの前期比15%増の16億円弱(EPS 44.0円)を予想する一方、25.2期は28.1%増の20億円強と好調な伸びを予想。コンサルタントを主体とした従業員数の増加が再び加速する上、販管費の伸びは巡航速度の24.8%増にとどまると見込んでいる。26.2期については24%増の25億円強(70.3円)と予想している。