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野村証券が業績予想を微修正。レーティング「Buy」を継続し、目標株価を従来の3620円から3980円に引き上げた。

産業ガスでは二酸化炭素などで値上げが進み、半導体製造装置関連部材の販売も改善傾向にある。今回、当社の営業利益予想は小幅な修正に留め、28年3月期にかけて増益が続くとの予想を継続する。インドの産業ガスや、AI向けで需要が伸びる半導体やデータセンター向けの部材が成長を牽引するとの見方にも変更はない。会社が中計で掲げる収益性向上に向けた低採算事業の見直しは27年3月期頃から成果が出てくると見ている。市場全体のバリュエーション水準の上昇を踏まえて26年3月期予想基準EV／EBITDA倍率でRNL（除く金融）と同水準の10.6倍で評価（従来9.6倍）、目標株価を3980円に引き上げ、「Buy」レーティングを継続する。26年3月期の営業利益を前期比12％増（同94億円増）の846億円と予想する（従来予想834億円）。従来予想との比較では第1四半期業績の進捗を踏まえてデジタル＆インダストリーなどを実質増額修正した。前年比ではデジタル＆インダストリー事業で同46億円増を予想、熱機器や機能材など半導体向け製品の販売が増加し、生成AI関連で投資が増えるデータセンター向けに高出力UPSの販売が伸びると見ている。海外の産業ガス事業は、インドは第1四半期こそ顧客の定修の影響で低調だったが下期は新設備の稼働で販売が拡大すると見ている。一方で、米国は水素など再生可能エネルギー関連の低調が続きそうである。ヘルス＆セーフティー事業で同36億円増を予想、事業拡大に取り組んでいるデンタル関連事業で下期にかけて利益が増加すると見込む。アグリ＆フーズは同22億円増を予想、農機具の販売が増えているが、スイーツの販売は低調が続きそうである。エネルギーソリューションで同11億円増を予想、炭酸ガスの値上げが進み、ガス・灯油の販売も堅調を見込む、と指摘。

今2026年3月期連結営業利益を会社計画840億円（EPS231.3円）に対し従来予想834億円（EPS231.2円）から846億円（EPS234.4円）へ、来2027年3月期は902億円で据え置き（EPSは254.2円→253.2円）、2028年3月期を970億円（EPS277.7円）から971億円（EPS276.3円）へ微修正している。